All language subtitles for 光る君へ - E29 母として - [1440-FHD@KTGMC-slw.NV7-h264_qvbr 280_u p7][字]
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1
00:00:03,503 --> 00:00:10,377
正月 宮中では
天皇に屠蘇などの薬を献じて➡
2
00:00:10,377 --> 00:00:16,083
一年の無病息災を祈る儀式が
行われていた。
3
00:00:35,435 --> 00:00:45,145
宣孝は 天皇が 飲み切れなかった薬を
飲み干す 名誉な役割を担っていた。
4
00:00:49,716 --> 00:00:52,753
(一同)お~!
5
00:00:52,753 --> 00:00:56,056
(まひろ)わ~! 上手!
6
00:00:56,056 --> 00:00:59,359
いいわね 皆に褒められて。 おいで。
7
00:00:59,359 --> 00:01:02,362
おいで おいで。
8
00:01:02,362 --> 00:01:05,832
(いと)惟規様は
お歩きになるのさえ 遅かったのに➡
9
00:01:05,832 --> 00:01:08,735
姫様は お早いこと。
10
00:01:08,735 --> 00:01:11,171
父上がお帰りになったら➡
11
00:01:11,171 --> 00:01:14,841
今日は たくさん遊んだこと
お知らせしましょうね。
12
00:01:14,841 --> 00:01:16,777
(藤原宣孝)帰ったぞ~!
13
00:01:16,777 --> 00:01:18,712
(一同)お帰りなさいませ。
14
00:01:18,712 --> 00:01:25,852
賢子。 父は 今日 帝の御前で
大層な役目を勤めたのだぞ。
15
00:01:25,852 --> 00:01:29,323
清涼殿のきらびやかな ありさま
まひろにも見せてやりたかったのう。
16
00:01:29,323 --> 00:01:32,025
帝のご様子は…。
17
00:01:32,025 --> 00:01:34,328
さすがに お姿は拝せなかったが➡
18
00:01:34,328 --> 00:01:39,199
近頃は お顔色も悪く
覇気がないと専らのうわさだ。 フフ。
19
00:01:39,199 --> 00:01:42,035
そうでございましたか…。
20
00:01:42,035 --> 00:01:46,707
ああ。 帝に お目通りはできなかったが
左大臣様にお会いしたぞ。➡
21
00:01:46,707 --> 00:01:48,742
ご息災であった。
22
00:01:48,742 --> 00:01:51,545
ようございました。
23
00:01:51,545 --> 00:01:54,581
ああ… 賢子が さっき➡
24
00:01:54,581 --> 00:01:57,884
あそこから ここまで
球を転がしましたのよ。
25
00:01:57,884 --> 00:02:04,291
おお! お前は 女子なのに
威勢がよいのう。 ハハハハ…。
26
00:02:04,291 --> 00:02:06,827
ぶるぶる ぶるぶる バ~!
(賢子)ヘヘッ!
27
00:02:06,827 --> 00:02:10,497
ハハハハハ!
ぶるぶる ぶるぶる… ウ~!
28
00:02:10,497 --> 00:02:14,001
今の新しいですわね。
えっ…。
29
00:02:14,001 --> 00:02:16,903
もう一度 お見せくださいませ。
30
00:02:16,903 --> 00:02:19,172
ぶるぶる ぶるぶる ウ~!
31
00:02:19,172 --> 00:02:23,176
(笑い声)
もう一度…。
32
00:02:23,176 --> 00:05:07,674
♬~
33
00:05:09,476 --> 00:05:16,149
正月の除目の前に
各国の国司の働きを評定する➡
34
00:05:16,149 --> 00:05:19,986
受領功過定が行われた。
35
00:05:19,986 --> 00:05:26,760
(藤原顕光)
次に 越前守 藤原為時であるが➡
36
00:05:26,760 --> 00:05:29,996
任期中 滞りなく税を納め➡
37
00:05:29,996 --> 00:05:37,504
帳簿の記載にも 誤りや不審の点は
一切ないようである。
38
00:05:37,504 --> 00:05:43,844
(平 惟仲)さりながら 宋人を帰国させる
という役目を 果たせておりませぬぞ。
39
00:05:43,844 --> 00:05:46,680
(藤原斉信)
宋の言葉にも長じておるということで➡
40
00:05:46,680 --> 00:05:52,185
越前の国司になったのに
怠慢ではありませぬか。
41
00:05:52,185 --> 00:05:56,856
(藤原実資)為時殿は 真面目なお方。
怠慢は言い過ぎである。
42
00:05:56,856 --> 00:06:03,863
(藤原公任)そうでありますが
赴任して 4年でありますゆえ…。
43
00:06:11,805 --> 00:06:16,810
心の声 (藤原道長)こたびは
任官は ならなかったか…。
44
00:06:19,145 --> 00:06:29,155
「王戎簡要 裴楷清通➡
45
00:06:29,155 --> 00:06:33,460
孔明臥龍」。
46
00:06:36,496 --> 00:06:41,368
賢子。 賢子。
47
00:06:41,368 --> 00:06:46,673
殿様が 越前からお戻りになっても
あんたと私は 今のままよ。
48
00:06:46,673 --> 00:06:51,177
時々 ここに来んのよ。
(福丸)いや~…。
49
00:06:51,177 --> 00:06:55,515
殿様には ちゃんと会わせるから
堂々と来なさいよ~!
