All language subtitles for 光る君へ - E33 式部誕生 - [1440-FHD@KTGMC-slw.NV7-h264_qvbr 280_u p7][字]
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1
00:00:07,941 --> 00:00:12,779
(宮の宣旨)宮の宣旨と申す。
そなたは 藤原。
2
00:00:12,779 --> 00:00:17,618
今日より そなたを 藤式部と
呼ぶことにいたす。(まひろ)は…。
3
00:00:17,618 --> 00:00:21,955
そなたの父は
かつて 式部丞 蔵人であったであろう。
4
00:00:21,955 --> 00:00:24,291
さようでございます。
5
00:00:24,291 --> 00:00:30,631
藤式部 中宮様の御ために
共に尽くしましょうぞ。
6
00:00:30,631 --> 00:00:33,967
仰せの旨 かしこまりました。
7
00:00:33,967 --> 00:00:36,637
心して相務めます。
8
00:00:36,637 --> 00:00:41,942
どうか よしなにお導きくださいませ。
9
00:00:57,925 --> 00:03:42,923
♬~
10
00:03:58,638 --> 00:04:02,943
ここが そなたの務めの場である。
11
00:04:06,379 --> 00:04:10,584
(宮の宣旨)
左大臣様と北の方様のお計らいと心得よ。
12
00:04:10,584 --> 00:04:13,920
まことに恐れ入ります。
13
00:04:13,920 --> 00:04:18,592
そなたは 専ら物語を書く務めであるゆえ
関わりないことではあるが➡
14
00:04:18,592 --> 00:04:21,094
そもそも女房の仕事は➡
15
00:04:21,094 --> 00:04:24,764
中宮様のお食事のお世話
身の回りのお世話➡
16
00:04:24,764 --> 00:04:29,936
お話し相手
内裏の公卿方との取り次ぎ役などである。
17
00:04:29,936 --> 00:04:35,275
私もお手伝いしとう存じます。
18
00:04:35,275 --> 00:04:37,944
(左衛門の内侍)お手伝い…。
19
00:04:37,944 --> 00:04:39,980
(宮の宣旨)それでは。
20
00:04:39,980 --> 00:04:42,783
あとは よろしゅう。
21
00:04:44,818 --> 00:04:47,821
ここでいいわ。
22
00:05:36,136 --> 00:05:39,606
⚟(物音)
23
00:05:39,606 --> 00:05:41,942
慌てるでない!
24
00:05:41,942 --> 00:05:45,245
(ため息)
25
00:05:48,615 --> 00:05:51,952
(藤原公任)
藤式部と呼ばれておるそうだな。
26
00:05:51,952 --> 00:05:54,854
中納言様。
27
00:05:54,854 --> 00:05:57,824
(公任)藤壺に上がれてよかったな。
28
00:05:57,824 --> 00:06:01,561
うちの者は お前が来なくなって
さみしがっておるが。 ハハ。
29
00:06:01,561 --> 00:06:05,732
(藤原斉信)左大臣様に
そなたを推挙したのは 中納言殿であるぞ。
30
00:06:05,732 --> 00:06:08,768
知っておるか。
左大臣様に伺っております。
31
00:06:08,768 --> 00:06:11,538
ありがとうございました。
32
00:06:11,538 --> 00:06:14,441
己の才を存分に生かせ。
33
00:06:14,441 --> 00:06:18,445
何かあれば
中宮大夫の俺に申し出るがよい。
34
00:06:18,445 --> 00:06:21,081
何かありそうなのでございますか?
35
00:06:21,081 --> 00:06:24,918
ここの女房たちは
高貴な姫ばかりなのだが➡
36
00:06:24,918 --> 00:06:29,089
頼りにならぬ。
頼りにならぬとは…。
37
00:06:29,089 --> 00:06:32,592
中宮様と同じような育ちの姫ばかりゆえ➡
38
00:06:32,592 --> 00:06:36,096
中宮様の御ために働くという気持ちが
薄い。
39
00:06:36,096 --> 00:06:39,966
中宮様にお伝え申せと言うても伝わらぬし
言ったことはやらぬ。
40
00:06:39,966 --> 00:06:42,602
(公任)要するに世間知らずなのだな。
41
00:06:42,602 --> 00:06:45,405
(斉信)世間知らずというか 鈍いのだ。
42
00:06:45,405 --> 00:06:49,276
見栄えはしても 鈍いのは困るな。
(斉信)全くだ。
43
00:06:49,276 --> 00:06:52,612
(笑い声)
44
00:06:52,612 --> 00:06:56,483
私のような地味でつまらぬ女は➡
45
00:06:56,483 --> 00:07:01,221
己の才を頼みとするしかございませぬ。
46
00:07:01,221 --> 00:07:08,028
左大臣様のお心にかなうよう
精いっぱい励みます。 フフフ。
47
00:07:11,231 --> 00:07:15,735
地味でつまらぬ女って
お前 前に言ってなかったか?
