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・~
(ナレーター)
ぶんみょう
いまだ分明ならざるころ・
とうしょうしんしゅう
かかざん
東勝神洲は花果山の山頂
奇怪な石猿が誕生いたしました>
・『モンキー・マジック』
・~
・~
・~
・~
・~
・~
・(風の音)
・(猫の鳴き声)
・~
・(鳴き声)
・(鳴き声)
ぶそくてい
(女性)王よ… 武則帝よ…
我こそは その昔
なんじ
したんこく
汝に滅ぼされた 泗潭国の女王・
せいここ
聖姑姑の亡霊じゃ…
長年の恨み 今こそ晴らしてくれん
苦しめ 苦しめ…
いかに汝が苦しもうと・
我らが受けた屈辱の
万分の一ほどにも当たりはせぬ
もっと もっと苦しむのじゃ…
(武則帝の うめき声)
(武則帝)アア~ッ!
(兵士)
王さま! 王さま 気をお確かに!
にゃんにゃん
(娘々)
ばかもん
馬鹿者! ええい 口ほどにもない
頼りにならぬ男どもめ!
(殴る音)
びれい
(媚麗)あなた 大丈夫ですか?
(武則)おお… 媚麗か
わし 怖い!
(媚麗)ああ かわいそうに…
私がついていますからね
(武則)うん
てんじく
さんぞうほうし
天竺へ向かう三蔵法師の一行は・
国境の険しい山道を乗り越えて・
びくこく
この比丘国の入り口へと
やってまいります>
・~
・~
・~
ごくう
(悟空)ほほう… なるほどね
はっかい
(八戒)何て書いてあるの?
なんだと?
「なんだと」って書いてあるのか
(悟空)おいおい おいおい
お前に言ったんだよ
「なんだと」って
いや 俺は ただ 「何て
書いてあるの」って聞いただけ…
何か かんに障った?
それがよ
長年 苦労を共にしてきたよ
仲間の言う言葉かよ!
痛い痛い 痛い痛い! 何だよ・
この野郎!
ごじょう
(悟浄)やめろ やめろ やめろ!
やめろ! 八戒も八戒やぞ
悟空に お前 こんな字が
読めるわけないだろうが
(八戒)ああ そうか
そこまで馬鹿だったのか
ふざけるな 馬鹿野郎!
このぐらいの字 俺だって読めるよ
(悟浄)何て書いてあんねん?
「この先 工事中」って
書いてあんじゃねえか
どっかで やってんだ
(悟浄)2文字だよ よく見ろ
なぜ これが 「この先 工事中」だ?
2文字だ
ああ 「禁煙」だ 「禁煙」
「禁煙」かもしんねえな
ねえ? お師匠さん
そうでしょう?
(三蔵法師)
「猫塚」と書いてありますね
うそ
嘘ばっかり こいて
なにが 「禁煙」だ
「北を討ち 南を制し
じょうじょう
むなしく擾攘し・
禅門に
けつ
すべからく無心の訣を学ぶ」
戦いというものが
いかに むなしく
仏門に帰依することが
いかに尊いかということを・
説いてあるんです
(悟浄)ほう… しかし お師匠さま
それと この猫塚と
どういう関係があるんですかね?
(三蔵)
さあ… それは分かりませんが
いずれにしても この国の王は
さだめし立派な お方なんでしょう
ちょうどいい機会です
お前たちに・
無心ということの意味を
教えてあげましょう
ああ あの… このミシン?
カッカッカッ…
いえ 「無心」です
ふうちゅう
う
ふむちゅう
む
「不有中の有 不無中の無
ふしきちゅう
しき
ふくうちゅう
くう
不色中の色 不空中の空」
「有にあらざるは有となし
無にあらざるは無となし・
色にあらざるは色となし
空にあらざるは空となす」
「空は これすなわち空
色は これすなわち色」
じょうしき
「色に定色なければ
色は これすなわち空」
あの… お師匠さんね
よく 食うや食わずっつうのは
分かるけど
なんか 全然 分かんないから
もういいです ねっ?
なあ 兄貴よ
さっき食った昼飯な あれ 団体で
喉んとこ押し戻してきちゃった
汚いな おい
お前たちに仏の道を
説いてやろうというのに…
いや 道は
今 歩いてますから いいですよ
・(荒武者)お~い 助けてくれー!
・(荒武者)許してくれー!