50
00:06:55,515 --> 00:06:58,218
いや~…。
51
00:07:00,120 --> 00:07:02,622
まっ ききょう様!➡
52
00:07:02,622 --> 00:07:07,127
ただいま お方様を…。
どうぞ こちらへ。➡
53
00:07:07,127 --> 00:07:10,130
お方様!
54
00:07:10,130 --> 00:07:12,632
誰?
55
00:07:12,632 --> 00:07:16,136
どうしておられるかと思っておりました。
56
00:07:16,136 --> 00:07:21,474
(ききょう)脩子様や媄子様のお世話をして
過ごしておりました。
57
00:07:21,474 --> 00:07:23,777
そして…。
58
00:07:30,150 --> 00:07:33,153
これを書いておりました。
59
00:07:35,021 --> 00:07:37,490
まあ…。
60
00:07:37,490 --> 00:07:43,296
お美しく聡明で
キラキラと輝いておられた皇后様と➡
61
00:07:43,296 --> 00:07:48,501
この世のものとも思えぬほど
華やかであった後宮のご様子が➡
62
00:07:48,501 --> 00:07:56,209
後の世まで語り継がれるよう
私が書き残しておこうと思いましたの。
63
00:08:00,113 --> 00:08:03,783
まひろ様に 四季折々のことを書いて➡
64
00:08:03,783 --> 00:08:09,122
皇后様をお慰めしたらと勧められて
書き始めた草子ですので➡
65
00:08:09,122 --> 00:08:13,793
こたびも まず まひろ様に
お読みいただきたいと思いましたの。
66
00:08:13,793 --> 00:08:17,797
生き生きと弾むようなお書きぶりですわ。
67
00:08:21,668 --> 00:08:30,143
ただ 私は 皇后様の影の部分も
知りたいと思います。
68
00:08:30,143 --> 00:08:33,480
人には 光もあれば 影もあります。
69
00:08:33,480 --> 00:08:36,383
人とは そういう生き物なのです。
70
00:08:36,383 --> 00:08:42,822
それが 複雑であればあるほど
魅力があるのです。
71
00:08:42,822 --> 00:08:45,291
そういう皇后様のお人となりを
お書きに…。
72
00:08:45,291 --> 00:08:49,496
皇后様に影などはございません。
73
00:08:49,496 --> 00:08:57,237
あったとしても 書く気はございません。
74
00:08:57,237 --> 00:09:03,743
華やかなお姿だけを
人々の心に残したいのです。
75
00:09:06,980 --> 00:09:10,450
そうでございましたか…。
76
00:09:10,450 --> 00:09:16,322
これは ご無礼いたしました。
77
00:09:16,322 --> 00:09:20,627
皇后様のお命を奪った左大臣にも➡
78
00:09:20,627 --> 00:09:23,463
一矢報いてやろうという
思いでございます。
79
00:09:23,463 --> 00:09:28,134
左大臣様が お命を奪ったとは…。
80
00:09:28,134 --> 00:09:33,807
左大臣は 競い合っておられた
皇后様のご兄弟を遠くへ追いやり➡
81
00:09:33,807 --> 00:09:39,145
皇后様が出家なさったのを口実に
帝から引き離し➡
82
00:09:39,145 --> 00:09:43,149
己の幼い娘を入内させ
中宮の座に就けました。
83
00:09:43,149 --> 00:09:47,821
帝にさえ 有無を言わせぬ
強引なやり口と嫌がらせに➡
84
00:09:47,821 --> 00:09:56,529
皇后様は
お心もお体も弱ってしまわれたのです。
85
00:09:56,529 --> 00:09:58,832
我が夫は➡
86
00:09:58,832 --> 00:10:02,168
左大臣様に取り立てていただいて
感謝しておりましたけれど…。
87
00:10:02,168 --> 00:10:04,838
まひろ様も だまされてはなりませんよ。
88
00:10:04,838 --> 00:10:11,144
左大臣は 恐ろしき人にございます。
89
00:10:28,862 --> 00:10:31,164
いかがいたした?