48
00:07:15,735 --> 00:07:18,738
そうか?
うん…。
49
00:08:01,548 --> 00:08:06,886
(斉信)室礼 座次 その他 一切
抜かりなきように支度せよ。➡
50
00:08:06,886 --> 00:08:11,558
整い次第 また確かめに参る。➡
51
00:08:11,558 --> 00:08:14,861
何か聞きたいことはないか?
52
00:08:17,897 --> 00:08:22,769
あるのかないのか 返事をせよ。
ございませぬ。
53
00:08:22,769 --> 00:08:24,771
(ため息)
54
00:08:24,771 --> 00:08:30,477
年明け早々の中宮大饗 抜かりなきように。
55
00:08:37,250 --> 00:08:41,921
聞きたいことなど ありませんわよね。
56
00:08:41,921 --> 00:08:45,592
もう 毎年
同じようにやっておりますのに。
57
00:08:45,592 --> 00:08:49,929
(馬中将の君)中宮大夫様は
何につけ偉そうになさりたいだけよ。
58
00:08:49,929 --> 00:08:52,399
フフフ…。
59
00:08:52,399 --> 00:08:57,237
それより 藤式部の父上は
従五位下ですわよね。
60
00:08:57,237 --> 00:09:00,540
それなのに中納言様方とお親しいの?
61
00:09:00,540 --> 00:09:04,344
(大納言の君)四条宮で
歌を教えておられたそうですわ。
62
00:09:04,344 --> 00:09:07,213
(小少将の君)まあ 学がおありなのね。
63
00:09:07,213 --> 00:09:11,084
(宰相の君)衛門様は
藤式部を昔からご存じなのでしょ?
64
00:09:11,084 --> 00:09:15,722
(赤染衛門)
ええ。 中宮様の御母君がお若い頃➡
65
00:09:15,722 --> 00:09:20,560
お屋敷での学びの会に
藤式部も参っておりました。
66
00:09:20,560 --> 00:09:23,863
(一同)へえ~…。
67
00:09:59,933 --> 00:10:11,945
⚟(いびき)
68
00:10:11,945 --> 00:10:14,614
⚟(物音)
69
00:10:14,614 --> 00:10:44,611
♬~
70
00:10:44,611 --> 00:10:49,315
(小少将の君・寝言で)
豆 食べたでしょう…。➡
71
00:10:49,315 --> 00:10:52,318
泥棒!
72
00:10:58,992 --> 00:11:01,594
お目覚めあれ!
73
00:11:01,594 --> 00:11:04,097
⚟お目覚めあれ!
74
00:11:04,097 --> 00:11:06,933
⚟お目覚めあれ!
75
00:11:06,933 --> 00:11:23,950
♬~
76
00:11:23,950 --> 00:11:26,286
藤式部。➡
77
00:11:26,286 --> 00:11:29,188
藤式部!
78
00:11:29,188 --> 00:11:32,091
えっ。
お支度を。
79
00:11:32,091 --> 00:11:36,429
急ぎなされ。 誰か!
⚟はい ただいま!
80
00:11:36,429 --> 00:11:42,635
藤式部の務めは 物語
私の務めは 学び事の指南。
81
00:11:42,635 --> 00:11:48,508
役目は 皆 違えども
朝は ちゃんと起きなければなりませんよ。
82
00:11:48,508 --> 00:11:50,510
はい…。
83
00:11:50,510 --> 00:11:52,645
あれ?
84
00:11:52,645 --> 00:11:55,148
(宮の宣旨)今日は 一層せわしなくなる。➡
85
00:11:55,148 --> 00:11:59,319
何か分からぬこと
気がかりなことはないな。
86
00:11:59,319 --> 00:12:01,254
申し訳ございませぬ。
87
00:12:01,254 --> 00:12:05,592
藤式部ったら
昨夜は 遅くまで何をしていらしたの?
88
00:12:05,592 --> 00:12:08,928
誰ぞのおみ足でも
おもみにいらしたのではないの?
