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(秒針の音)
(女性)ああ…
ああ…
あっ…
(あえぎ声)
しょうた
(翔太の叫び声)
はい お疲れさまです
へ? はい
えっ 今日 あの 遅番のはずじゃ…
すいません
はい すいません すいません
はい すぐ行きます はい!
・~
・~
ちくしょう ああ…
「今日は もう
来なくていいです」
「あした以降も
来なくていいです」
「お疲れさまでした」
アイタッ すいません
たいぞう
(泰造)イテッ
ごめんなさい 申し訳ないです
翔太?
あっ…
おい 待てよ
俺だよ 俺 泰造だ
えっ いや 人違いじゃないですか
くろき
黒木泰造だよ
あー ホントだ 泰造君
久しぶり
久しぶりだな ちょっと飲もうぜ
えっ…
来いって いいから
えっ ちょっと… ちょっと痛いよ
ほら 行くぞ
泰造君 ちょっと…
(泰造)おう ゆっくりしてけ
お邪魔しまーす
れいこ
・(麗子)いらっしゃい
あっ 奥さん すぐ帰りますんで
翔太君? 翔太君だよね?
れ… 麗子さん
フゥ… どうだ 驚いたか
信じらんないよ
2人が結婚してたなんて
フゥ… 10年も前の話だぞ
披露宴の案内 送ったのに
無視しやがって
どうしよう あなた
ビールの買い置き これしかない
だったら 買ってこいよ
ああ 僕が行きますよ
ううん いいの 翔太君は待ってて
第三のビールでいいからな
いってきます
お前はチャンスを逃したんだよ
大学2年のとき 麗子が1人で
お前んち行ったことあっただろ
ああ
けど お前は
意気地がないばっかりに・
麗子を抱けなかった
その代わり
麗子は 俺の所に来たんだ
ちょ… ちょっと
あたしのこと嫌い?
誰とでも こんなことするんですか
そんな麗子さん 僕は軽蔑します
もういい
(泰造)落ち込むなよ
お前は 麗子より
本命がいたじゃないか
本命?
お前の部屋の隣に
住んでた女がいただろ
やめてくれよ あんな最悪な女
いや 女じゃないね
女として認めないね
今 どうしてるか知ってるか?
そういえば
いきなり引っ越してったな
報道カメラマンになって
アフリカを飛び回ってるらしい
結構 有名だぞ
へえ~ あんな女が
・ 翔太君 お待たせ
お前 第三のビールって言っただろ
ごめんなさい
替えてもらってきます
もういい ついでやれ
はい
あれ?
ねえ
翔太君の好きだった人じゃない?
フッ… だから 違いますって
こいつさ 麗子のことが
好きだったんだって
もう 翔太君ったら
(寝息)
んん~
温かい
・(あえぎ声)
やめて
ん?
翔太君 起きちゃう
フッ 大丈夫だよ
朝まで起きねえよ
こんなに感じてんじゃねえか
んっ… あっ…
本当なら
俺が あの立場だったのに
(あえぎ声)
ご褒美やるよ
待って
ん?
あたし 赤ちゃん欲しいの
は? 何 萎えること言ってんだよ
お願い
んなもん要らねえよ
ほれ
(あえぎ声)
ほら イッてやるから
お前も さっさとイケよ
イク…
(荒い息遣い)
イク!
(叫び声)
・~
・~
んっ… ああっ イッテえ
ん?
ああっ ハァ…
ああ…
(20年前の翔太)うっ! うう…
あと5分だけ
えっ?
・~
・~
あっ
カメコか?
小っちゃいけど カメコか
(20年前の翔太)い… 命だけは…
それで全財産です
あっ… 顔は見てません
警察に聞かれても
何も知らないって答えます
だから 見逃してください!
俺?
あっ!
い… 命だけは…
20年前に いきなり現れた・
親戚と称するおっさん>
俺?
あれ 俺だったんだ!
つまり 俺は…
すごいぞ!
すごいことになったぞ!
ということは… あれ?
俺の人生…
やり直せるかもー!
(ふすまが開く音)
ハァッ!
めぐみ
(巡美)うるせえな
目が覚めちゃっただろ
かしわだ
おお… 柏田巡美じゃないか
なんで
あたしの名前 知ってんだよ
(翔太)そりゃあ…
翔太君… 翔太君から聞いたんだ
なんだ 隣の部屋から・
天井裏 伝ってやって来る
迷惑な女がいるって なあ?