90
00:10:33,733 --> 00:10:35,735
ああ いえ…。
91
00:10:35,735 --> 00:10:39,205
遅くまで ご苦労さまでございました。
92
00:10:39,205 --> 00:10:46,546
為時殿は 越前守を 再度 求めておったが
こたびの除目で それは かなわなかった。
93
00:10:46,546 --> 00:10:50,717
宋人を帰国させられなかったゆえで
ございますか?
94
00:10:50,717 --> 00:10:54,921
理由は よく分からぬが そうやもしれぬ。
95
00:10:58,458 --> 00:11:02,362
宋人は
我々とは 違う考えを持っております。
96
00:11:02,362 --> 00:11:08,134
表の顔と裏の顔があり
扱いは難しゅうございました。
97
00:11:08,134 --> 00:11:10,069
父も
精いっぱい やっておりましたけれど…。
98
00:11:10,069 --> 00:11:15,041
案ずることはない。 次の官職が決まるまで
為時殿は わしが面倒を見るゆえ➡
99
00:11:15,041 --> 00:11:20,713
好きな学問をしながら のんびりと
越前の疲れを癒やしていただこう。
100
00:11:20,713 --> 00:11:22,715
申し訳ないことでございます。
101
00:11:22,715 --> 00:11:26,319
わしにとっても 義父上であるゆえ。
ハハハハ!
102
00:11:26,319 --> 00:11:29,188
頼もしい婿様にございます。
103
00:11:29,188 --> 00:11:31,191
昔のように貧しくなれば➡
104
00:11:31,191 --> 00:11:34,694
従者や下女に
いとまを出さねばならないところでした。
105
00:11:34,694 --> 00:11:36,629
そのように しおらしい顔をするな。
106
00:11:36,629 --> 00:11:39,866
強気でおれ! 強気で。
107
00:11:39,866 --> 00:11:45,538
わしは お前に ほれ切っておるゆえ
どこにも行かぬ。
108
00:11:45,538 --> 00:11:47,473
そうでございました。
109
00:11:47,473 --> 00:11:50,210
(笑い声)
110
00:11:50,210 --> 00:11:53,046
何だ まだ起きておったのか。
111
00:11:53,046 --> 00:11:55,715
(あさ)申し訳ございませぬ。
お目が覚めてしまわれて…。
112
00:11:55,715 --> 00:11:59,886
ああ よいよい よいよい。
賢子 父と月を見よう。 なっ。➡
113
00:11:59,886 --> 00:12:04,490
よし おいで。
おいで おいで おいで おいで…。
114
00:12:04,490 --> 00:12:07,193
よし ここに座ろう。
115
00:12:09,162 --> 00:12:16,836
ああ 月が きれいじゃのう…。
まあ…。
116
00:12:16,836 --> 00:12:20,173
(宣孝)ハハハハ。
117
00:12:20,173 --> 00:12:25,311
この明るさでは
賢子も目が覚めてしまうわな。
118
00:12:25,311 --> 00:12:27,380
フフフ。
119
00:12:27,380 --> 00:12:40,526
♬~
120
00:12:40,526 --> 00:12:46,399
翌朝 国司を務める
山城国府に出かけた宣孝は➡
121
00:12:46,399 --> 00:12:50,103
それきり戻ってこなかった。
122
00:12:58,878 --> 00:13:01,848
お方様。
ん?