89
00:12:08,928 --> 00:12:11,831
フフフ。
(宮の宣旨)静かに。
90
00:12:11,831 --> 00:12:16,269
今日の大饗は 皆々 心して務めよ。
91
00:12:16,269 --> 00:12:19,272
(一同)ははっ。
はっ…。
92
00:12:22,942 --> 00:12:25,612
あの…。
93
00:12:25,612 --> 00:12:30,783
誰ぞの足をもみに行くとは
何のことでございますか?
94
00:12:30,783 --> 00:12:34,988
やだ… おとぼけになって。
95
00:12:36,956 --> 00:12:40,293
足をもみに行くとは…➡
96
00:12:40,293 --> 00:12:44,597
夜とぎに召されるということですの。
97
00:12:52,305 --> 00:13:00,113
中宮大饗では 公卿らが中宮に拝礼し
うたげが行われる。
98
00:13:00,113 --> 00:13:02,115
中納言様です。
99
00:13:02,115 --> 00:13:09,589
下賜する禄の用意や うたげの準備で
女房たちは大忙しである。
100
00:13:09,589 --> 00:13:46,292
♬~
101
00:14:10,917 --> 00:14:16,622
過分に賜り 恐悦至極に存じます。
102
00:14:23,930 --> 00:14:26,632
(宮の宣旨)藤式部。
103
00:14:39,479 --> 00:14:42,181
はあ…。
104
00:14:59,298 --> 00:15:04,137
(左衛門の内侍)
誰が このような あさぎ色のものを。
105
00:15:04,137 --> 00:15:07,907
中宮様は
薄紅色がお好きだと申したであろう。
106
00:15:07,907 --> 00:15:11,210
ただいま持ってまいらせます。
107
00:15:19,519 --> 00:15:23,456
ハハハ… お上手。
108
00:15:23,456 --> 00:15:26,459
お次は 中宮様。
109
00:15:33,599 --> 00:15:36,302
(藤原彰子)親王様。
110
00:15:38,471 --> 00:15:41,274
ないしょ。
111
00:15:41,274 --> 00:15:51,484
♬~
112
00:15:54,620 --> 00:15:59,325
(藤原行成)
敦康親王様にかかる費えにございます。
113
00:16:02,228 --> 00:16:07,099
(行成)室礼と装束のかかりは
おおよそ これほどかと存じます。
114
00:16:07,099 --> 00:16:11,571
(藤原道長)親王家別当の行成が
これで よしと思うなら これでよい。
115
00:16:11,571 --> 00:16:13,906
はっ。
116
00:16:13,906 --> 00:16:18,778
中宮様と親王様は
仲むつまじくおわすのか?
117
00:16:18,778 --> 00:16:22,248
はい。 そのようにお見受けいたします。
118
00:16:22,248 --> 00:16:28,554
親王様は 中宮様を
いたくお慕いでございます。うむ。
119
00:16:31,591 --> 00:16:36,462
藤壺に
伊周が訪ねてくることはないのか?
120
00:16:36,462 --> 00:16:41,601
伊周殿は 目立った動きは
控えておられるやに思えます。
121
00:16:41,601 --> 00:16:45,271
藤壺に出入りなされば
ほかの者の目にも留まりますゆえ。
122
00:16:45,271 --> 00:16:47,607
そうか…。
123
00:16:47,607 --> 00:16:50,409
されど 伊周の位を元に戻したのは➡
124
00:16:50,409 --> 00:16:55,948
敦康親王様の後見を
見据えてのことであろう。
125
00:16:55,948 --> 00:17:05,758
このまま中宮様にお子ができねば
伊周の力は 大きくなるやもしれぬ。
126
00:17:05,758 --> 00:17:08,895
気は抜けぬな。
127
00:17:08,895 --> 00:17:13,766
親王様を 伊周殿の手に
渡すようなことはいたしませぬ。
128
00:17:13,766 --> 00:17:17,904
この身を賭して お守りいたします。
129
00:17:17,904 --> 00:17:20,206
頼んだぞ。
130
00:17:25,578 --> 00:17:33,586
え? アハハハ!
