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Original subtitles

・~

(ナレーター)

ぶんみょう

いまだ分明ならざるころ・

とうしょうしんしゅう

かかざん

東勝神洲は花果山の山頂

奇怪な石猿が誕生いたしました>

・『モンキー・マジック』

・~

・~

・~

・~

ひと口に妖怪変化と申しましても

さまざまなパターンがございます>

牛は王となり・

ひょう

豹は将軍となり 犬は主人となり

鹿は道士となります>

ぼくきち

名前を卜吉と申しまして・

その本性は もともと

人間に 大層かわいがられていた・

1匹の小犬でございました>

(卜吉)できた~!

ああ できた できた

「私は優しい妖怪です」

「お茶もあります

お菓子もあります」

「どうぞ 遊びに来てください」

アア~ッ… できた!

これで…

これで人間と友達になれるぞ

万歳!

ワンワン ワンワン… ワン!

・~

(せきばらい)

人間の皆さ~ん!

(悲鳴)

(男性)アアッ! 妖怪だ!

(男性)妖怪だ!

(村人たち)妖怪だ! 妖怪だ!

ちょっと!

(卜吉)ねえ 開けてください!

あっ ちょっと お願いです

開けてください ちょっと!

・(男性)勘弁してくれよ!

ちょっと…

お願いです 開けてください!

開けて… あ…

(戸をたたく音)

開けてください

友達になりたいんです!

一生懸命 書いたんです

読んでください お願いします!

お願いです… お願い…

ワン… ワオ~ン!

♪(子供たち)泣き虫妖怪 弱虫妖怪

♪ お前の顔は みっともない

(卜吉)あっ…

♪ お前の足は 毛むくじゃら

ワンワン… ねえ 友達になろう!

(子供たち)ウワッ!

遊ぼうよ ねえ!

・~

友達になりたいんだよ!

仲良くなりたいんだよ!

(泣き声)

・~

ご主人さま~!

ワオ~ン!

さんぞうほうし

こんな妙ちくりんな妖怪が

いるとも知らず・

この地に

さしかかってまいります>

ごくう

ごじょう

(悟空)おい 悟浄

(悟浄)おう

あれ 何て書いてあんだ?

読んでみろ

(悟浄)

読んでみろって 偉そうに言うな

(悟浄)え~…

うかい

「この先 危険 迂回せよ」

ああ やっぱり そうだよ

はっかい

(八戒)はぁ…

「この先 危険」って この道が?

(悟浄)そういうこっちゃね

(八戒)なんで

こんな広い道が危険なんだ?

おい ひょっとしたら これ

登山者の いたずらじゃねえのか?

そうだよ 最近の登山者はマナーが

悪いって 新聞に出てたからね

(八戒)新聞にな…

ああ

よし 抜いちゃおう

そうしよう そうしよう

(悟空たち)せ~の!

(男性)お待ちください 旅の方!

お待ちください!

何でえ?

な~るほど

そういうことだったのか

そら 妖怪が住んどると分かってて

あの道を通るわけにいかんわな

はい

ですから 悪いことは申しません

回り道をなさったほうが…

そりゃ そうだよね

回り道しましょう

けどよ たかが妖怪1匹のために

てんじく

天竺行きの コースを変えるってのも

これ 業っ腹だぜ

(悟浄)そうやねえ

あの道を通らなんだら

余分の日数が3倍かかるわけやから

そうだ… ねえ

どうでしょうかね? お師匠さん

どんな妖怪が出てくるかは

知らねえけども

まあ ここは一番さ

しゃにむに押し通るよりほか

ねえんじゃねえかな?

運を天に任せてさ

強引に出発と いきましょうや

なんでえ

それ 本気で言ってんのかよ?

せやけど お前 どんな妖怪が

出てくるか分からへんのやで

ばか

馬鹿! 俺がついてるじゃねえか

めえ

びくびくするな お前

今まで どれほどの数の妖怪を・

俺が やっつけてきたと

思ってるんだ?

そん

信用と実績の孫悟空だぞ

お前らも よく知ってるだろう?