悟空 あの声は何でしょう?
なんか 「許してくれ」とかなんか
言ってますね
お師匠さまの声が
聞こえたんじゃないのか
そんな あほな
おい
(荒武者)誰かー! 助けてくれー!
おい お前ら
ここで 一体 何してるんだよ?
(八戒)ウエートトレーニングでも
してんのか?
とんでもない
これには深い訳がある
助けてくれれば 訳…
助けてくれれば 訳を話す
どうする? おい
放っとくっちゅうわけに
いかんわな
(八戒)一応 助けるか
一応な
危ねえ!
(突き飛ばす音)
誰だ? てめえら
(娘々)「誰だ」は そっちだ!
うわぁ 女ばっかし!
これ アマゾネスか?
私は 比丘国の近衛の武官
きゅうてん げんにょ
九天玄女娘々
はぁはぁはぁ…
お前たちは 何の思惑があって
とがにん
あの科人たちを解き放つ?
(八戒)「娘々ちゃん」?
いや あの… 決して 私たちは
怪しい者じゃないんですよ
ただね
この方たちが 「助けてくれ」と…
(娘々)ええい 言い訳は
城内で聞こう! 引っ立てい!
じゃ あなた いらっしゃい
(兵士)無駄な抵抗は やめろ
はいはい
(兵士)来い!
ああ 気持ちいい…
結構 胸あるでしょう? ねえ?
・~
呪い?
亡霊の呪いと申されましたか?
(媚麗)そうです いつのころからか
夜な夜な 王の寝室に
泗潭国の女王 聖姑姑の霊が現れて
王に呪いをかけるのです
ご覧ください
かつては 英雄として
誉れの高かった武則帝も・
夜ごとの睡眠不足で
このありさま…
王の苦しみは
すなわち この私の苦しみ…
夜の来るのが恐ろしく
美しい夕焼けの空を見てさえ
小鳩のような この胸が痛むのです
しかし
それならば 誰か勇武の者を頼み
王の寝所の警護に当たらせては
いかがですか?
男など 何の役に立ちましょうか
剛勇と聞こえ高き
荒武者どもでさえ
やすやすと
亡霊の術策に かかるばかりです
あの者たちの処刑は見せしめです
だからさ 俺たちは・
知らなかったって
言ってんじゃないの
私らね 別にあんたらに盾つこうと
思うてるわけやないんですよ
そんなことしても
損にも得にもならんのやもん
そうだよ そうだよ
八戒 お前も何とか言ってやれよ
(八戒)何にも言うことないもん
俺 一生 このままでいい ウフフ…
(悟浄)八戒 こういうときに
真剣になれよ お前も
真剣になれないよ
(悟浄)なんで?
いいの やきもち焼くなよ
お前たちは 馬鹿
八戒 この野郎 てめえ
何だよ?
目ぇ覚ませ!
(床をたたく音)
静粛!
王妃さま 心中は お察し申します
こうして
事情をお聞きしましたからには・
捨ててもおけません
力をお貸しいたしましょう
力を貸す?
はい
幸い 私の この3人の弟子たちは
いずれも腕に覚えのある者
罪滅ぼしというわけでは
ありませんが
武則帝の寝所を騒がす怨霊
打ち鎮めてさし上げましょう
ちょっと待ってくれる?
ちょ… ちょっと待ってくれる?
待ってるじゃないか
俺が待たせたんだよ 今
お師匠さま
そこまで 別に こいつらに・
サービスする必要ないと
思うけどな 俺は
そうですよ 何もね 向こうからね
頭を下げてくるんやったら・
分かりますけどね そこまで
こっちから言う必要ないですよ
悟浄 お前たちを
こんな目に遭わせたのは・
それは
よくないことかもしれません
しかし それとても
王妃の国王を思う気持ちからです
哀れと思って 力をお貸ししなさい
おいら 嫌ですね
大体ね こいつらのね 態度が・
気に食わねえんだ 俺は
(悟浄)そうそう
いくらね 今までの男たちが
頼りにならん言ったってね
そんなもん
わしら 関係ないのやからね
ウーマンリブやないのやから
やめ そんなん やめ
(たたく音)
えっ?
私が お力になりましょう
ご心配いりませんよ
てんぽうげんすい
ちょごのう
天蓬元帥 猪悟能八戒に
全て お任せください
何を言ってんだ この野郎
おい 八戒
お前な できもせんことをな
偉そうに言うな
あっ…
貴様 この野郎!