123
00:13:01,848 --> 00:13:05,351
殿の北の方様のご使者が…。
124
00:13:07,687 --> 00:13:12,158
北の方様からのお伝えにございます。
125
00:13:12,158 --> 00:13:16,162
山城守 藤原宣孝は➡
126
00:13:16,162 --> 00:13:21,367
にわかな病にて
4月25日に身まかりました。
127
00:13:25,304 --> 00:13:30,143
弔いの儀も済ませましたので
お知らせいたします。
128
00:13:30,143 --> 00:13:34,047
にわかな病とは…。
129
00:13:34,047 --> 00:13:41,187
北の方様は
豪放で快活であった殿様のお姿だけを➡
130
00:13:41,187 --> 00:13:46,326
お心にお残しいただきたいと
仰せでございました。
131
00:13:46,326 --> 00:13:51,531
私どもも ご最期のご様子は存じませぬ。
132
00:14:19,359 --> 00:14:23,496
(きぬ)お父上は無官
殿様も亡くなってしまわれて➡
133
00:14:23,496 --> 00:14:25,431
この家は どうなるの?
134
00:14:25,431 --> 00:14:27,834
(乙丸)え~…。
135
00:14:27,834 --> 00:14:32,705
飢えるのは嫌だから
私 越前に帰って また海に潜ろうかな。
136
00:14:32,705 --> 00:14:35,508
えっ!
あんたも来る?
137
00:14:35,508 --> 00:14:37,443
えっ!
138
00:14:37,443 --> 00:14:41,681
(恒方)弔いの儀は
既に済まされたとのことでございます。
139
00:14:41,681 --> 00:14:43,683
うむ。
140
00:15:07,807 --> 00:15:14,480
(足音)
141
00:15:14,480 --> 00:15:17,984
賢子… 何?
142
00:15:17,984 --> 00:15:20,787
父上は?
143
00:15:29,695 --> 00:16:19,712
♬~
144
00:16:26,152 --> 00:16:28,821
⚟(あさ)お世話になりました!
145
00:16:28,821 --> 00:16:30,823
⚟(いと)お待ちなさい!
146
00:16:33,159 --> 00:16:35,995
(いと)この恩知らず!
もう よいから…。
147
00:16:35,995 --> 00:16:40,867
(いと)お方様 乳母なぞおらずとも
きぬと私で 姫様をお育ていたします!
148
00:16:40,867 --> 00:16:47,173
はっ! ご安心くださいませ!
ああ…。
149
00:16:47,173 --> 00:16:49,475
(百舌彦)ああ… ワン!
150
00:16:51,510 --> 00:16:54,013
百舌彦…。
151
00:16:55,681 --> 00:17:01,888
左大臣 藤原道長様よりの使いとして
参りました。
152
00:17:03,422 --> 00:17:10,129
為時殿には 長~い越前でのお役目➡
153
00:17:10,129 --> 00:17:15,835
まことに ご苦労に存ずるとの
仰せにございます。
154
00:17:17,803 --> 00:17:24,277
また この度は
宣孝殿 にわかに身まかられたること➡
155
00:17:24,277 --> 00:17:29,115
痛ましき限り
お慰めの言葉とて見つかりませぬ。
156
00:17:29,115 --> 00:17:37,123
さぞ お嘆きとお察ししますが この上は
くれぐれも御身大切におわしますように。
157
00:17:38,791 --> 00:17:45,564
生前 夫は 左大臣様に
過分なお引き立てを賜り➡
158
00:17:45,564 --> 00:17:50,169
一代の名誉と 常々 喜んでおりました。
159
00:17:50,169 --> 00:17:55,474
お志に 改めて あつく御礼申し上げます。
160
00:17:59,845 --> 00:18:07,954
越前守 再任を後押しすることができず
すまなかったと➡
161
00:18:07,954 --> 00:18:11,457
あるじは 申しておりました。
162
00:18:13,125 --> 00:18:19,899
つきましては 為時殿より
左大臣家 ご嫡男 田鶴君に➡
163
00:18:19,899 --> 00:18:23,469
漢籍のご指南を
いただけないかとのことでございます。➡
164
00:18:23,469 --> 00:18:33,145
屋敷でも 時折 漢詩の会が開かれますので
そちらでも ご指南役を頼みたいと。
165
00:18:33,145 --> 00:18:43,789
まあ つまり 左大臣家お抱えの
ご指南役ということですな!➡
166
00:18:43,789 --> 00:18:48,160
正式な官職ではないが
お引き受けいただければ➡
167
00:18:48,160 --> 00:18:52,865
禄は十分に出すと仰せにございます。
168
00:18:59,772 --> 00:19:03,442
(藤原為時)
私のような者の暮らしのことまで➡
169
00:19:03,442 --> 00:19:11,317
左大臣様にご心配いただくとは
もったいなきことにございます。
170
00:19:11,317 --> 00:19:20,326
されど そのお役目は
辞退いたしたく存じます。
171
00:19:22,461 --> 00:19:28,334
私は 左大臣様の御父君
亡き関白 藤原兼家様にも➡
172
00:19:28,334 --> 00:19:31,637
お雇いいただいていたことがございます。
173
00:19:31,637 --> 00:19:42,148
されど 正式な官職を得るまで
耐え切れなかった己を恥じております。➡
174
00:19:42,148 --> 00:19:49,822
左大臣様のお心を無にしてしまい
まことに申し訳ございませぬ。
175
00:19:49,822 --> 00:20:01,133
もし かなうならば この次の除目において
お力添えを頂きとう存じます。
176
00:20:03,169 --> 00:20:05,104
ああ…。
177
00:20:05,104 --> 00:20:07,039
これこれ… 賢子。
178
00:20:07,039 --> 00:20:11,510
姫様!