迷惑だと? お前そんなこと…
いやいや そんなこと言ってない
ていうか このおっさん 誰だよ?
俺は… だな
翔太君のお父さんの
はとこに当たる・
ささはら
佐々原ショウジロウです
(20年前の翔太)
そんな人いたかな?
いや…
いや 確かに血はつながってるよ
そっくりだ
ここが似てるって言ってんだよ
(20年前の翔太)イタタ… やめて
んで おっさん 何しに来たの?
それは もちろん
人生をやり直すため
誰の?
俺の
(2人)は?
じゃなくて…
君のだ!
(20年前の翔太)えっ?
いいか?
君のこれからの人生は
ろくなもんじゃないぞ
就職もできず 貯金もたまらず
引っ越しもできず
結婚どころか恋人もできず
最低の一生を
過ごすことになるんだぞ!
適当なこと言わないでくださいよ
たとえ 出任せでも
気がめいります
そんな人生 イヤだろ?
イヤだろ? イヤだよな?
そこで俺の登場だ
言うとおりにすれば・
バラ色のハッピーな人生が開ける
ちょっと待った
それってさ
怪しい所に入会させたり・
なんか買わせる気なんじゃ
ないだろうな?
そんなんじゃないね
これから行う計画は・
題して
「翔太君 童貞卒業大作戦」だ!
しかも なんと2日後 君には・
人生の最大の分かれ道が
やってくる
なんで
そんなことが分かるんですか?
俺が実際に体験…
というか
似たような経験をしたからだ
分かれ道 その女性と・
エッチできるか できないかで
君の人生は決まるんだ!
エッチ? 誰と?
ハァ…
そんなもん決まってるだろ!
(20年前の翔太)えっ?
あたし?
あっ 違う違う ちょっとどいて
おお…
(20年前の翔太)
ああ ちょっと なんで?
ああ… あっ ああ…
(翔太)どうだ?
この子とエッチしたくないか?
(20年前の翔太)
そんなこと急に言われても…
どうなんだよ 好きなんだろ?
ハッキリしろよ
どうせ無理だし
そんなんじゃ困るんだよ!
いいか? この子は あさって
ここに1人でやって来るんだぞ
俺と同じことをやったら
また失敗する
違うことさせなきゃ
違うこと 違うこと… 違うこと?
あのショウジロウさん
僕 そろそろ授業があるんで
これで
うん! 花屋に行くぞ!
えっ?
女性っていうのは
花を贈られるのが好きなんだ
特別な日でもないのに
花なんて贈られても迷惑…
ていうか 気持ち悪くないですか?
えっ えっ…
お前は 本当に
女心ってものを分かってないな
ちょっと やめてください
(翔太)うん?
ちょっと…
(シャッター音)
うーん なんか
親戚っていうか 兄弟みたいだな
巡美君の意見も聞いてみよう
こいつには 女心なんて無理ですよ
でも 一応 女だぞ
一応は余計だろ!
だんご
(翔太)花より団子って…
女子は甘い物が大好きなんだよ
お前は食い気のほうが
勝ってるけど
おい 来たぞ! 健闘祈る
どうしたの? こんな所で
あっ… 偶然だね 授業?
ううん ここで待ち合わせなの
あっ そう…
あの よかったら これ
親戚のおじさんのお土産だけど
何? わあ お団子?
ありがとう
あたし 大好きなの
翔太君 気が利くね
なあ? うまくいっただろ?
うーん…
翔太君 口 あーんして
はい あーん
あーん
(泰造)あーん うん
泰造君
うまいね これ
どうしたの? これ
しまった~
あいつの存在を忘れてた
おい 翔太
ええ…
お茶 買ってきて
えっ いいよ あたし 買ってくる
えっ いいって いいって
こいつもさ ほら いいところ
見せたいに決まってるから
悪いって
お前 早く買ってこいよ
あっ そうだ 麗子ちゃん
このあとさ…
翔太君…
もういいから いいから
あっ 『プリティ・ウーマン』 見た?
俺 今 チケット持ってんだ
ねえ なんか予定ある?
いや でも 翔太君…
(トノヤマ)オカノ麗子君
教授!