気分の乗らない悟空たちは・
嫌々ながらも 王さまの護衛を
務めることになりました>
チッ… 平和な顔して寝てるぜ
俺たちの気も知らねえでよ
おい 八戒 わしは関係ないからな
こうなったん 全部 お前の
せいやからな 分かっとんのか?
(八戒)分かってますよ 僕ちゃんは
(悟浄)僕ちゃん? 僕ちゃんやて
僕ちゃん?
僕ちゃんって顔か この野郎
いいか この場はな
八戒 お前に任せたからな
俺たちはよ
朝まで つきあえねえよ
(八戒)ああ いいですよ
僕1人で番してますから
僕1人で幽霊やっつけてさ
それで みんなに尊敬されて
かわいい娘々ちゃんと…
「八戒さまって強いのね」
「いやぁ それほどのこともあるよ」
な~んちゃって!
何を言ってやがんだ あの発情豚
この野郎 聞いてらんねえよ
俺 眠い 寝よう もう…
寝ろよ
アアッ!
・~
(白馬の鼻息)
(いびき)
・(風の音)
・(猫の鳴き声)
(女性)王よ… 武則帝よ…
苦しむがよい…
苦しみ抜いて
やがて その命を失うのじゃ…
我らの呪いを受けて
死ぬのじゃ…
ウ~ン… おしっこ おしっこ
(悟浄)ウ~ン…
痛いな もう 痛いな もう
おしっこ
おしっこ 向こうやないか
うん?
向こう!
かわや
厠は向こう?
向こう!
おしっこ…
おしっこ おしっこ…
ああ 混んでる… すいません
・~
(威嚇の声)
(悲鳴)
漏らしちゃった… たたたたた…
悟浄 悟浄!
はぁ? 何や?
(威嚇の声)
(悲鳴)
にょいぼう
如意棒 如意棒!
(悲鳴)
ヤーッ!
(窓の割れる音)
(悟浄)悟空 行ったか 行ったか?
ああ 行った行った行った
おい あれが亡霊か?
そうらしいぞ
しかし 何や? あれ
けったいな顔しとんな
下手な妖怪よりも
ずっと おかしな顔しとるで
人間とは思えねえよ
亡霊いうたかてな
あれは 人間と獣の
ミックスしたようなやっちゃな
そうかもしれねえな
ああ
おい ところで
王さんのほうは どうや?
うん?
チッ… あの豚
いっぺん殺してやろうか 本当に
・(物音)
(悲鳴)
ぎょくりゅう
(玉竜)ちょっと待って 僕だよ 僕
なんだ この野郎
サラブトンマじゃねえか
(玉竜)ちょっと 脅かさないでよ
驚いたのは こっちだよ
(悟浄)
今ごろ何しに来たんじゃ お前は
(玉竜)だって 変なのが
急に飛び出してくるんだもん
びっくりしたら
人間になっちゃった
…で どっちへ行った?
途中で消えちゃったよ
消えた?
うん それでね 変なのは・
これを落っことしてった
(悟浄)幽霊にも足あんのか?
いや
幽霊に足がないのは日本だけだよ
おい これ 女物だな
もん
あの幽霊は 獣の化け物だよ
(悟浄)う~ん…
そやけど その幽霊は
泗潭国の女王やと名乗っとるし
この靴かて
どう見たって これ 人間の靴やで
そこなんだよな 問題は
まあ どっちにしてもだ
あれは 人間の女と
何かの獣が一緒になったもんだな
まあ 女と獣ってのは
程度が一緒だからな
(八戒)
兄貴 そんな言い方はねえだろう
それじゃ
女を馬鹿にしてることになるよ
(玉竜)
ねえねえ ねえねえ ちょっと
幽霊の正体は この城中の
かわい子ちゃんかもしれない
(八戒)玉竜 お前 めくらか?
(玉竜)どうして?
(八戒)あのかわい子ちゃんたちの
中に幽霊がいるなんつったら・
この八戒 許さねえぞ!
(玉竜)許さないったって・
それしか考えられないじゃない
(八戒)玉竜ちゃん
この野郎!
(玉竜)あいたた…
なによ 音がするほど
ぶたなくたっていいじゃない
(八戒)
俺の鼻! 大事な鼻を この野郎!