(悟浄)なにを…

(八戒)また格好つけやがって

(三蔵法師)村人たちも

こうして難儀をしているんだし

うまく退治できれば

それに越したことはありません

恐れずに天竺へ急ぎましょう

よ~し 来た!

悟浄 八戒 出発だ!

(八戒)はいはい はいはい

(男性)どうぞ お気をつけて

おう ありがとうよ

あっ!

(悟浄・八戒)はぁ?

あっ… あっ あっ…

(悟浄)どうしてん?

いきなり行ったんじゃよ

お師匠さまの身が危ねえや なっ?

誰か先に偵察を…

八戒!

何してるんだよ?

偵察なら あっちだよ

いつだって俺じゃないか

いつだって!

八戒 みんなが

期待しているんじゃないか ええ?

悟浄!

(悟浄)期待しとるで

お師匠さま!

頼みますよ 八戒

ウ~ン…

嫌い!

・~

どうして… どうして 誰も…

誰も来てくれないんだろう

どうして 誰も信じて…

信じてくれないんだろう

寂しい…

(泣き声)

(鈴の音)

ご主人さま…

あのころは楽しかったなぁ

みんなが仲良くしてくれた

ご主人さま ご主人さま…

・~

ご主人さま…

(泣き声)

なんで… なんで 妖怪なんかに

生まれ変わったんだろう

小犬のままで よかったんだ

小犬のままで…

(泣き声)

(八戒)なんか気持ち悪いな おい

いっつも 嫌な役は俺なんだからな

俺は 大体さ

食い物と女以外は駄目だって・

みんな 長いつきあいだから

分かってるわけなんだ

それを 「期待してるで~!」って

かっぱ

なにが 「期待してる」だ あの河童

妖怪さん こんにちは

いらっしゃいます?

アアッ! 来た~!

来た来た! 来ました

やっと やっと 来た!

は~い! は~い ハハッ…

お留守のようですね?

はい そいじゃ…

はいはい はいはい!

いらっしゃいませ エヘヘヘッ…

(悲鳴)

出たな 妖怪!

(卜吉)何だ・ お前は

(八戒)俺は八戒だ

妖怪だな?

(八戒)八戒!

どっちでもいい!

お前 何しに来たんだ・

お前 やっつけに来たんだ

(卜吉)うん?

また来たな? この妖怪連盟!

(八戒)妖怪連盟?

(卜吉)おう!

断っとくがな

俺は いくら誘われたって・

妖怪の仲間になんか

入んねえからな 覚えとけよ!

何言ってんだ? 馬鹿

てめえ 妖怪のくせに

鏡を見ろ 鏡を!

顔のことなら お互いさまだ!

(八戒)むか~!

それも そうだ

(卜吉)どっちにしろな

妖怪に用事なんか ねえんだ

帰れ帰れ! まったく まったく

(八戒)この野郎!

俺が用があるんだ この野郎

この野郎 この野郎!

(卜吉)いててて…

あれ? こいつ 大したことねえな

俺1人で十分だ

いいから 帰れってば 本当に もう

この野郎!

(卜吉)アアッ! 痛い痛い…

ああ 痛い… この乱暴者!

どこの妖怪だか知らねえけども

ただじゃおかねえぞ! まったく

ただでおかなかったら

どうすんだよ?

(蹴る音)

あいたた… 痛い痛い

どうすんだ・ この野郎

(卜吉)ちくしょう! ハイヤー!

(殴る音)

(蹴る音)

ウワーッ!

ンンッ!

目にもの見せてくれる

シュワーッ!

(八戒)アアッ! ウワーッ!

(息を吹く音)

ウワッ!

ウワ~ッ!

フゥ…

まったく ああいうのが いるから

妖怪は いつまでたっても

人間に怖がられるんだよ

許せないよ 本当に

ウワーッ!

ウワッ!

(いななき)

ぎょくりゅう

(玉竜)いたた! あいたた…

ちょっと 痛いじゃない ひどいよ

しょうがねえじゃねえかよ!

(玉竜)何が?