131
00:17:47,833 --> 00:17:50,636
無理…。
132
00:17:53,606 --> 00:18:00,212
ここでは
落ち着いて物語を書くことができませぬ。
133
00:18:00,212 --> 00:18:05,051
里に戻って書きとうございます。
どうかお許しくださいませ。
134
00:18:05,051 --> 00:18:09,555
つぼねまで与えたのに なぜ書けぬのだ。
135
00:18:09,555 --> 00:18:13,225
皆様 忙しく立ち働いておられますのに➡
136
00:18:13,225 --> 00:18:18,064
私だけ のんびりと
筆を弄んでいるのが何だか…。
137
00:18:18,064 --> 00:18:20,900
書くことが己の使命であると
申したではないか。
138
00:18:20,900 --> 00:18:22,835
そうなのでございますが…。
139
00:18:22,835 --> 00:18:27,773
内裏で さまざまなことを見聞きし
物語の糧にするとも申しておった。
140
00:18:27,773 --> 00:18:34,380
そうなのでございますが
ここは 気が散りますし 夜も眠れませぬ。
141
00:18:34,380 --> 00:18:36,882
なぜ眠れぬ。
142
00:18:40,186 --> 00:18:43,589
ならば 別に寝所を用意してやろう。
143
00:18:43,589 --> 00:18:47,927
それは 皆様のお気持ちもありますので
お許しくださいませ。
144
00:18:47,927 --> 00:18:51,230
どうか里に。
ならぬ!
145
00:18:59,939 --> 00:19:06,746
帝は 続きが出来たら
お前に会いたいと仰せだ。
146
00:19:06,746 --> 00:19:11,350
お前の才で 帝を藤壺に…。
147
00:19:11,350 --> 00:19:13,552
頼む。
148
00:19:20,893 --> 00:19:24,563
これは 帝にお渡ししたものを手直しし➡
149
00:19:24,563 --> 00:19:28,434
続きを書き足したものにございます。
150
00:19:28,434 --> 00:19:32,238
この巻は これで終わりでございます。
151
00:19:32,238 --> 00:19:37,376
この先の巻は
里に帰って 書きたく思います。
152
00:19:37,376 --> 00:19:39,745
もう頭の中では 出来ておりますので。
153
00:19:39,745 --> 00:19:43,249
帰ることは許さぬ。
154
00:19:43,249 --> 00:19:50,923
お前は 我が最後の一手なのだ。
155
00:19:50,923 --> 00:19:55,594
物語は書きたい気持ちの時に書かねば
勢いを失います。
156
00:19:55,594 --> 00:19:57,530
私は 今すぐ書きたいのでございます。
157
00:19:57,530 --> 00:19:59,832
藤壺で書け!
158
00:20:03,269 --> 00:20:06,272
書いてくれ。
159
00:20:08,941 --> 00:20:11,644
このとおりだ。
160
00:20:13,612 --> 00:20:17,316
道長様…。
161
00:20:21,487 --> 00:20:31,197
私が書くものに まことに そのような力が
あるのでございましょうか?
162
00:20:33,632 --> 00:20:39,505
これが まことに
帝のお心をお引き付けできると➡
163
00:20:39,505 --> 00:20:43,976
道長様は お思いですの?
164
00:20:43,976 --> 00:20:45,911
分からぬ。
165
00:20:45,911 --> 00:20:54,620
されど… 俺には これしかないのだ。
166
00:20:58,991 --> 00:21:01,694
賭けなのだ。
167
00:21:04,797 --> 00:21:09,101
賭けに負けたら どうなさいますの?
168
00:21:11,937 --> 00:21:15,608
私は どうなりますの?
169
00:21:15,608 --> 00:21:22,948
お役御免 無用の身となりましょうか。
そのようなことはない。
170
00:21:22,948 --> 00:21:27,653
まことでございますか。
ああ。
171
00:21:35,961 --> 00:21:40,833
物語を書きたいという気持ちに
偽りはございませぬ。
172
00:21:40,833 --> 00:21:43,435
里で続きは書きます。
173
00:21:43,435 --> 00:21:48,240
そして 必ずお持ちいたします。
174
00:22:19,939 --> 00:22:23,609
中宮様。
175
00:22:23,609 --> 00:22:27,313
藤式部にございます。
176
00:22:36,622 --> 00:22:40,626
お寒くはございませぬか?