ゼミのレポートの相談が
あるそうだね
少しなら時間が取れるから
来なさい
はい じゃあ またね
お… おう
待ってください 教授
(秒針の音)
(すする音)
ああ…
いいか? あの泰造にだけは
絶対に負けるんじゃないぞ
あいつには かないませんよ
高校のときから
モテモテだったらしいし
麗子さんを取られてもいいのか?
あいつのものになったら
麗子さん・
ものすごーく不幸になるんだぞ
でも 今日の麗子さんの態度だと・
あさって 僕の部屋に来ることは
なさそうですね
来るんだよ
なぜなら…
いいか? 心して よく聞けよ
彼女は あのトノヤマ教授と
不倫関係にあるんだ
ええっ?
(翔太)そして その関係に疲れて・
お前の所に
救いを求めにやって来る
とにかく
彼女を突き放したりするな
特に 「軽蔑している」とか・
絶対に言うんじゃないぞ
(すする音)
(鳥の鳴き声)
(翔太)今日 麗子さんが
やって来る件に関してだが…
もう しつこいですよ
まだ疑ってるのか
どうして お前は
いつもそうやって・
現実から目をそらすんだ
だから お前は そうやって一生・
童貞のままだぞ
(20年前の翔太)うわあ…
いいのか? 童貞で
分かりました 信じますから
もう離して… 離してくださいよ
それで もしうまくいって・
麗子さんとの結婚を
考えるようなら…
結婚・
以下の企業の株を買っとけ
株なんて買える身分じゃ
ないですよ
いいや 借金してでも買え
知らない会社ばっかりだ
当たり前だ
これは医療品会社
これはドラッグストア
これは古本屋で
これは
アメリカのコーヒーショップ
携帯電話?
驚くなよ
今 これから お前の家に
電話してやる
それが電話なんですか?
今の時代じゃ無理か
ただの時計ですね
じゃ テレビだ
ダメか いや カメラだってな…
(シャッター音)
何それ あっ 貸して
見して見して 見して見して
何これ すげえ!
これ… これ 何?
なんで写ってんの? すげえ!
おお~!
(シャッター音)
はあ~!
すっごい すごいすごい…
ほお~
すげえよ これ
どうせ 来るわけないよ
(シャッター音)
へえ おお~
おお 見て
これ見てくれよ
すげえな
そんなにやってると
バッテリー切れるぞ
そういえば これって
紙焼きできないの?
ああ 今は無理だけど
したいな…
あっ!
ハァッ!
(指笛)
・(指笛)
・~
・(ノック)
・~
ちゃんと見届けてやろうぜ
今日ね 翔太君のために
いっぱい買ってきたの
えっ…
はい
好きでしょ? これも ほら
えっ こんな時間から?
あと これも これも
これも
はい
えっ…
飲もう
もしかして もう酔ってる?
酔ってないよ
ええ でも…
いいから飲もうよ
今日はつきあって
うーん…
いいから早くコップ持ってきてよ
うん… じゃあ ちょっと待ってて
早く飲もう 飲もう
ハァ…
翔太君 全然 飲んでないじゃん
うん…
ほら いっぱい余ってるよ
飲もう
あっ いや…
あっ ちょっと
あっ ごめんね
あっ ちょっと れ… 麗子さん?
今日 おかしいよ
やっぱり あたし おかしいよね
どこで間違えちゃったんだろう
トノヤマ教授のこと?
知ってたんだ?
彼ね 奥さんと別れるって
言いながら・
いつまでたっても
実行してくれないんだ
向こうが二股かけてるなら・
こっちも同じこと しちゃおうかな
ちょ… ちょっと
あたしのこと嫌い?
誰とでも こんなことするんですか
そんな麗子さん 僕は軽蔑します
ああ~ それは言っちゃダメだ
こんなの予定にない
なんなの? これ
みんなして
最低!
ああ マズい
泰造のとこへ行っちゃう
(ドアの開閉音)
追いかけなよ 好きなんだろ?
だったら…
うるせえな!
何なんだよ お前は いつもいつも
余計なおせっかいばっかり
しやがって
目障りなんだよ
気持ち悪いヤツだな
もう俺の前から消えろ!