ハンドルが利かねえんだから

(玉竜)あたたた…

どうした・ おい どうした?

(悟浄)おい 妖怪おったか?

いるに決まってるじゃねえか!

ああ いてて…

もう こりごりだよ もう…

だらしがねえな

やられたの? お前

(八戒)だって すげえんだもん

見かけと全然 違うんだもん

だから やめようっつったんだよ!

馬鹿野郎 お前

そんなことぐらいで

引き下がれるか

おもしれ

強いほうが面白えじゃねえか

やっつけがいが あらぁ

八戒 悟浄

(八戒)また行くの?

息の根止めてやるんだよ!

(八戒)あいたたた… あたた…

(悟浄)どうしたんや?

(八戒)いや 今の打ち身で

立てなくなっちゃった

(玉竜)ヘヘッ… 本当?

(八戒)立ちたいけど立てないの

しょうがねえな

だ… 駄目だよ 僕は駄目だよ

だって

お師匠さまのそばに ついてなきゃ

アアッ… 怖いよ

だって 僕は単なる馬だもん

いらっしゃい

・(女性たち)

妖怪さ~ん! いらっしゃる?

あの声は… あれは女の人の声だ

ワオ~ン! ハッハッハッ…

いらっしゃいますよ!

いらっしゃいますよ

いらっしゃいますよ!

(卜吉)ナッナッハッ…

ナハハハッ… ハハハッ…

ようこそ いらっしゃいました

どうぞ どうぞ!

こんにちは… こんにちは!

ウフフッ…

立て札を見て 来たんです

ごちそう食べさせてくださる?

アアッ… 万歳!

ナハハッ… ゆっくり食べなさいよ

おいしいんだから

あっ どうしたの?

逃げないんだから 慌てないで

ほら お茶飲んで お茶飲んで

お茶飲んで…

しっかり食べて これも おいしい

大丈夫?

あっ あなたも お茶飲みなさい

あんたも頑張るね しかし

いやいやいや おいしいですか?

(悟空・悟浄)おいしいわ

実は このあとね

お風呂の用意もあるんですよ

(悟空たち)うわぁ!

ナハナハ! お風呂入ってね

汗でも ゆっくり流して

そのあと またお話ししましょう

(悟空たち)うわぁ!

じゃ 用意してくるから ハハッ…

ナハ ナハ ナハ ナハ!

ワンワン! ワオ~ン!

おい

うん

おい 何か見つかったか?

(悟浄)

もん

なんや おい けったいな物あるぞ

何だい?

(玉竜)なに? それ

(悟浄)え~… 何か書いたんな

「私 いい妖怪です

友達になりたい 寂しいです」

「誰か仲良くしてください」と

書いてあるけども

次はですね 「私 いい妖怪」…

同じじゃねえか 同じじゃねえかよ

ひょっとしたら

あいつ これ書くために・

字ぃ勉強しよったんかな?

う~ん…

玉竜! 何か見つかったか?

(玉竜)ねえ

下にある あの汚い食器が自分用で

上の きれいなのが

お客さん用だって

ねえ 悟空ちゃん

ひょっとすると

やつ

あの妖怪 いい奴かもしれないよ

なんや

わしも いじらしいなってきたな

いや まだ油断できねえぞ

それもこれもな

だま

俺たちを騙す手かもしれねえや

もうちょっと念入りに捜してみろ

(玉竜)ええっ?

ほれ! おい!

(玉竜)だって いい奴かも…

なんだよ もう どけ!

何しに来たのか分かりゃしねえよ

ここへ

あっ…

(鈴の音)

おい 何だ? こりゃ

むち

あれ? 鞭かもしれないね

こっちは

これ 首絞める道具ちゃうか?

それで首絞めてよ この鞭で…

(鞭の音)

アッ… 痛い!

・(鞭の音)

・(悟浄)ウワ~ッ! ウオ~ッ!

何してるんだ・ お前ら

あっ!

ハッ…

あいた…

あれ~・ こいつめ!

あっ… 何してんのよ・

馬鹿か あなたは!