177
00:22:45,965 --> 00:22:49,635
炭を持ってこさせましょう。
178
00:22:49,635 --> 00:22:54,340
(彰子)私は 冬が好き。
179
00:22:55,975 --> 00:23:00,246
空の色も好き。
180
00:23:00,246 --> 00:23:04,116
中宮様は お召しになっておられる➡
181
00:23:04,116 --> 00:23:09,922
薄紅色がお好きなのかと
思っておりました。
182
00:23:09,922 --> 00:23:13,792
私が好きなのは 青。
183
00:23:13,792 --> 00:23:16,795
空のような。
184
00:23:20,566 --> 00:23:26,105
(左衛門の内侍)中宮様 このような所で
お風邪を召したら どうなさいます。
185
00:23:26,105 --> 00:23:29,141
御簾を下ろせ。
186
00:23:29,141 --> 00:23:31,610
中宮様 こちらへ。
187
00:23:31,610 --> 00:23:34,914
そこは 寒うございますゆえ。
188
00:23:38,284 --> 00:23:41,987
藤式部は 何をしているの?
189
00:23:44,156 --> 00:23:47,293
里に下がるご挨拶を。
190
00:23:47,293 --> 00:23:51,797
えっ… この間
藤壺に上がったばかりではないの。
191
00:23:51,797 --> 00:23:57,303
里に下がり お役目を果たそうと存じます。
192
00:23:57,303 --> 00:24:22,261
♬~
193
00:24:22,261 --> 00:24:27,132
(いと)冷たっ!
(福丸)ほら 俺がやるから いいよ。
194
00:24:27,132 --> 00:24:31,970
(きぬ)あんたは 気にしなくていいよ。
私は 冬の海にも潜るんだから。
195
00:24:31,970 --> 00:24:34,406
(乙丸)ハハハ…。
196
00:24:34,406 --> 00:24:36,342
ん~!?
197
00:24:36,342 --> 00:24:40,946
(藤原惟規)姉上! どうしたの?
198
00:24:40,946 --> 00:24:43,782
帰りたくなってしまったの。
199
00:24:43,782 --> 00:24:47,119
はっ! 追い出されたのでございますね!
200
00:24:47,119 --> 00:24:50,789
家で書いた方が はかどるからよ。
201
00:24:50,789 --> 00:24:52,725
ああ… 賢子と父上は?
202
00:24:52,725 --> 00:24:55,294
お二人でお出かけにございます。
203
00:24:55,294 --> 00:24:58,630
涙で別れて まだ8日目だよ。
204
00:24:58,630 --> 00:25:03,369
8日もご苦労なさったのですね。
おいたわしい…。
205
00:25:03,369 --> 00:25:05,304
ああ… 心配しないで。
206
00:25:05,304 --> 00:25:10,109
帰ってきたら 晴れ晴れしたわ。
大根おいしそう。
207
00:25:36,268 --> 00:25:38,570
(惟規)姉上。
208
00:25:40,139 --> 00:25:42,941
いじめられたの?
209
00:25:42,941 --> 00:25:46,412
高貴な姫様ばかりで
そんな意地悪な人いないわよ。
210
00:25:46,412 --> 00:25:48,347
でも 帰ってきたんでしょ。
211
00:25:48,347 --> 00:25:50,616
また戻るかも。
えっ?
212
00:25:50,616 --> 00:25:52,551
まだ分からないけど…。
213
00:25:52,551 --> 00:25:56,288
はあ… 分かりにくい女だね。
214
00:25:56,288 --> 00:25:58,223
まあ いいけど。
215
00:25:58,223 --> 00:26:00,559
俺は 姉上みたいな女子には
ほれないから。
216
00:26:00,559 --> 00:26:04,063
私も 惟規みたいな殿御には
ほれないです。
217
00:26:04,063 --> 00:26:07,900
ハハハ… だよね~。
218
00:26:07,900 --> 00:26:42,901
♬~
219
00:26:47,406 --> 00:26:53,779
伊勢守に 平 維衡を任じるなど
もっての外に存ずる。
220
00:26:53,779 --> 00:26:58,951
維衡は かの国の支配を巡り
一族の平 致頼と➡
221
00:26:58,951 --> 00:27:02,221