賢子。
179
00:20:11,510 --> 00:20:14,814
来なさい… 来なさい!
180
00:20:17,183 --> 00:20:20,853
あっ 百舌彦殿!
181
00:20:20,853 --> 00:20:31,197
♬~
182
00:20:31,197 --> 00:20:36,869
父上 まことに
これで よろしかったのでございますか?
183
00:20:36,869 --> 00:20:40,206
お断りするしかなかろう。
184
00:20:40,206 --> 00:20:46,979
お前の心を思えば
左大臣様の北の方様のご嫡男に➡
185
00:20:46,979 --> 00:20:49,915
漢籍の指南をすることはできぬ。
186
00:20:49,915 --> 00:20:54,053
私の気持ちなぞ どうでもよろしいのに。
187
00:20:54,053 --> 00:20:59,558
父上に官職なく 私に夫なく
どうやって 乙丸や いとや きぬを養い➡
188
00:20:59,558 --> 00:21:02,461
賢子を育ててゆくのでございますか?
189
00:21:02,461 --> 00:21:05,364
あっ… それは そうであろうが…。
190
00:21:05,364 --> 00:21:11,170
明日 道長様をお訪ねになり
お申し出を受けると仰せくださいませ。
191
00:21:11,170 --> 00:21:14,840
次の除目とて 当てにはなりませぬ。
192
00:21:14,840 --> 00:21:22,548
賢子に ひもじい思いをさせないためにも
父上 お願いいたします。
193
00:21:25,484 --> 00:21:33,192
そうであるな… そうである。
194
00:21:53,579 --> 00:21:56,882
(源 倫子)よし これは持ってまいろう。
195
00:21:56,882 --> 00:22:00,152
あっ それは よい。
196
00:22:00,152 --> 00:22:06,859
次は 香炉じゃな。
殿のお戻りにございます。
197
00:22:10,796 --> 00:22:14,800
(倫子)お帰りなさいませ。
うん。
198
00:22:20,840 --> 00:22:23,509
お触りにならないで。
199
00:22:23,509 --> 00:22:27,813
彰子様のご在所に納める品ですゆえ…。
200
00:22:31,851 --> 00:22:35,854
毎日 藤壺を訪ねておるそうだな。
201
00:22:39,725 --> 00:22:45,030
いつも そなたがおっては
帝も足をお運びになりにくい。
202
00:22:45,030 --> 00:22:47,533
気を付けよ。
203
00:22:47,533 --> 00:22:52,338
帝のお渡りがないのは 私のせいですの?
204
00:22:52,338 --> 00:22:55,207
気を付けよと言うただけだ。
205
00:22:55,207 --> 00:23:00,045
帝のお渡りがあるよう
華やかにご在所を彩るべく➡
206
00:23:00,045 --> 00:23:03,549
知恵を絞っておりますのは
私でございます。
207
00:23:06,819 --> 00:23:09,154
すまなかった。
208
00:23:09,154 --> 00:23:37,182
♬~
209
00:23:37,182 --> 00:23:43,856
(赤染衛門)中宮様 お母上にございますよ。
210
00:23:43,856 --> 00:23:46,759
(藤原彰子)あ…。
211
00:23:46,759 --> 00:23:50,195
母も 貝覆いをいたしましょう。
212
00:23:50,195 --> 00:23:58,070
難しくて できませぬ…。
どれどれ…。
213
00:23:58,070 --> 00:24:19,358
♬~
214
00:24:19,358 --> 00:24:27,833
(藤原詮子の荒い息遣い)
215
00:24:27,833 --> 00:24:32,838
(詮子)ありがとう。 もういいわ。
216
00:24:36,175 --> 00:24:38,677
横になられませ。
217
00:24:38,677 --> 00:24:43,515
話があるの。
それは また明日でも。
218
00:24:43,515 --> 00:24:49,221
敦康親王を人質にしなさい。
219
00:24:52,524 --> 00:25:01,233
定子の忘れ形見 敦康親王を
彰子に養育させるのよ。
220
00:25:03,802 --> 00:25:09,675
人質として… でございますか?