(玉竜)なによ

この化け物ども!

よくも おいらを騙したな!

ヘン! 何言ってやんでえ

騙された てめえのほうが

馬鹿なんだ この野郎!

なんだと? この野郎

ワンワン ワンワン ワン!

人の真心をこけにしやがって!

ヤーッ!

くそ!

(殴る音)

アアッ! アアッ!

アアッ!

さあ 来い!

ほらほらほら!

アアーッ!

待ちやがれ!

どこ行きやがってん? おい

おい 妖怪 出てきやがれ この野郎

(悟浄)こら!

チェッ… 臆病な妖怪だ

出てきやがれ この野郎!

何だよ?

えっ?

(悲鳴)

悪党どもめ 思い知れ!

(息を吹く音)

ウワーッ!

(悲鳴)

(悟空・悟浄)アア~ッ!

(ため息)

(割れる音)

(泣き声)

(鈴の音)

ご主人さま… ご主人さま!

ご主人さまさえ

生きていてくれたら

たとえ 妖怪になっても

おいらのこと

きっと分かってくれたと思う

(卜吉)ワン! ワン!

ワオ~ン!

(泣き声)

悟空 悟浄! どうしたんです?

(悟浄)ハァ…

もう どうしたも こうしたも

ありませんわ

ハァ… すごい術 使うんですよ

「優しい」なんて・

とんでもねえや あいつ

うそ

やっぱり嘘やったな

そうだろう? やっぱり

俺の言ったとおりだろう?

八戒! この野郎

ああいう術を使うなら 最初に・

言っときゃいいじゃねえかよ!

そうなんだよな

玉竜は どうしました?

あっ いけねえ… 忘れた

置いてきたというんですか?

いや 別に 置いてこうと

思うたわけやないんですが…

存在感がないから つい…

じゃ 今ごろ馬刺しだな

なんということを!

ハァ… 情けない

たとえ

どんなことがあったとしても

仲間を見捨ててくるなどと…

恥ずかしくはないのですか・

お坊さま! 旅のお坊さま!

どうしたんです?

はい 実は お坊さま方が

おたちになったあとで・

我々一同 集まりまして

討議をいたしました

討議?

妖怪を退治することに決めました

つきましては お坊さま方の

お力をお借りしたいと思いまして

妖怪退治? あんたたちが?

妖怪をこのままにしておきますと

どんな恐ろしいことが起こるか

分かりません

ですから 今のうちに

かの妖怪をやっつけてしまおうと

武器を集め

人を募ってるところでございます

そのうちに

みんな集まってまいります

どうぞ お力をお貸しくださいまし

分かりました

よく決心をなさいました

実は 私の弟子も1人

妖怪に捕らわれているんです

共に立ち上がって

妖怪と戦いましょう

(玉竜)やっぱり そうだったんだね

初めて会ったときから

そんな気がしたんだ 僕

(卜吉)

玉竜さん 信じてくれますか?

僕は信じるよ

信じるほうが好きだもん

ありがとう ありがとう

いや でもさ 村の人たちがね…

うん…

そりゃ 村の人たちは人間だもん

(玉竜)その…

卜吉ちゃんの顔見るとね…

顔?

だけど 玉竜さん

病気だったら 薬のめば治るよ

けがだったら 手術すれば治るよ

だけどさ この顔は…

この顔は

どうしようもないじゃない!

そうでしょう?

玉竜さん

おいらね 夢みてたんです

この山がね 一面の花畑なの

そして 人間の男も女も

かわいい子供たちも・

みんな

笑いながら平和に暮らしてるんだ

その平和を守るのは おいらなんだ

おいらが

みんなを守ってやるんです

おいら

みんなが幸せになるためだったら

死んでもいい

そんな夢を見てたんだ

卜吉ちゃん…

妖怪のおいらに できることったら

それぐらいしかないもん

ねえ 君…

そんなに

人間と仲良くなりたいのかい?

なりたい

どうしても?

(卜吉)どうしても!