幾度も合戦を起こした者。
222
00:27:02,221 --> 00:27:09,561
武力による力争いを許しては
瞬く間に戦乱の世となってしまう。
223
00:27:09,561 --> 00:27:16,568
(藤原顕光)
されど 帝が そうお望みなのですぞ。
224
00:27:22,140 --> 00:27:25,577
そういう者を国守とすれば➡
225
00:27:25,577 --> 00:27:33,452
どの国の国守も やがては
武力に ものを言わせようといたします。
226
00:27:33,452 --> 00:27:39,591
右大臣殿は
それで よいとお考えなのだな。
227
00:27:39,591 --> 00:27:43,262
フッ… 維衡一人ぐらいで そのような。
228
00:27:43,262 --> 00:27:50,602
全ては ささいなことから始まるのだ。
229
00:27:50,602 --> 00:27:54,273
(藤原公季)まあまあまあ…。
230
00:27:54,273 --> 00:28:01,880
除目の大間書には
伊勢守の名を入れずにおく。
231
00:28:01,880 --> 00:28:05,884
本日の除目の儀は これまで。
232
00:28:25,571 --> 00:28:28,574
お先に。
233
00:28:37,182 --> 00:28:42,588
(藤原道綱)左大臣殿の言うことは
なるほどと思ったが。 ねっ。
234
00:28:42,588 --> 00:28:46,458
されど
左大臣様らしからぬ怒り方であったな。
235
00:28:46,458 --> 00:28:50,262
平 維衡殿は もともと右大臣様の家人。
236
00:28:50,262 --> 00:28:54,132
なので 右大臣様が推挙されたのかと。
237
00:28:54,132 --> 00:29:00,072
そこまで知っておって なぜ そなたは
帝の仰せのままにと言ったのだ。
238
00:29:00,072 --> 00:29:04,209
帝が仰せなら 致し方ございますまい。
239
00:29:04,209 --> 00:29:07,112
(藤原実資)わしも そう思った。➡
240
00:29:07,112 --> 00:29:11,550
されど 左大臣様は流されなかった。
さすがである。
241
00:29:11,550 --> 00:29:14,886
わしは 今 激しく己を恥じておる。
242
00:29:14,886 --> 00:29:21,660
(藤原隆家)恐れながら 帝には
朝廷も武力を持つべきというお考えは➡
243
00:29:21,660 --> 00:29:25,530
おありにならないのでございましょうか。
(藤原伊周)やめておけ。
244
00:29:25,530 --> 00:29:29,234
(隆家)ご無礼いたしました。
されど これから先は➡
245
00:29:29,234 --> 00:29:34,906
そういう道を選ぶことが
あるいは 肝要となるやもしれませぬ。
246
00:29:34,906 --> 00:29:38,210
よくよく考えるべきと存じます。
247
00:29:41,580 --> 00:29:44,916
空欄にしたはずの伊勢守の欄に➡
248
00:29:44,916 --> 00:29:52,257
いつの間にか 何者かによって
平 維衡の名が書き加えられていた。
249
00:29:52,257 --> 00:29:55,927
帝の裁可を得たということになるため➡
250
00:29:55,927 --> 00:30:00,799
道長は それ以上 手出しできなかった。
251
00:30:00,799 --> 00:30:05,270
「心は 他の女の方にあったとしても➡
252
00:30:05,270 --> 00:30:10,409
見初めたころのままに
いとおしく思われているのであれば➡
253
00:30:10,409 --> 00:30:13,612
それを
よすがに思っていればいいものを➡
254
00:30:13,612 --> 00:30:20,619
そうはならずに たじろぐから
縁は絶えてしまうものなのです」。
255
00:30:26,625 --> 00:30:30,295
面白いよ それ。
256
00:30:30,295 --> 00:30:35,167
大勢の男と むつんだわけでもないくせに
よく書けるね そんなの。
257
00:30:35,167 --> 00:30:38,970
むつまなくても書けるのよ。
258
00:30:38,970 --> 00:30:41,306
(いと)あの…。
ん?
259
00:30:41,306 --> 00:30:48,980
そのような下品な殿御たちのお話
帝が お喜びになりますでしょうか。
260
00:30:48,980 --> 00:30:54,853
中宮様って うつけなの?
は?