221
00:25:09,675 --> 00:25:19,351
昔 父上が 懐仁を
東三条殿に人質に取ると仰せになったの。
222
00:25:19,351 --> 00:25:22,488
こたびも それね。
223
00:25:22,488 --> 00:25:27,159
父上と同じことはしたくありませぬ。
224
00:25:27,159 --> 00:25:32,498
お前は もう 父上を超えているのよ…。
225
00:25:32,498 --> 00:25:34,800
あっ…。
226
00:25:41,173 --> 00:25:44,076
(一条天皇)定子は どう思うであろうな…。
227
00:25:44,076 --> 00:25:51,083
敦康親王様が お健やかであれば
亡き皇后 定子様のご鎮魂にもなります。
228
00:25:56,522 --> 00:26:02,961
(一条天皇)
分かった。 敦康を 中宮 彰子に託そう。
229
00:26:02,961 --> 00:26:11,770
はっ。 これからは お好きな時に
親王様にお会いになれます。
230
00:26:17,142 --> 00:26:29,154
間もなく 敦康親王が 道長の後見を受け
中宮 彰子と藤壺で暮らし始めた。
231
00:26:29,154 --> 00:26:48,173
♬~
232
00:26:48,173 --> 00:26:51,844
(松)〽 タアハア
233
00:26:51,844 --> 00:27:01,120
〽 トヲリョロ
234
00:27:01,120 --> 00:27:07,993
(藤原伊周)
松! これは 何のための稽古だ。
235
00:27:07,993 --> 00:27:11,130
お家を再興するためです。
そうだ。
236
00:27:11,130 --> 00:27:15,968
我が家は 藤原の筆頭に立つべき家なのだ。
237
00:27:15,968 --> 00:27:19,171
そのつもりで もう一度 やってみろ。
238
00:27:22,140 --> 00:27:28,447
やってみろ!
(源 幾子)殿 もうご勘弁くださいませ。
239
00:27:36,488 --> 00:27:40,159
(藤原隆家)兄上の気持ちも分かるが➡
240
00:27:40,159 --> 00:27:47,032
左大臣の権勢は もはや 揺るがぬぞ。
揺るがせてみせる。
241
00:27:47,032 --> 00:27:50,168
内裏に 官職を得るまでは➡
242
00:27:50,168 --> 00:27:55,507
とりあえず ひっそりしている方が
利口だと思うがな。
243
00:27:55,507 --> 00:27:59,511
なぜ こんなことになったのだ…。
244
00:28:01,313 --> 00:28:06,118
お前が 院に矢を放ったからであろう。
245
00:28:06,118 --> 00:28:08,053
そこに戻る?
246
00:28:08,053 --> 00:28:11,924
お前に説教されるいわれはない
ということだ。
247
00:28:11,924 --> 00:28:16,261
清少納言が来ているぞ。
兄上に頼みがあるそうだ。
248
00:28:16,261 --> 00:28:19,064
通せ。
はっ!
249
00:28:42,154 --> 00:28:48,026
定子様が世話になったのに
何もしてやれず すまぬと思っておった。
250
00:28:48,026 --> 00:28:51,830
(ききょう)
とんでもないことにございます。
251
00:28:51,830 --> 00:28:58,503
里に帰って これを書いておりました。
252
00:28:58,503 --> 00:29:00,439
あの楽しく華やかであった➡
253
00:29:00,439 --> 00:29:04,309
皇后様のご在所の様子を
書き連ねたものにございます。➡
254
00:29:04,309 --> 00:29:10,449
皇后様のすばらしさが
皆の心の内に 末永く とどまるように➡
255
00:29:10,449 --> 00:29:15,454
これを
宮中にお広めいただきたく存じます。
256
00:29:17,122 --> 00:29:19,625
これは 新しきものか?