おいおいおい…
(悟浄)やめとけ! 放っとけ!
(殴る音)
アアッ…
八戒!
(八戒)はい?
てめえ ゆうべのこと
反省してんだろうな? この野郎
反省って?
この野郎 とぼけやがって!
(悟浄)
今更 言い訳は聞かんぞ お前
してましたよ 反省でしょう?
ず~っと してましたよ
深くか?
深くですよ
切実にか?
(八戒)切実にだよ
本当に反省豚なんだろうな?
ああ
だったらよ
今夜 玉竜と一緒に潜り込め
潜り込むって どこへ?
分からねえ野郎だな
城中の女たちの中へだよ
なるほど
…ということは つまり・
この靴の持ち主を片っ端から
捜そうっちゅうわけやな
そういうこった たまには
八戒にも働いてもらわなくちゃ・
不公平だからな なあ? 八戒
そらそうや
八戒と玉竜の2人は・
決死の思いで
城中に忍び込んだのですが…>
ねえねえ ねえねえ
ちょっと まだ早いんじゃないの?
馬鹿野郎 忍び込みなんてのはな
夜になる前に忍び込んどくんだよ
へえ…
「へえ」って お前
しゃれてんのか?
(兵士たち)
1・2! 1・2! 1・2! 1・2!
1・2! 1・2! 1・2!
ワオ!
ちょちょ… ちょっと こっち!
・(兵士たち)1・2! 1・2!
(子供)わ~っ!
(子供)待て!
使われているというありさまです>
(玉竜)ちょっと見てよ
かわいそうに…
(八戒)何が?
いや
男たち 役に立たないからって
あんなに こき使われてるよ
まあ 心配することはねえだろう
(玉竜)えっ?
ちょっと早すぎたな おい
行動を起こすのは
もうちょっと あとにするか
・~
(八戒の いびき)
ねえ
もうそろそろ いいんじゃない?
(いびき)
ちょっと起きてよ 寝豚
もうちょっと待てよ…
さあ 行こうか
(玉竜)はい?
・~
ワ~オ ワオ!
(玉竜)しっ! 静かに
(八戒)おい 玉竜 おい 随分いる…
うわぁ… おい どの女
選んでいいか分かんねえな おい
(玉竜)ちょっと! 何しに来たの?
(八戒)分かってる
お前 でかい声出すな 馬鹿
うわぁ… うわぁ…
(殴る音)
ちょっと 何やってんの!
(八戒)久しぶりだから
(玉竜)久しぶりって…
…たく 好きなんだから
(八戒)じゃ 早く
違うよ
(八戒)違う
うわぁ でかい
(玉竜)でかい…
(殴る音)
何やってんの 何やってんの!
目ぇ覚ますって
(八戒)はいはいはい 早く
違う
玉竜…
(玉竜)うん?
これだよ
(玉竜)何が?
うわぁ すごい…
(せきこみ)
ちょっと ちょっと
どうしたの? どうしたの?
すごい ちょっと嗅いでみろ ほら
(玉竜)なに?
ほら!
(玉竜)即死
(笑い声)
そんな大きな声出したら…
(八戒)分かってるよ!
どうして そういうこと…
(兵士)うるさいわねえ
(兵士)誰?
(八戒)目ぇ覚ましちゃったの?
(悲鳴)
痴漢よ! 痴漢よ!
(玉竜)いや ちょっと 違うの
(兵士)捕まえろ!
(玉竜)違うんだから!
(八戒)
足をね… 足を調べてただけ…
(玉竜)ちょっと待ちなさい!
(騒ぎ声)
あいたた…
(玉竜)うるさいから
まったく もう… 何の役にも
立ちゃしねえんだから まったく
馬! 豚!
お前らなんかよ とっ捕まって
サーカスにでも売られちまえば
よかったんだ! 本当に
(玉竜)馬はいいけど
豚に芸なんかないもん
(八戒)なに・
(悟浄)そやけどな 悟空
このまま放っとくわけに
いかんやろう なんとかせな
それもそうだな
ねえ
(八戒・玉竜)アア…
汚名挽回で もう1回
行ってみるか?
また?
だって
もう顔を覚えられちゃったもん
だったらよ
女になって行きゃいいじゃねえか
えっ?
(八戒)女?