261
00:30:54,853 --> 00:30:56,855
みんな言ってるよ。
262
00:30:56,855 --> 00:31:03,495
亡き皇后 定子様は 聡明だったけれど
中宮 彰子様は うつけだって。
263
00:31:03,495 --> 00:31:08,266
うつけでは ありません。
奥ゆかしいだけ。
264
00:31:08,266 --> 00:31:13,271
ご意志は しっかり おありになるわ。
(惟規)そんな怒るなよ。
265
00:31:16,942 --> 00:31:22,614
除目での伊勢守の件 叡意により➡
266
00:31:22,614 --> 00:31:26,952
平 維衡を
これに任じることといたします。
267
00:31:26,952 --> 00:31:33,658
されど 速やかに交代させたく存じます。
268
00:31:35,293 --> 00:31:42,167
恐れながら お身内にも
厳しく接してこられた お上とも思えぬ➡
269
00:31:42,167 --> 00:31:45,637
こたびのご判断。
270
00:31:45,637 --> 00:31:50,342
政に傷がつかぬうちに
取り消さねばなりませぬ。
271
00:31:52,511 --> 00:31:57,816
(一条天皇)さほどの ゆゆしき過ちを
犯したとは思えぬが…。
272
00:31:59,651 --> 00:32:05,257
お上に 初めて申し上げます。
273
00:32:05,257 --> 00:32:09,261
今は 寺や神社すらも武具を蓄え➡
274
00:32:09,261 --> 00:32:12,597
武力で土地を取り合う世と
なりつつあるのでございます。
275
00:32:12,597 --> 00:32:16,401
加えて この先
国司となるような者たちが➡
276
00:32:16,401 --> 00:32:22,774
弓矢を専らとするようになれば
いかが相成りましょうか。
277
00:32:22,774 --> 00:32:30,282
やがては 朝廷をないがしろにする者が
出てまいらぬとも限りませぬ。
278
00:32:30,282 --> 00:32:35,120
そうなれば
血で血を洗う世となりましょう。
279
00:32:35,120 --> 00:32:42,627
そうならぬように世を導くのが 正しき政。
280
00:32:42,627 --> 00:32:54,639
お上の御ため この国のためを思えばこそ
あえて申し上げております。
281
00:33:01,580 --> 00:33:05,250
分かった…。
282
00:33:05,250 --> 00:33:07,919
伊勢守は 交代させよ。
283
00:33:07,919 --> 00:33:13,225
ありがたき えい慮
恐れ入り奉りましてございます。
284
00:33:23,468 --> 00:33:27,606
やめたんじゃないの?
遊びに来ただけじゃない?
285
00:33:27,606 --> 00:33:29,608
え~?
286
00:33:34,279 --> 00:33:39,150
帝にお見せする物語が
少し進みましたので➡
287
00:33:39,150 --> 00:33:43,455
左大臣様にお渡しに参りました。
288
00:33:46,291 --> 00:33:52,964
帝がお読みになるもの 私も読みたい。
えっ。
289
00:33:52,964 --> 00:33:57,269
帝が お気に召された物語を知りたい。
290
00:33:59,304 --> 00:34:05,911
これは 続きでございますので…➡
291
00:34:05,911 --> 00:34:10,916
では これまでのところを
手短にお話しいたします。
292
00:34:12,584 --> 00:34:19,925
帝は 忘れ形見の皇子を
宮中に呼び寄せて かわいがられますが➡
293
00:34:19,925 --> 00:34:25,797
この皇子が 物語の主となります。
294
00:34:25,797 --> 00:34:36,942
皇子は それは美しく 賢く
笛も ご堪能でした。
295
00:34:36,942 --> 00:34:42,280
帝みたい。
まことに。
296
00:34:42,280 --> 00:34:45,183
その皇子の名は?
297
00:34:45,183 --> 00:34:50,956
あまりにも美しかったので
光る君と呼ばれました。
298
00:34:50,956 --> 00:34:53,858
光る君…。
299
00:34:53,858 --> 00:34:56,861
その皇子は 何をするの?
300
00:34:58,630 --> 00:35:04,936
何をさせてあげましょう。
ん~…。
301
00:35:07,072 --> 00:35:10,575
続きにございます。
302
00:35:10,575 --> 00:35:13,578
大儀であった。
303
00:35:19,250 --> 00:35:24,956
これで終わりか?
いえ まだまだ続きます。
304
00:35:27,125 --> 00:35:30,395
これまで わがままを申しましたが➡
305
00:35:30,395 --> 00:35:34,599
お許しいただけるなら 改めて 藤壺で➡
306
00:35:34,599 --> 00:35:38,470
中宮様の御ために
力を尽くしたいと存じます。
307
00:35:38,470 --> 00:35:40,939
まことか!
308
00:35:40,939 --> 00:35:49,648
ありがたいことだが… どうしたのだ?
よく気の変わる女子だな。
309
00:35:54,486 --> 00:36:01,893
中宮様のお好きな色は
空の青らしゅうございます。
310
00:36:01,893 --> 00:36:04,896
青?