分かったよ… 元気出しな

僕が なんとかしてあげる

えっ? いや なんとかったって…

いや 今ね

ちょっといい考えが浮かんだんだ

僕に任せといてごらん

本当? 本当ですか?

ハッハッ ハッハッ…

・~

いいか みんな 油断するなよ!

(男性たち)おう!

どこに どんな危険が

待ち受けてるかもしれねえからな

ウッ… アアッ!

し~っ… 静かに しっ!

うん? なんだ お前

みんなで お前のこと

心配してたんじゃねえか!

分かってるよ… ちょっとね

悟空ちゃん 聞いてちょうだい

一生のお願いがあるの

一生のお願い? 何だい? そりゃ

あの… 卜吉ちゃんのこと

卜吉?

そう あの妖怪

ああ あの妖怪か

あれだったら 安心しろよ

今な 村人たちも集まってな

これから一緒に退治してやるって

張り切ってんだ

何言ってんの? それ…

駄目だよ! そりゃ いけないよ

お前 何言ってるんだ?

一体 どうしたんだよ?

悟空ちゃんはね 誤解してるんだよ

本当は

あの子 とってもいい人だよ

とっても優しい人なんだよ

なんだと?

ははぁ… そうか

お前 あの野郎に丸め込まれたな?

そんなんじゃないよ

ねえ 信じてよ

だってよ 奴は 八戒や俺たちを

ひどい目に遭わせたんだぞ

違うじゃないか あれは

こっちから仕掛けたことじゃない

それに 仲間のお前を捕まえてだな

つ… 捕まったんじゃないもん

なに?

ねえ 悟空ちゃん

お願いだよ 考えてみて

卜吉ちゃんは

何にも悪いことしてないんだよ

じゃ あの首輪は何だよ?

あの首輪こそだな

あの妖怪の責め道具じゃ…

違うよ 違うよ あの首輪はね

亡くなった 卜吉ちゃんの

主人の物なんだよ

卜吉ちゃんはね 人間に

とっても かわいがられてた・

小犬だったんだよ

犬?

そうだよ だから…

卜吉ちゃんは 人間のことが

とっても好きなんだよ

ねえ 分かったでしょう?

卜吉ちゃんを助けてくれる?

そりゃ だけど 助けるったってよ

村人たちも

もうすぐ集まってきちゃうしよ

ねえ 悟空ちゃん

えっ?

ちょっと 耳貸して

ええっ・ 俺が妖怪になって

あいつに やっつけられる?

頭いいでしょう?

馬鹿野郎!

そんな

まね

みっともねえ真似ができるか!

猿族と犬ってのはな

昔っから仲が悪いんだよ

犬猿の仲っていうだろう?

それじゃ 悟空ちゃんは・

罪のない卜吉ちゃんが

殺されてもいいっていうの?

そ… それは…

そうは思わねえけどよ

俺にだって お前

猿としての誇りってものがあるよ

えと

それに 今年は僕の干支だからね

そんなもの 順繰りじゃないか

僕のだってね

卜吉ちゃんのだって来るんだよ

そりゃ そうだけどもよ

ねえ 悟空ちゃん

村の人たちが行ったらね

卜吉ちゃんは

決して手向かいやしないよ

黙って殺されちゃうんだよ

それでもいいの?

ねえ お願いだよ!

このとおりだよ ねっ?

分かったよ この野郎!

妖怪になりゃいいんだろう 妖怪に

悟空ちゃん!

ただしな 玉竜

俺は

八百長のけんかだけは しねえぞ

下手すりゃ 俺だってよ

お師匠さんから

破門されるかもしれねえんだ

本気でやる

そんな 本気でなんか やったら・

卜吉ちゃんが

かないっこないじゃない

だったら もう 諦めるんだな

そんな…

だって そうだろう? 玉竜

そんな弱虫が

人間を守っていけるか?

これから先

村人を幸せにできるか?

俺にとっても 一世一代の大芝居だ

本気でやらなくて

どうするんだよ?

・~

(男性たち)ンンッ!

よいしょ よいしょ!

(男性)さあ みんな

妖怪をやっつけるんだ!