そうだよ そうだよ 女になって
潜り込みゃ 誰も疑いやしねえや
なるほど それは ええ考えや
そうだろう? フフッ… 賢い猿だ
だって 俺
女なんか なったことねえもん
むちゃくちゃ
そうよ そんなの無茶苦茶だわわ
(八戒)なに?
うるせえんだよ てめえら!
めえ
お前ら2人に責任があるんだろう
てめえら
どうしても俺の言うことが・
聞けねえっていうのか? この野郎
アア… 兄貴がそうなると怖い…
聞きますよ 聞きますよ
(玉竜)ねえ どうしましょう?
よし だったらな
俺の言うとおりにするんだ いいか
立て
(悟浄)ほら やってみい
いいか 男が女に変身するんだ
華麗な変身してくれよ よく見てろ
1234 2234
3234 4234
5234 623で
7234 823
この足 ちょっと気をつけてな
やってみろ いいか せ~の…
(八戒・玉竜)
1234 223 3234 423
5234 623で
7234 823!
キッキッキッ!
(2人)オエッ…
1・2! 1・2!
1・2! 1・2! 1・2!
左向け左!
1・2! 1・2!
1・2! 1・2! 1・2! 1・2!
目的を果たしますやら>
(娘々)全体 止まれ!
左向け左!
番号!
(兵士たち)1・2・3・4・5・6!
(八戒)え~っと… 7!
うん?
2人 多くないか?
計14名
異常ありません …のことよ
そうか よし
女こそは太陽
男は その周りを巡る
惑星にしかすぎない
いま 我々は・
その かよわき男どもに
頼っているときではない!
共に立ち上がり 武勇を磨き
この比丘国を
守り抜こうではないか!
(八戒たち)オーッ!
(娘々)なお
最近 城中に痴漢が出回っている
警戒は24時間とする
なに勝手なこと言ってんだろうね
じゃらじゃら真っ黄っきが ねえ?
でも タイプだわ
(玉竜)強そうだよ?
強いの好きなの
(玉竜)何しに来たの!
(娘々)そこの2人!
(八戒)はい
(娘々)お前たちは ここに残れ
あとの者は 全員解散
(兵士たち)はい!
(娘々)どっかで見たような顔ね
だって いつも
お会い… お会いしてますもの
はっこ
ねえ? 八戒… 八ッ子
私たち 男じゃございませんことよ
ぎょくこ
ねえ? 玉子
お前たち 部署は どこじゃ?
(八戒)部署?
ど… どこだったっけのかしら?
この間から
耳んとこが ぶしょぶしょして…
あの… 衛門のほう… 衛門よ
衛門? ああ 衛門の守りか
(玉竜)はい
こんなのが いたかしらねえ
(玉竜)嫌ですわ お忘れになっちゃ
まあいいや お前たちのうち
どっちでもいいから・
1人
私と一緒に ついてらっしゃい
はい 私がまいります
タイプですから
(八戒)てめえ この野郎
あとで ぶっ飛ばされんぞ
(媚麗)
ぎょくていこく
ほうきつこく
うんかんこく
じらいこく
玉珮国 宝髻国 雲鬟国 自来国
これらの国々は全て 我が比丘国
武則帝の攻め滅ぼしたるもの
みかど
帝のお名前は
天界にも届くほどの勢いでした
戦いに強く
義に厚く 情けに深く…
それほどの王が
なぜ亡霊の恨みを買うような…
ご覧なさい
この泗潭国というのは・
いずれの国よりも
大きな領土を持っています
しかも この国には・
おなかの中にある分泌器官から
香料や薬に使う液体の出る・
じゃこうねこ
麝香猫という美しい猫が
たくさん住んでおります
麝香猫?
ええ そうです
そのために
かねてより いずれの国々も・
この泗潭国をねらって
しのぎを削っておりました
泗潭国というのは かの亡霊の…
そうです
女王 聖姑姑のつかさどる国
若くて 恐れを
知らなかった我が君 武則帝は・
あらゆる国の王を退け
泗潭国を攻め滅ぼし
さいごく
西国を平定したのです
それで 女王 聖姑姑は?
悲しみのあまり 武則帝を恨みつつ
自害して果てました
どくじゃ
毒蛇に乳房をかませて
なるほど それで
いま 帝の枕元に聖姑姑の霊が…
ええ 我が君が
聖姑姑の死体を発見したとき
そのそばに 彼女の
かわいがっていた1匹の麝香猫が
悲しそうに
その血をなめていたそうです
王妃さま その おけがは?