257
00:29:19,625 --> 00:29:24,429
さようにございます。
お目通しくださいませ。
258
00:29:28,800 --> 00:29:31,470
早速 読んでみよう。
259
00:29:31,470 --> 00:29:35,474
我らも日陰の身であるからのう。
260
00:29:38,810 --> 00:29:42,814
私が なんとかいたそう。
261
00:29:44,483 --> 00:29:49,354
そして 10月9日。
262
00:29:49,354 --> 00:29:59,665
女院 詮子の40歳を祝う 四十の賀が
道長の主催により 華やかに行われた。
263
00:30:27,526 --> 00:30:33,865
めでたく 四十の賀を執り行えたこと
うれしく思います。
264
00:30:33,865 --> 00:30:38,203
この上は 更に 天運に恵まれ➡
265
00:30:38,203 --> 00:30:43,041
つつがなく過ごされるよう
望んでやみませぬ。
266
00:30:43,041 --> 00:30:48,714
もったいなきお言葉を賜り
恐れ入り奉ります。
267
00:30:48,714 --> 00:30:51,750
これに過ぎたる誉れはござりませぬ。
268
00:30:51,750 --> 00:30:56,221
あつく御礼申し上げます。
269
00:30:56,221 --> 00:31:04,830
(伊周の呪詛する声)
270
00:31:04,830 --> 00:31:28,053
♬~
271
00:31:28,053 --> 00:31:32,524
(斉信)今日の童舞は
道長の北の方の長男 田鶴君と➡
272
00:31:32,524 --> 00:31:35,861
高松殿の長男 巌君が舞うそうだ。
273
00:31:35,861 --> 00:31:37,796
道長らしくないな。
274
00:31:37,796 --> 00:31:42,501
(源 俊賢)帝のご所望だと
妹 明子が 申しておりました。
275
00:31:44,202 --> 00:31:49,875
それにしても
妻を2人同席させるのはないな。
276
00:31:49,875 --> 00:31:52,177
(藤原行成)始まりますぞ。
277
00:31:59,551 --> 00:32:25,177
〽
278
00:32:25,177 --> 00:32:28,079
見事なものだな。
279
00:32:28,079 --> 00:33:50,395
〽
280
00:33:50,395 --> 00:33:53,198
見事なものであったな。
281
00:33:53,198 --> 00:33:56,902
(藤原道綱)さすが 道長の子だね。
282
00:34:08,146 --> 00:34:12,450
頭 こちらへ参れ。
はっ。
283
00:34:21,693 --> 00:34:27,832
(顕光)
お上より ただいま仰せがございました。
284
00:34:27,832 --> 00:34:32,003
巌君の舞の師に➡
285
00:34:32,003 --> 00:34:36,508
従五位下の位を授ける。
286
00:34:40,178 --> 00:34:47,485
(巌君の師)な… なんたる栄誉! ははっ!
287
00:34:49,187 --> 00:34:56,861
(泣き声)
288
00:34:56,861 --> 00:34:59,864
田鶴。
289
00:35:01,700 --> 00:35:05,403
女院様のめでたき場であるぞ。
290
00:35:07,472 --> 00:35:10,175
泣くのは やめよ。
291
00:35:16,147 --> 00:35:19,050
せっかくの興に水を差してしまいました。
292
00:35:19,050 --> 00:35:21,353
お許しあれ。
293
00:35:25,156 --> 00:35:28,493
これより 酒宴に移ります。
294
00:35:28,493 --> 00:35:30,829
どうぞ ごゆるりと。
295
00:35:30,829 --> 00:35:34,165
あっ…。
296
00:35:34,165 --> 00:35:36,101
(一条天皇)母上!
姉上!
297
00:35:36,101 --> 00:35:38,036
お上!
298
00:35:38,036 --> 00:35:41,506
私に触れてはなりませぬ。
299
00:35:41,506 --> 00:35:49,180
病に倒れた者に触れ 穢れともなれば
政は滞りましょう。
300
00:35:49,180 --> 00:35:55,186
されど!
あなた様は 帝でございますぞ!
301
00:35:59,190 --> 00:36:01,793
姉上!