(男性)そうだ やっつけろ!

(村人たち)エイエイオー!

(男性)よ~し 行くぞ!

・~

あれ? なんだ 兄貴だよ おい

ほんまや

おい 悟空! お前

何してんねん? そんなとこで

ンンッ!

(村人たち)ウワッ…

・~

(悟浄)

悟空 どないしたんや・ お前

邪魔するな!

(八戒)邪魔って なんだい・

せっかくの ごちそうだ

片っ端から食ってやる!

悟空!

(悟浄)悟空 お前

なんちゅうこと言うてんねん・

そしたら

村の人たちを食べるつもりか・

そのとおりだ!

(村人たち)オオッ…

(八戒)冗談じゃねえぞ おい!

村の人たちはな

玉竜を助けようとしてるんだい!

うるさい!

俺は ず~っと前から

人間を食ってみたくて

しかたがなかったんだ

邪魔するな!

悟空 今の言葉は本心ですか・

ああ 本心だよ!

私の目を見なさい!

そして もう一度・

今の恐ろしい言葉を

言ってごらんなさい!

黙れ!

ウワッ!

(八戒)おい 兄貴 おい!

(悟浄)何してんねん・

ウウッ… 痛い痛い 痛い痛い!

アアーッ!

ウウッ… 痛え!

あいたた… いてて…

ウウーッ!

アアッ! クッ…

いて

アアーッ! 痛え!

痛い痛い 痛い痛い…

あっ いっけねえ!

やめろー! ちくしょう ウウッ…

何をするんです・

(八戒)

おい 玉竜! 何してんだ・ おい

(いななき)

(八戒)おい 何してんだ・

玉竜の馬鹿 どこ連れてくんだ・

(悟浄)おい どこ行くねん?

この野郎!

(悟浄)待て!

(悟浄・八戒)おい! おい!

ハァハァハァ…

(男性)ウワッ… 助けてくれ!

(男性)助けてください!

(男性)助けてくれ!

(男性)許してくれ…

逃がすものか! お前たちは

1人残らず 俺の餌食になるんだ

ウワーッ!

(悲鳴)

(女性)アアーッ! 助けて!

ハハハハッ…

いいか?

離して…

まずは この娘から食ってやる!

どっから食ってやるか?

頭からか 足からか

シュワーッ!

あっ 犬の妖怪だ!

(男性)犬の妖怪・

(男性)犬の妖怪だ!

(卜吉)待て!

離せ! 離すんだ この…

離せって!

(悲鳴)

この化け物!

なんてことするんだ 村の人たちに

許さないぞ!

なんだと? この野郎

てめえだって化け物じゃねえか!

妙な真似しねえで引っ込んでろい

引っ込むものか!

この村の人たちは

みんな 僕の友達なんだ

指1本 触れさせてたまるものか!

面白えや 妖怪のくせしやがって

同じ妖怪仲間に盾つこうってのか

悪い妖怪なんか 仲間じゃないよ

おいら 人間が好きなんだ

だから

人間いじめる奴は 許せないんだよ

殺されてもか?

ああ 殺されてもだ

おいら 人間 守るんだ!

よ~し そんなら

まず てめえから片づけてやらぁ!

(力み声)

(殴る音)

アアーッ!

・~

(殴る音)

痛い!

・~

(殴る音)

・~

エイッ!

(殴る音)

ヤーッ!

ウウッ…

・~

弱虫妖怪じゃ 勝てっこねえな

あの様子じゃな…

(男性)駄目だろうな

・~

(殴る音)

アアッ!

しっかりしろい!

てめえが負けたら 村人は

俺が みんな食っちまうんだぞ!

それでもいいのか?

殺されてもいいって

言ったんじゃねえのか・

くそ…

そんなことさせて たまるものか!

ヤーッ!

(殴る音)

アアッ!

ヤッ!

アアッ…

ヤーッ!

・~

おい みんな 見ろ!

あの犬妖怪は 俺たちのために

あんなに戦ってくれてんだぞ

そうだ

(男性)妖怪 頑張れ!