ああ これね 不思議なんですよね
知らないうちに…
一体 どうしたんでしょう
知らないうちに?
(兵士)24時間の見張りだなんて
本当に人使いが荒いんだから
あの くそばばあ
(兵士)そうね 頭に来るわね
(兵士)本当に嫌になっちゃうわ
(玉竜)ねえねえ ねえねえ
あの… その くそばばあって・
誰のことを言うの?
(兵士)娘々のことよ
嫌だ 嫌だ オールドミスは
(玉竜)ねえ ちょっと
24時間 見張るって
あの… 真夜中ものこと?
(兵士)当たり前だろう
(玉竜)当たり前ですよね
あの… 夜の中 嫌でしょう?
暗くて寒いしくてね
だから あの… どう? みんなで
お酒でも飲んで お見張りしたら?
お前
新入りのくせに いいこと言うね
ヘヘッ… それほどでもないののよ
さかな
酒と肴は お前が調達するんだよ
(玉竜)あら…
女は これだから嫌ね
(兵士)何か言った?
えっ? いえ 別に 何にも
くし
八ッ子 櫛 取ってちょうだい
(八戒)はい!
え~っと… 櫛 櫛は…
(娘々)ああ そこ
その真ん中の引き出しよ
(八戒)はい
ああ ありました はい どうぞ
鏡!
(八戒)はい!
はい
・~
八ッ子 あなた 部屋に
かぶと
入ったときぐらい 兜脱いだら?
どうぞ おかまいなく
ねえ 娘々のおねえさま
(娘々)なに?
この八ッ子ね おねえさまのこと
大好き! 大好き!
フフッ… どうして?
(八戒)だってさ おねえさまってさ
強くて 勇ましくて その上
とっても きれいなんですもん
尊敬しちゃう
あんたも
意外と かわいいとこあんのね
でも 八ッ子
ひとつだけ心配なことがあるの
何が?
(八戒)でも…
(娘々)どうしたの? 言ってごらん
こんな すてきなおねえさまが・
将来 どんな男性と
一緒になるのかと思うと…
八ッ子…
(八戒)はい
心配することないのよ
私は
生涯 お嫁になんか行かないから
ううん 違うのよ おねえさま
私が言ってるのは
どうせ
お嫁にいらっしゃるんだったらね
おねえさまに いちばんふさわしい
立派な男の人の所へ・
行ってほしいの
(娘々)立派な男?
ほら 今お見えになってる
三蔵法師さまの お弟子さまの中に
「は」の付くお方が
いらっしゃるでしょう
「は」? 「は」の付く方ね…
ほら
気品があって 育ちがよさそうな
ほら
耳がちょっと大きい 「は」の…
はぁ? 「は」?
「はぁ」って聞くんじゃないんです
あの… ほら 「はつ」…
「はつ」…
(八戒)「かい」…
「かい」… 八戒!
はい!
(娘々)ああ! ハハハッ…
あれ 駄目だ
さて 風呂に入る
お前も一緒においで
はい! お背中 流しましょう
(娘々)お前は 湯 沸かせばいいの
恋する八戒の悲しみをよそに・
3日目の夜がまいります>
酒・肴をそろえて
女たちばかりの酒盛りです>
おい 新入り 酒 酒!
(玉竜)はいはい 今すぐ行きますよ
ちょっと待っててくださいね
はい はいはい はいはい
はいはい はいはい
はい 入れます はい 入れま~す
・(兵士)
お~い こっちも酒がないぞ!
(玉竜)今 そっち行きます
はいはい どちらですか?
こっちも こっちも!
(玉竜)はい 今 入れます
入れます 入れます
・(兵士)おいおいおい 新入り
(玉竜)はいはい! はい
・(兵士)ちょっと ちょっと
(玉竜)はいはい
ちょっと待ってくださいね
いいですか?
どうも すいません
遅くなりました
私 これから王妃さまの所に
行くから お酒と料理 残しといて
はい 大丈夫ですよ
安心して行ってきてください
はい こっちですか はい
(女性)お願い
つぎましょう つぎましょう はい
(女性)ありがとう
(玉竜)
はい いっぱい飲んでくださ~い
王妃さま
ご寝所の支度が整いました
(媚麗)おお もう そんな時間か
ハァ…
また忌まわしい夜が来るのね…
王妃さまには
寝不足のご様子ですね
ええ そうなんです
このところ
昼間っから眠くて眠くて…
夜は早く休むようにしてるのに
やはり心痛のせいでしょうか
ホホホッ… 私 デリケートだから
あっ… 私のお寝間にも
ちゃんと油を入れておくれかい?