この男女
分かったよ
消えてやるから
あんたは すぐに追いかけな
(倒れる音)
(ドアの開閉音)
放してください 教授
妻とは別れる 本当だ
イヤだ
もう信じられません
本当だよ 信じてくれよ
この エロ教授!
消えうせろ!
ああっ!
誰だ 君は! 佐々原か?
麗子さんに近づくんじゃない!
翔太君?
麗子さん 早く逃げて! 早く!
・~
麗子さん
翔太君…
翔太君 ありがとう
ええっ?
あいつ
どうにかうまくいったらしいぞ
もしかして あいつのこと…
翔太も おっさんも
鈍感すぎてそっくり
ごめん
なんで おっさんが謝るんだよ
俺は あいつ・
…と
一心同体みたいなもんだからさ
そうだよね
おっさんが もっと若かったら
あたし・
乗り換えちゃうところだった
へっ?
冗談 冗談
冗談…
これからどうするんだ?
とりあえず 引っ越しかな
もう 翔太と
顔 合わせらんないし
それでいいのか?
(シャッター音)
好きな人が
ほかの誰かと結ばれても・
それで彼が幸せなら あたしも幸せ
カメラ 続けるといいよ
報道とか
硬派なのがいいんじゃないかな
今からバリバリ活動してみなよ
ありがとう
うん
じゃあな
うん
おっ…
ん? あっ…
・~
(あえぎ声)
・~
ああっ イッテえ!
ああっ!
帰ってたんだ?
えっ ああ…
奥さん お邪魔しました
何 寝ぼけてんだよ!
どうせ
たまにしか帰ってこないから・
他人行儀なんだろうけど
結婚してたんだ
せっかく結ばれたのに どうして…
はあ?
泰造はどうした?
泰造?
じゃあ 巡美は?
何? その女
愛人?
ハァ…
(泰造)ううっ!
おっ…
えっ えっ…
ううっ!
えっ ちょっと…
ん?
泰造?
翔太?
(泰造)借金取りかと思ってたさ
どうして 俺の部屋に?
お前がタダで使っていいって
言ったくせに
このアパートも
全部 お前のもんだろ
もう
株で大儲けしたそうじゃないか
憧れの彼女を奥さんにして
さぞや幸せだろうな
反対に俺は
お前に麗子を奪われて
あのさ 巡美のこと知らないかな?
巡美?
隣に住んでた
ああ 死んじゃったヤツ
死んだ?
ああ お前が麗子をゲットしたあと
すぐくらいに・
九州で火山の噴火があっただろ
その溶岩に巻き込まれて
1991年 噴火による火砕流
死者 行方不明者 44名
多くの報道取材陣が巻き込まれる
俺のせいだ
俺が あんなこと言わなければ…
・~
巡美を助けなきゃ
あの時代に戻らなきゃ!
・(あえぎ声)
・(トノヤマ)オカノ君 ああっ
・ 変わらないな 君は
あいつら まだ続いてたのか
・ 教授 もっと…
・ 教授は やめてくれ
・ ああ イク
・ また…
・(あえぎ声)
・ 思い出すよ
・ ほら 振れ
・ ああ イク
・(あえぎ声)
・ 思い出すよ
パンティー オナニー
そしてジャンプ
これで過去に戻れるはずだ
(荒い息遣い)
巡美 行くぞ
巡実はどうした?
(20年前の翔太)あと5分だけ…
おい!
い… 命だけは…
そ… それで全財産です
分かった うん
(20年前の翔太)顔は見てません
警察に聞かれても なんにも…
(翔太)うんうん 分かった…
だから見逃してください!
(翔太)うんうん
巡美はどうした?
もう引っ越したのか?
うるせえな
目が覚めちゃっただろ
よかった~! 巡美!
なんで
あたしの名前 知ってんだよ
巡美!
何すんだよ このおっさん!
うっ! うう…
ああっ 痛い痛い…!
翔太 俺だよ
翔太 助けろって
アイタッ
知り合い?
俺は 翔太のお父さんの
はとこに当たる・
佐々原ショウジロウだ
そうなのか?
さあ
ふーん
ハァハァ…
ほら 靴下を見てみろ
同じように穴が開いてるだろ?
これは佐々原家の血筋なんだよ
確かに 貧乏くさいところは
よく似てるかもしんないな
こういう穴の所とか…
あっ ちょっとやめて…
だろ?