(男性)負けるなよ!

(男性)頑張れ!

(女性)頑張って!

(男性)頑張れ 犬妖怪!

(男性)妖怪 頑張れ!

(声援)

(村人たち)

妖怪 頑張れ! 妖怪 頑張れ!

妖怪 頑張れ! 妖怪 頑張れ!

妖怪 頑張れ!

ンンーッ!

・~

妖怪 頑張れ! 妖怪 頑張れ!

(殴る音)

(かみつく音)

やったな・

・~

アアーッ!

妖怪 頑張れ!

お~い!

おい みんな おらたちも戦うだ!

あの妖怪はな おらたちのために

戦ってくれてるんだよ!

友達でねえか!

(村人たち)そうだ そうだ そうだ

(騒ぎ声)

ヤーッ!

アアッ!

・(歓声)

(殴る音)

アアッ…

(男性)俺たちを食おうなんて

とんでもねえ野郎だ!

(男性)この野郎!

村人を何だと思ってんだ・

ハァハァ ハァハァ…

(男性)おい やったぞ!

(村人たち)やったぞ!

お~い みんな! 助かったのは

犬の妖怪さんのおかげだぞ

(村人たち)

そうだ! 妖怪さん! 妖怪さん!

(男性)ありがとう!

(男性)妖怪さん ありがとう!

(村人たち)

ありがとう ありがとう…

(男性)妖怪さん ありがとう!

(騒ぎ声)

おい みんな この妖怪さんは

俺たち人間の友達だぞ

そうだ 友達だ!

友達だ 友達だ!

(拍手)

(拍手)

♪ 友達だ 友達だ 友達だ 友達だ

♪~

負けたよ… 俺の負けだよ

・~

(女性)おいしいわねえ

(男性)ああ おいしい おいしい

これがまた おいしいんですよ

どれもこれも みんなおいしくて

ほっぺたが落っこっちゃうよ

アハハハッ…

これ みんな僕が作ったの!

(男性)何で できてるんだ?

(卜吉)これがね 木の実でしょう

これが草の実で作ったの

(男性)食べよう 食べよう

(卜吉)食べてください

(男性)

おい 誰だ? 卜吉さんのことを

馬鹿にしてたのは

(男性)誰だ誰だ? ハハハッ…

(男性)

そうだ そうだ 俺たちだって・

なかなか

こんな うめえ料理は作れねえぞ

いやぁ そんなことないですよ

食べてください 食べてください

(男の子)おじちゃん

何だい? 坊や

(男の子)お客さんが来てるよ

お客さん?

(男の子)うん

誰?

玉竜さん!

卜吉ちゃん 良かったね

玉竜さん!

ありがとう あのね

みんな 仲良くしてくれるんです

みんな 優しくしてくれるんです

ほら それはさ 僕が

みんなをいじめようとした妖怪

やっつけたでしょう?

(玉竜)悟空ちゃんだろう?

悟空?

(玉竜)そう

あれ みんな 僕が頼んで

やってもらったことなんだ

ええっ?

あっ いや…

悟空ちゃんはね このこと・

絶対に君に言っちゃいけないって

言ったんだけど

もし 君がさ 悟空ちゃんのこと

本当に悪い妖怪だと・

思ったまんまでいたら

かわいそうでさ

言いに来ちゃった

・~

いい人なんだよ 悟空ちゃんって

それだけ覚えといてね

待ってください 待ってください!

そんなの ないですよ

僕はね…

僕は あの人を殴ったり蹴ったり

めちゃくちゃな目に

遭わせてしまったんです

何にも知らないから ひどい目に

遭わせてしまったんですよ

(泣き声)

だからさ それでいいんだよ

それで 村の人たちと

仲良くなれたんだもん

悟空ちゃんだって喜んでるさ

(卜吉)駄目だよ… 駄目だよ

そんなの ないよ!

(玉竜)卜吉ちゃん 卜吉ちゃ~ん!

・~

悟空さ~ん!

(卜吉)悟空さ~ん!

待ってくれ 悟空さん!