はい たっぷりと
このごろ
王妃さまのご寝所の灯明は・
は
油の減りが早ようございますから
そうだね
それも なんだか おかしな話ね
法師さまもお疲れでしょう
どうぞ ごゆっくり
お休みになってくださいませ
・~
ハァ~ッ…
しかし 悟浄 なんだね
こうやって お茶飲んでると・
この辺に
ぽ~んと お茶菓子 欲しいね
ほんまやね
ハハハッ…
こういうとき 八戒がいよるとな
いろいろ都合してきよる 残念やな
・(扉の開く音)
お師匠さん! えっ?
ちょっと
気になることがあるんです
今夜は 私も一緒に
寝ずの番をいたしましょう
八戒は どうしました?
(悟浄)ええ ちょっと
用足しに行っとるんですけどね
何さらしとんのかな あれは
用足しって どんな用が…
まあまあ まあまあ… あのさ
こんな所は おいらたちに任せて
お師匠さんは
どうぞ あっちで寝てください
そうはいきません
私とて この城の客人として
世話を受けている身ですから
それに
妖怪と違って幽霊だとしたら
なおさらのこと 僧侶として
その霊を鎮めなければなりません
いや まあ
そら 理屈は分かりますけども
けがするかもしれませんよ
かまいません
怖いんですよ
かまいません
恐ろしいことが
起きるかもしれませんよ
かまいません
ショックで
毛が抜けるかもしれませんよ
・(浴室の水音)
(八戒)おねえさま
お湯加減 どうかしら?
・(娘々)ちょうどいいわ
あった
温まって いい気持ち
(八戒)良かった
・(浴室の水音)
・♪(音楽)
・(女性たちの はしゃぎ声)
・(娘々)八ッ子?
(八戒)はい!
・(娘々)なんか
兵舎のほうが にぎやかみたいね
はい
(娘々)ちょっと見てらっしゃい
♪~
♪~
(八戒)おい 玉竜!
(玉竜)な… なに?
(八戒)お前 何やってんだよ?
(玉竜)「何やって」じゃないよ
幽霊 捜してんの
(八戒)幽霊じゃないよ
この騒ぎだよ
(玉竜)えっ?
(兵士)おい 新入り 踊れ!
(八戒)はい!
(玉竜)
「はい」って ちょっと… 猪豚!
もう… 何しに忍び込んだんだか
分かんないじゃない
ばかばかしい!
僕も踊っちゃおう もう!
♪~
(娘々)馬鹿者!
な… 何の騒ぎですか これは!
この靴はね 昔 王さまが
泗潭国を攻め滅ぼしたときに
戦利品として持ち帰られた物なの
大きすぎて 誰の足にも
合わないから お返しした物なのよ
お返ししたって誰に?
(娘々)王さまによ
ほら 玉竜 だから言ったじゃない
幽霊は女じゃないって
だけど このまま放っとくわけには
いかないじゃない
正真正銘
これは幽霊が履いてたんだもん
でしょう?
(八戒)それは そうだけどさ
これ
今 預かってるのは 一体 誰なの?
それは 王妃さま
(八戒・玉竜)王妃?
とにかく その辺の事情を
王妃さまに伺ってみましょう
おい 本当に
寝ずの番しそうだな お師匠さん
わしらが寝るわけにいかんな
・~
(油をなめる音)
・(娘々)王妃さま
(媚麗)誰じゃ?
・(娘々)娘々です 失礼します
(悲鳴)
(八戒)あっ!
見たな…
(娘々)アア…
(八戒)あっ おねえさま!
八戒ちゃん 出たよ! 化け物だ!
我こそは泗潭国の女王 聖姑姑!
こよい
今宵こそ にっくき武則帝の命
奪い取ってくれん!
ちょっと 八戒ちゃん
何やってんの! 頼むよ!
悟空ちゃ~ん!
・~
(猫の鳴き声)
(玉竜)八戒ちゃん 八戒ちゃん!
(八戒)おねえさま おねえさま!
駄目豚!
(殴る音)
ああ 怖い! 怖い!