遠い親戚に こんな仕打ちは
ひどいんじゃないかな
じゃ 何しに来たんだよ?
それは人助けだ
人助け?
就職もできず 貯金もたまらず
引っ越しもできず
結婚どころか恋人もできずに・
最低の一生を
送ろうとしている君に・
ステキな彼女を
つくってやろうと思って
身も蓋もない言い方ですね
いや 翔太なら
そうなりそうな気がするけどな
そこでだ!
俺がステキな女性を紹介しよう
誰ですか?
ハァッ
巡美君 君だ
あ… あたし? 無理無理
絶対 無理
どうだ?
まあ 見た目はイマイチだし・
性格も かなりあれだけど
幼なじみということで
この辺で無難に手を打ってみては
ふざけないでくださいよ
巡美君 君だって
まんざらじゃないんだろ?
本音を言えば
ちょっと好きなくせに
バ… バカ言うなよ
冗談じゃないよ
なんで あたしが こんなヤツを?
こっちだってお断りだよ!
お前は選べる立場じゃねえよ!
いや ちょっと まあまあまあ…
巡美君
ホントに その気はないのか?
バカらしい
翔太は麗子さん一筋なんだから・
麗子さんとうまくいくように
しむけてあげてよ
ダメだ! それは絶対にダメだ
(20年前の翔太)なんでですか
全員が不幸になる
巡美君じゃないとダメなんだ!
いや~ バカバカしい
翔太の親戚だけあって
訳分かんない
帰る
待って 巡美君
ちょっと人助けだと思って
ねっ 頼む!
邪魔だ どけよ!
巡美君 ちょっと ねえ…
巡美君
巡美君 考え直してくれ
巡美君! 巡美君!
(シャッター音)
しつこいぞ
あー 待って
もう何も言わないから ねっ?
これ食べよう
い… いらない
ほーら 遠慮しないで ねっ?
あーんして あーんって あーん
(シャッター音)
(シャッター音)
こういう木とか花とか
自然を撮るのがいいんじゃない?
(シャッター音)
あっ そうしなよ
風景写真家
それで写真集 出しちゃったりして
正直 迷ってるんだよ
うん
報道にしようか
報道は お勧めしないな
どっちにせよ カメラを持って・
いろんな所に行ってみたいんだ
えっ…
日本中 世界中を旅して
ちょっと えっ…
巡美君 年内はどこにも行くな
特に九州は避けろ 火山の近くとか
随分 具体的だな
頼む 約束してくれ
今年は九州に行かないこと
はいはい 分かりました
いいな? 絶対だぞ!
どうして赤の他人に
そんなに おせっかいやくんだよ!
昔 知り合いが
取材中に亡くなってね
だから 危険を冒そうとする人を
見過ごせなくてさ
フゥ…
仕事中なら
それはそれで本望だったのかもよ
残された者の気持ちを考えろ!
もう二度と
あんな思いは こりごりだ
おっさん
その人のことが好きだったんだな
いいな
あたしも
それぐらい思われてみたいもんだ
翔太のことはいいのか?
あっ ごめん
この話題 禁止だった
別にいいよ
あいつ あたしのことなんて
眼中にないからさ
戦う前から降参か
負け戦と分かってて
戦うヤツなんてバカだよ
戦ってもないのに
負けるとか言うな!
フッ… かっこいいな
おっさんのくせによ
あれ?
ん?
・(泰造)お茶 買ってきて
あっ なんで あいつが?
こいつもさ ほら いいとこ
見せたいに決まってるから
なっ そうだろ?
やめて… やめて ちょっと…
早く買ってこいよ
ったく のろまだな
あっ 麗子ちゃん
このあとさ 映画 どう?
でも 翔太君…
いい いいから
あっ 『プリティ・ウーマン』 見た?
俺さ 今 チケット持ってんだけど・
みんな 面白いって言ってんだ
(すする音)
ショウジロウさん
僕を男にしてください!
あいつに負けるのだけは
イヤなんです
麗子さんとつきあえるように
アドバイスしてもらえませんか?
まだ分かんないのか
彼女と一緒になっても
不幸になるだけなんだぞ
僕が幸せにしてみせます
だから お願いします!
もう ちょちょ…
おお ちょちょ 待って待って…
何すんだよ!