悟空さ~ん!

悟空さん!

馬鹿野郎 何しに来やがったんだ・

ぎょ… 玉竜さんに聞いたんだよ

俺… 俺は

なんてこと してしまったんだ!

(泣き声)

帰れよ… 帰れ!

俺たちが2人っきりでいるとこを

人に見られたら どうするんだ・

苦労が水の泡じゃねえか

だって

このままじゃ… このままじゃ…

(泣き声)

めそめそするな

これからはな お前は村の人たちを

守っていかなくちゃ

いけねえんだぞ

幸せにしてあげなくちゃ

いけねえんだ

どんな妖怪が

現れるかもしれねえんだぞ

強くなれ 強く!

悟空さん

俺ね… 俺 うれしいんだよ

あのね

村の人たちと友達になれたんだ

だけど… だけど 俺のために

悟空さん こんなになっちゃって

おいらばっか幸せになって…

(卜吉)

そんなの いけない いけないよ!

(泣き声)

馬鹿 心配するな

だって…

俺にもな

すばらしい夢があるんだよ

夢?

ああ

お師匠さまとな

無事に天竺へ着いたら

俺は人間になれるんだ

人間に?

ああ そうだ 人間にだ

だから

俺のことなんか気にするな なっ?

本当に 本当に人間になれるの?

本当にだよ

ハァ… すばらしいなぁ

いいなぁ!

いいか?

俺は手加減なんか しなかったぞ

お前は本当に勝ったんだ

この俺をやっつけたんだ!

お前は強いんだ

(泣き声)

村人たちを幸せにするんだぞ

約束だぞ

約束する!

(泣き声)

悟空さん

近寄るんじゃねえ!

後ろ向け! これが さよならだ

振り返るんじゃねえぞ!

・~

(卜吉)悟空さん

ありがとう…

ありがとう 悟空さん!

頑張れよ!

頑張る!

負け犬になるんじゃねえぞ!

うん!

強くなれよ!

うん!

悟空さん

天竺に… 天竺に必ず行ってね!

ああ 心配するな

どんなことがあっても

行ってみせる!

きっと… きっと人間になってね!

ああ なってみせるよ!

・~

さよなら さよなら…

さよなら~! さよなら~!

ありがとう… さよなら…

(泣き声)

(八戒)なんだよ それならそうとよ

初めから

言ってくれりゃいいじゃねえかよ

(悟浄)ハハッ… ほんまやな

わしもな お前が ほんまに

反乱 起こしたんかなと思うたよ

どうも すいません

(八戒)おうおう… ハハッ…

そこが悟空のいいところです

私は ちゃんと信じていました

(八戒)お師匠さまも調子いいねえ

玉竜から 訳を聞くまではさ

いちばん 自分が怒ってたくせに

(悟浄)ねえ?

「情けない 情けない」言うて

調子ええんやから もう

しかしな 玉竜

今度は お前のこと見直したぞ

(いななき)

・~

卜吉妖怪の夢をかなえた孫悟空>

新たな気持ちで

天竺へと急ぎます>

いかなる危難が・

待ち構えておりますやら>

・~

・『ホーリー&ブライト』

・ 遠い昔の話で 新しいこの星が

・ いま生まれてぼくらの胸

・ 清く照らしているよ

・ それはぼくらの心に

・ 新しい地平線を

・ サァめざせと教えながら

・ 強く輝いてるよ

・ 闇を照らしているよ

・ Shining holy and bright

・ けがれない光が

・ Oh so holy and bright

・ 君だって見えるよ

・ きらめくその星が

・ Holy, holy and bright

・ A star is shining

・ so holy and bright

・ Holy, holy and bright

・ Never let it go

・ out of your sight

・ Holy, holy and bright

・ A star is shining

・ so holy and bright

罵声・つぶての

大洗礼を受ける三蔵法師一行>

一行のニセ者たちが・

所狭しと

村々を荒らし回っていたのです>

パート3は我々でと言わんばかり>

一斉に襲いかかるニセ者一味>

ご期待ください>

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