302
00:36:01,793 --> 00:36:16,141
♬~
303
00:36:16,141 --> 00:36:19,844
お薬湯にございます。
304
00:36:24,015 --> 00:36:28,720
薬は要らぬ。
305
00:36:28,720 --> 00:36:39,364
♬~
306
00:36:39,364 --> 00:36:48,840
姉上…
どうか… どうか お飲みくださいませ。
307
00:36:48,840 --> 00:36:58,850
私は 薬は 飲まないの。
308
00:37:04,322 --> 00:37:13,331
(呪詛する声)
309
00:37:26,678 --> 00:37:29,981
頼みが…。
310
00:37:36,154 --> 00:37:39,491
何でございますか?
311
00:37:39,491 --> 00:38:01,479
伊周の… 位を… 元に戻しておくれ…。
312
00:38:03,114 --> 00:38:16,127
帝と… 敦康のために…➡
313
00:38:16,127 --> 00:38:29,140
伊周の怨念を… おさめたい…。
314
00:38:33,144 --> 00:38:40,852
お願い… 道長…。
315
00:38:44,756 --> 00:38:47,759
分かりました。
316
00:39:01,306 --> 00:39:04,309
姉上…。
317
00:39:22,460 --> 00:39:25,163
姉上…。
318
00:39:36,007 --> 00:39:43,481
「春の初めから かぐや姫は
月が美しく出ているのを見て➡
319
00:39:43,481 --> 00:39:48,820
ふだんよりも
物思いに沈んでいる様子である。➡
320
00:39:48,820 --> 00:39:54,692
そばにいる人が
『月の顔を見るのは 不吉なことです』➡
321
00:39:54,692 --> 00:40:02,667
と言って止めるけれども ともすれば
人目のないときに行き 月を見ては➡
322
00:40:02,667 --> 00:40:05,703
甚だしくお泣きになる」。
323
00:40:05,703 --> 00:40:12,010
姫様 今日は ジッとされていて
いい子にしていられてますね。
324
00:40:13,845 --> 00:40:17,515
母上 つづきは?
325
00:40:17,515 --> 00:40:20,184
はい。
326
00:40:20,184 --> 00:40:23,021
「七月十五日の月に…」。
327
00:40:23,021 --> 00:40:30,194
詮子の望みどおり
伊周の位は 元に戻された。
328
00:40:30,194 --> 00:40:37,869
(伊周)この度は ごえい慮によりて
また御前に伺候することが かないました。
329
00:40:37,869 --> 00:40:42,540
この大恩 終生 忘れはいたしませぬ。
330
00:40:42,540 --> 00:40:46,344
(一条天皇)これからも 朕のために
大いに働いてくれ。➡
331
00:40:46,344 --> 00:40:50,214
頼むぞ。
はっ。
332
00:40:50,214 --> 00:40:57,355
時に 恐れながら
これは かの清少納言が➡
333
00:40:57,355 --> 00:41:03,661
皇后 定子様との思い出を
さまざま記したものにございます。
334
00:41:03,661 --> 00:41:08,466
どうぞ おそばにお置きくださいませ。
335
00:41:18,509 --> 00:41:24,182
後世に「枕草子」と呼ばれる
この書物の評判は➡
336
00:41:24,182 --> 00:41:28,052
道長を脅かすこととなる。
337
00:41:28,052 --> 00:42:02,053
♬~
338
00:42:08,693 --> 00:42:12,563
こたびは 何をお書きになるのですか?
339
00:42:12,563 --> 00:42:14,999
物語を…。
340
00:42:14,999 --> 00:42:18,503
物語… でございますか…。
341
00:42:20,171 --> 00:42:24,475
できるかどうか分からないけど。
342
00:42:30,181 --> 00:42:35,520
我らの命も もたぬやもしれぬ…。
(祈とう)
343
00:42:35,520 --> 00:42:38,423
中宮様のお目の向く先へ
お入りくださいませ。
344
00:42:38,423 --> 00:42:41,192
策略やもしれませぬ。
ん?
345
00:42:41,192 --> 00:42:44,529
姉上みたいに 難しいことを言う女に
ならない方がいいですよ。
346
00:42:44,529 --> 00:42:46,564
面白い物語を書く女がおるようだぞ。
347
00:42:46,564 --> 00:42:49,033
「あつさぞまさる…」。
ん?
348
00:42:49,033 --> 00:42:52,703
お前は どうかしている。
あなた様を照らす光にございます。
349
00:42:52,703 --> 00:42:55,206
誰か!
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