今から 君は
美しく生まれ変わるんだ
帰る
巡美君
(シャッター音)
ハァッ これ なんで
もう写ってるの?
これ… これ なんだよ?
ちょっと見してくれよ これ…
俺の言うことを
なんでも聞くんなら貸してやるよ
分かった
分かった 聞くよ
だから ちょっと見してくれよ
なんで もう写ってんだよ?
すごいな すごいな
これ以上は・
俺の言うことを
なんでも聞いてから
分かったよ じゃ 聞く…
ちょっと待ってくれよ
(シャッター音)
(シャッター音)
(シャッター音)
(シャッター音)
いいかげんにしろ!
うーん…
違和感はないんだけどな
これじゃ イマイチ
女っぽくないんだよな
これ以外は絶対にイヤ!
おっさんのセンス
めっちゃくちゃだから
ていうより 変態だな
(泰造)巡美ちゃん?
おお 巡美ちゃんだよ
大人っぽくて別人かと思った
でもさ 服が控えめな分・
もう少し
華やいだ雰囲気にしてみたら?
まっ 例えばさ
髪の毛を こうアップしてさ…
泰造君!
誰?
君の力を借りたい
彼女を美女へと変身させてくれ!
まさか 教授と不倫してるなんて…
その不倫地獄から
麗子さんを救えるのは君だけだ
翔太も麗子さんをねらってるし
ヤツに先を越されるなよ
あいつが
そんなことできるわけないっすよ
ところがだ あした 麗子さんは
翔太の家を訪れる
そこで一気に攻め落とす気だ
ヤツは燃えてるぞ
なんせ 君に 麗子さんの前で
恥をかかされたからな
あいつが
そんな男らしかったなんて
ああ 俺 もうダメだ
おいおい おいおい
いつもの自信たっぷり どうした?
自信なんてないっすよ
俺が威張れるのは
翔太の前だけだったんです
あいつを見てると
昔のモテない自分を思い出して
高校時代 女 取っ替え引っ替え
じゃなかったのか?
見えに決まってるじゃないっすか
弱気を見せたら負けなんです
バカにされて
いじめられるのは もうごめんだ
だから 大学 入るとき
決めたんです
違う自分を演じれば
きっと彼女もできるって
・ なーんだ
泰造君も童貞だったのか
うるさい!
なんか ちょっと
スースーして冷える
驚いたな 巡美ちゃんが
こんなに べっぴんさんだとは
ハハハ… お世辞がうまいな
いや ホントだよ 一目ぼれしそう
って おいおい
君の相手は麗子さんだろ
あっ そうか
(せきばらい)
巡美ちゃん見てたら
なんか 俺もパワー湧いてきたな
こうなったら
麗子さんを力ずくで奪ってやる
ダメダメ それはダメだと思うな…
そのとおり
力で得たものは
力に支配されてしまう
大切なのはハート 真心だ
素直な気持ちを相手に伝えれば
きっと響くはずだ
説得力あるな さすが大人
君に言ってるんだぞ
えっ… あたし?
んん! やっぱりやだ!
んん!
こんな格好で絶対 無理!
イヤだね
あー 分かった
おっさんも一緒に行こうよ
1人じゃないと意味がないだろ
おお…
ちゃんと自分の気持ちを
伝えないと
いつかきっと後悔するぞ
それって…
それって 死んじゃった人のこと?
いや…
おっさん その人に
思いを伝えなかったんだね
とにかく
君は生まれ変わったんだから・
自信 持て!
ほら 世界中の男が振り向くほど
いい女だぞ~
ホントにそう思う?
もちろん
ほれちゃうくらい?
20歳 若かったら
絶対 口説いてたね
(吹き出す声)
そう その笑顔
フフフフ…
ふーん
やーっぱり でも やっぱり
気がめいるんだよ これ
何かが変わるかもしれないだろ
何か? 何か…
運命ってのは
自分で切り開くものなんだよ
だから 似合わないって
ちょっとかっこいいけど…
フッ… そうだ
その姿 撮っといてあげるよ
いや それは…
大丈夫 大丈夫 ほら こっちで
うん いいよ
ほら
ポーズ
例えば この だっちゅーの
何それ
いいから ほら
はい だっちゅーの
の! の?