(八戒)大丈夫 大丈夫 大丈夫
大丈夫 八戒がいるから
・~
待て 化け猫!
お師匠さん 危ない!
(玉竜)悟空ちゃん!
化け物の正体は こいつだ!
よし 分かった
あとは おいらに任せな
ンッ!
フフフフッ…
あれ?
(猫の鳴き声)
ウワッ!
今こそ大願成就のとき
長年の恨み 晴らしてくれん!
お師匠さん 危ない!
(読経)
アアッ…
(読経)
ウウッ…
(読経)
(鳴き声)
(読経)
悟空!
はい!
エイッ!
(突く音)
(鳴き声)
やったー!
これで
ようやく怨霊も成仏しました
みんな よくやってくれましたね
ところで お師匠さん
あの化け猫の正体が どうして
女王さまだったんですかね?
なあ? お師匠さんは
最初から知ってはったんですか?
いえ 知ってたわけではありません
私は あの猫塚のことを
思い出したんです
猫塚?
ああ あの悟空が
読めへんかったやつね 悟空が
そうです
「そうです」?
今思うと あれは人間のために
書かれたものではなかったんです
「北を討ち 南を制し
むなしく擾攘し・
禅門に
すべからく無心の訣を学ぶ」
乱獲されて 殺された麝香猫たちの
霊を弔う意味だったんでしょう
ああ あの幽霊は麝香猫
その猫たちの霊と 泗潭国の女王
聖姑姑の霊とが相まって
媚麗さまの体に取りついたんです
その猫も
きっと女だったんでしょう
恐らく 媚麗さまは・
ご自分が怨霊であることなど
気がついてはおりますまい
なるほど それで
あんな気色悪い顔しとったんや
いや だけど
あのね 獣の恨みって恐ろしいね
あっ… おい 幽霊 どうした?
なんだ 今ごろ この野郎
何さらしとんねん お前は
(玉竜)かさぶた!
どうしたの? みんな
そうやって…
いや 意気投合しちゃってさ
この娘々が かわいくて…
調子に乗っちゃ嫌!
・(媚麗)あら 皆さん
どうなさったの? こんな所で
ゆ… 幽霊は?
ご安心なさい
見事に退治してしまいました
まあ そう
もう これからは
無益な戦いは慎むことですね
良かったわね! あなた
こ… 怖い!
(媚麗)どうなさったの? あなた
ちょっと
こ… 怖い!
(媚麗)お待ちなさい
わし 怖い!
(媚麗)あなたの愛する妻ですわよ
あなたったら!
ちょっと お待ちなさいったら!
どうなっちゃってんだろう?
王妃さま!
ハァ… あっ…
そうだ あの… お師匠さんさ
ほら 道の話あったじゃない
何ていうんだっけな?
あの… 道案内みたいな話ね
俺は よく分かんないけど
今の2人に やってやったら・
俺 あの… 道の話なんかが・
いいんじゃないかなと
思うんだけど…
道草を食った三蔵法師の一行は・
はるかな天竺を目指して
更なる旅を続けてまいります>
どんな妖怪が
待ち受けておりますやら>
・ おれは自由に生きる
ソンゴクウだよ 気楽なもんだよ
・ 世の中いろいろあるけれど
おれは関係ないね
・ もっと大きく心を広げて
この世は結構楽しい
・ ゼイ・コール・ミー
マジック・モンキー
・ ゼイ・コール・ミー
マジック・モンキー
・ 愉快なことさがしながら
生きてるおれだよ
・ マジック・モンキー
・『ホーリー&ブライト』
・ 遠い昔の話で 新しいこの星が
・ いま生まれてぼくらの胸
・ 清く照らしているよ
・ それはぼくらの心に
・ 新しい地平線を
・ サァめざせと教えながら
・ 強く輝いてるよ
・ 闇を照らしているよ
・ Shining holy and bright
・ けがれない光が
・ Oh so holy and bright
・ 君だって見えるよ
・ きらめくその星が
・ Holy, holy and bright
・ A star is shining
・ so holy and bright
・ Holy, holy and bright
・ Never let it go
・ out of your sight
・ Holy, holy and bright
・ A star is shining
・ so holy and bright
この壁くぐれば 極楽 行ける>
思ったのが そもそもの間違い>
すっぽり はまってしまった悟浄>
びくともしない>
弁償金を請求される始末>
ご期待ください>
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