はい。
311
00:36:06,564 --> 00:36:10,435
中宮様のお心の中には➡
312
00:36:10,435 --> 00:36:17,575
表に出てこないお言葉が
たくさん潜んでおるのやもしれませぬ。
313
00:36:17,575 --> 00:36:23,281
中宮様と
もっとお話ししたいと存じました。
314
00:36:25,450 --> 00:36:29,921
お上のお渡りにございます。
315
00:36:29,921 --> 00:36:33,792
帝が 藤式部に会いにいらっしゃるの?
316
00:36:33,792 --> 00:36:37,796
中宮様には ご興味ないもの。
317
00:37:04,556 --> 00:37:09,260
彰子 変わりはないか?
318
00:37:16,901 --> 00:37:24,209
藤原為時の娘 まひろであったか?
久しいのう。
319
00:37:26,578 --> 00:37:39,591
「高者 未だ必ずしも賢ならず
下者 未だ必ずしも愚ならず」。
320
00:37:39,591 --> 00:37:44,462
朕の政に
堂々と考えを述べたてる女子は➡
321
00:37:44,462 --> 00:37:48,933
亡き女院様以外には おらなんだゆえ
よく覚えておる。
322
00:37:48,933 --> 00:37:51,603
恐れ多いことにございます。
323
00:37:51,603 --> 00:37:57,942
光る君とは 敦康か?
324
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ないしょにございます。
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あの書きぶりは 朕を難じておると思い
腹が立った。
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されど次第に そなたの物語が
朕の心に しみいってきた。
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00:38:20,899 --> 00:38:27,205
まことに不思議なことであった。
は…。
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00:38:29,240 --> 00:38:32,577
朕のみが読むには惜しい。
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00:38:32,577 --> 00:38:35,246
皆に読ませたい。
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00:38:35,246 --> 00:38:41,252
はい。 物語は
女子供だけのものではございませぬ。
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中宮様にも お読みいただければ
この上なき誉れに存じます。
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00:38:55,466 --> 00:39:11,783
♬~
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00:39:11,783 --> 00:39:14,752
褒美である。
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00:39:14,752 --> 00:39:17,755
は…。
フッ…。
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00:39:19,524 --> 00:39:25,897
これからも よろしく頼む。
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00:39:25,897 --> 00:40:18,116
♬~
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00:40:18,116 --> 00:40:22,620
鳥が逃げてしまったの
大切に飼っていた鳥が。
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00:40:22,620 --> 00:40:25,423
鳥を鳥籠で飼うのが間違いだ。
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00:40:25,423 --> 00:40:28,293
自在に空を飛んでこそ鳥だ。
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00:40:28,293 --> 00:41:01,759
♬~
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00:41:01,759 --> 00:41:03,695
(錫杖の音)
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00:41:03,695 --> 00:41:08,533
(祈とう)
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00:41:08,533 --> 00:41:14,939
大和から 京の都を揺るがす一団が
向かっていた。
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00:41:14,939 --> 00:41:18,810
(祈とう)
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00:41:18,810 --> 00:41:25,516
(錫杖の音)
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00:41:36,227 --> 00:41:42,533
左大臣 藤原道長である。 何事だ。
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00:41:44,302 --> 00:41:49,307
(定澄)興福寺別当の定澄にございます。
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00:41:52,443 --> 00:41:54,979
(慶理)興福寺の僧ら 3,000は➡
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00:41:54,979 --> 00:41:57,815
既に木幡山に集まっております。
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00:41:57,815 --> 00:42:00,251
(錫杖の音)
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00:42:00,251 --> 00:42:03,154
(祈とう)
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00:42:03,154 --> 00:42:07,992
(定澄)我らの訴えを
直ちに 陣定におかけくださいませ。
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00:42:07,992 --> 00:42:17,802
それがならねば この屋敷を取り囲み
焼き払い奉ります。
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00:42:22,273 --> 00:42:25,276
やってみよ。
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00:42:30,148 --> 00:42:33,885
大極殿前の朝堂院に
興福寺の僧たちが 押し寄せております!
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00:42:33,885 --> 00:42:36,120
中宮様を 奥の間に お隠しまいらせよ。
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00:42:36,120 --> 00:42:38,790
帝の御身にまでは 危害は及ぼしますまい。
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00:42:38,790 --> 00:42:40,725
お供いたしたく存じます。
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00:42:40,725 --> 00:42:44,429
えっ。
今はやりの物語を書いている女房か?
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我が生涯 最初で最後の 御嶽詣である。
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光る君が 何をしたいのかも分からぬ。
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00:42:51,803 --> 00:42:55,306
殿御は 皆 かわいいものでございます。
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