(シャッター音)
ほら
いいね~
おお~
いっそのこと
モデルになっちゃえばいいのに
うん それもいいかも
ほら
うん
ありがとう
うん
行く
うん
運命か…
・~
あっ… 巡美?
あっ ショウジロウさん
見ました? あいつの格好
笑っちゃいますよね
馬子にも衣装って
まさに あれのことですよ
もう おかしくて おかしくて
痛い! 何すんですか!
(翔太)なんで気づかないんだよ!
あんなステキな女性が
そばにいるのに!
なあ なんでだよ!
なんで お前は!
寝ぼけないでくださいよ!
ショウジロウさんこそ・
あいつのこと
好きなんじゃないですか
あ? 俺は お前で
俺が好きなら お前も…
グダグダ言ってないで
早く追いかけたら?
いいんですか?
このまま あいつ ほっといて
巡美
巡美…
(翔太)巡美君のことなんだが…
出てってくれませんか?
麗子さんが来るんで
いや それはマズい!
いや それより お前 なんで
そのこと知ってんだ?
昨日の晩 電話したんですよ
会いたいって伝えたら
麗子さん オーケーしてくれて
お前のどこに
そんな大胆な行動が…
ショウジロウさんのおかげです
巡美を吹っかけたり
あれこれ邪魔してくれたんで・
こっちも やる気になったんですよ
ホントに感謝してます
ということで…
いやいや いやいや
ダメだダメだダメだ ダメだ!
なんでですか
ショウジロウさん 僕に
彼女をつくるために来たんでしょ
だったら 応援してくださいよ
どうせ お前はフラれる
(20年前の翔太)えっ?
彼女は トノヤマ教授と・
不倫関係にあるんだ
(20年前の翔太)ええっ?
だから お前に太刀打ちできん
だったら なおさら
僕が なんとかしなきゃ
どうにもならないんだよ
・(ノック)
来た
(翔太)もう?
ちょっと どうする…
(20年前の翔太)
早く隠れてくださいよ ちょっと
これも これも
これも
はい
えっ…
飲もう
ああ…
うう…
翔太君 あたしね…
麗子さん 好きだ! 麗子さん
イヤ 放して!
イヤ!
あのバカ…
放して 翔太君
やめて 放して
麗子さん…
麗子さんだって
その気があって来たんだろ?
やめて 翔太君なんか大っ嫌い
イヤよイヤよも好きのうちだ
イヤ! 誰か 誰か!
誰か助けて!
(走る足音)
麗子さん
(ドアの開閉音)
何すんだよ
せっかくのチャンスだったのに
最低だな!
何なんだよ お前は
いつもいつも余計な
おせっかいばっかりしやがって
目障りなんだよ!
わり
気持ち悪いヤツだな
もう俺の前から消えろよ
この男女!
(ドアの開閉音)
いかん あいつ 止めなきゃ
(ドアの開閉音)
放してください
妻とは別れる 本当だ
もう信じられません
いや 大丈夫だ
本当に信じてくれ
あのエロ教授!
(トノヤマ)本当だ!
イヤ 放して
トノヤマ教授
麗子さんと別れてください!
これ以上 麗子さんを苦しめないで
お願いします!
泰造君…
君は 本当に彼女のことが好きか?
はい
愛してるか?
(泰造)はい 愛してます
バカ野郎! 言う相手が違うだろ
彼女のほう向けよ
麗子さん 俺…
俺 麗子さんを幸せにします!
(トノヤマ)ふんぎりがついたよ
彼の気持ちに 俺の心も動かされた
やっと…
帰るべき場所を思い出したんだ
麗子君 幸せにな
ハァ…
泰造君
・~
・~
・~
恥ずかしい フフ…
・~
どうしたの?
うん 大丈夫
何?
泰造君 初めて?
う… うん そうなんだ
・~
あたしがする
えっ?
あたしがする
うん
すごい
えっ?
女の子の裸って こんな温かいんだ
フフフ…
(あえぎ声)
麗子ちゃん 俺…
もう… もうダメだよ
ああっ ああっ
ダメ ああっ ああ…
ああっ
(2人の荒い息遣い)
ごめんな
あいつ 君に対して
ひどいこと言って
なんで おっさんが謝るんだよ
俺は あいつ・
…と
一心同体みたいなもんだからさ
翔太は いつか
振り向いてくれるんだよな?
20年後に
えっ?
2011年って表示されてたから
ああ… 信じないだろ?
けど 起こることは
なんでも知ってたし
第一 翔太とそっくり
フッ… 靴下の穴が?
そう 靴下の穴が フフフフ…
翔太が20年後・
こんなふうになるんだったら
あたし…
待ってようかな
フフフ… 20年だぞ
そんなの無理に決まってるよ
ねえ 未来のあたし どうしてた?
翔太のこと覚えてなかった?
ほかの誰かと結ばれてた?
だったら…
この世界に残ってよ
残って あたしと一緒にいてよ
そんなのできっこない!
運命が変わってしまう
運命は自分で切り開くものだって
言ったのは誰だよ!
俺だって残りたいよ
残りたいけどさ…
ダメだって!
どうして? やだ 離れない
さよなら 巡美
あたし 待ってる!
絶対 待ってるから!
アイテッ! うう ああ…
あら 起きたのね
あなた 翔太君が起きたから
ごはんにしましょ
ああ 俺 これさ… ちょ…
ちょっと もう
ああ ごめん 絡まった
頼りないパパでちゅね おいで
(泰造)はい よいしょ
はい よいしょ
お姉ちゃん こっちおいで おいで
お姉ちゃん おいで
何 ニヤニヤ見てんだよ
ああ… 幸せそうだから
結構 大変なんだぞ
それより 柏田巡美 どうしてる?
ハァッ 大学のころ
俺の隣に住んでた
ああ そんなヤツいたな
なんか急に引っ越してったよな
そのあとは どうなった?
報道カメラマンで
有名になってる?
それとも
事故か何かで亡くなった?
そうなのか?
分からないから聞いてるんだよ!
報道カメラマンで
死んだ女性なんかいたっけ?
この前 アフリカで取材中に
亡くなった女性のことかな?
翔太君?
またやり直さなきゃ
今度こそ 絶対 助けなきゃ
麗子さん!
パンティーを貸してください!
えっ?
お願いします!
決して
変なことに使ったりしません!
人の命を助けるために
どうしても必要なんです!
なんだか よく分からないけど…
これでよければ…
それじゃダメなんだ
今 はいてるのじゃないと
人の命が かかってるんです!
でも…
おい 人の女房に向かって
何 言ってんだよ
だよな…
待って 人助けなんでしょ?
お… おい
れ… 麗子?
はい
ありがとう 麗子さん
待ってろよ
今 助けに行くからな
(荒い息遣い)
アイテッ! くう…
もう 戻れないのか…
(すすり泣き)
あの…
巡美!
生きてたのか
(女性)どちら様ですか?
えっ? 俺だよ 佐々原翔太
ほら 20年前 隣に住んで…
すいません 人違いでした
なーんちゃって!
20年間も待たせた 罰
だって 20年前の今日でしょ?
ここで別れたの
ほら 覚えてないの?
忘れっぽいな
翔太にとっては 昨日のことなのに
巡美…
あの原っぱに
こんな家が建つなんてね
(はなをすする音)
ごめん
巡美!
バカ野郎
レディーを
20年間も待たせやがって
(はなをすする音)
体型 維持するの大変だったんだぞ
ずっとね 会いたくて 触りたくて
あたし 初めてなんだ
だから… ねっ…
翔太
巡美
会いたかった
ああ やっぱり緊張する
緊張するよ
俺も
ごめん この年になって
全然 恥ずかしくって
うん
でも 翔太になら
全部 見てほしいんだ
うん
んっ ゆっくり… ゆっくり入れて
んん んん… ああ…
あれ?
そこじゃない
こ… ここ
ここに入れて
あっ… ゆっくり
うん
んん んっ… あっ…
翔太
巡美
翔太
巡美
(あえぎ声)
あのね…
うん
あたし 新婚旅行は
世界一周がいいな
フフフ…
えっ? いや そりゃあね・
俺だって これからは
真面目に働くよ
だけどさ ここの家賃だって
滞納してるし
何 言ってるの?
ここのアパート
全部 あたしのだよ
へっ?
だって 今
あたし 超お金持ち
これで特許 取っちゃったから
あっ…
・『生まれてきたあなたに』
・~
・~
・~
・~
・~
・~
・~
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