All language subtitles for 光る君へ - E23 雪の舞うころ - [1440-FHD@KTGMC-slw.NV7-h264_qvbr 280_u p7][字]

af Afrikaans
ak Akan
sq Albanian
am Amharic
ar Arabic
hy Armenian
az Azerbaijani
eu Basque
be Belarusian
bem Bemba
bn Bengali
bh Bihari
bs Bosnian
br Breton
bg Bulgarian
km Cambodian
ca Catalan
ceb Cebuano
chr Cherokee
ny Chichewa
zh-CN Chinese (Simplified)
zh-TW Chinese (Traditional)
co Corsican
hr Croatian
cs Czech
da Danish
nl Dutch
en English Download
eo Esperanto
et Estonian
ee Ewe
fo Faroese
tl Filipino
fi Finnish
fr French
fy Frisian
gaa Ga
gl Galician
ka Georgian
de German
el Greek
gn Guarani
gu Gujarati
ht Haitian Creole
ha Hausa
haw Hawaiian
iw Hebrew
hi Hindi
hmn Hmong
hu Hungarian
is Icelandic
ig Igbo
id Indonesian
ia Interlingua
ga Irish
it Italian
ja Japanese
jw Javanese
kn Kannada
kk Kazakh
rw Kinyarwanda
rn Kirundi
kg Kongo
ko Korean
kri Krio (Sierra Leone)
ku Kurdish
ckb Kurdish (Soranî)
ky Kyrgyz
lo Laothian
la Latin
lv Latvian
ln Lingala
lt Lithuanian
loz Lozi
lg Luganda
ach Luo
lb Luxembourgish
mk Macedonian
mg Malagasy
ms Malay
ml Malayalam
mt Maltese
mi Maori
mr Marathi
mfe Mauritian Creole
mo Moldavian
mn Mongolian
my Myanmar (Burmese)
sr-ME Montenegrin
ne Nepali
pcm Nigerian Pidgin
nso Northern Sotho
no Norwegian
nn Norwegian (Nynorsk)
oc Occitan
or Oriya
om Oromo
ps Pashto
fa Persian
pl Polish
pt-BR Portuguese (Brazil)
pt Portuguese (Portugal)
pa Punjabi
qu Quechua
ro Romanian
rm Romansh
nyn Runyakitara
ru Russian
sm Samoan
gd Scots Gaelic
sr Serbian
sh Serbo-Croatian
st Sesotho
tn Setswana
crs Seychellois Creole
sn Shona
sd Sindhi
si Sinhalese
sk Slovak
sl Slovenian
so Somali
es Spanish
es-419 Spanish (Latin American)
su Sundanese
sw Swahili
sv Swedish
tg Tajik
ta Tamil
tt Tatar
te Telugu
th Thai
ti Tigrinya
to Tonga
lua Tshiluba
tum Tumbuka
tr Turkish
tk Turkmen
tw Twi
ug Uighur
uk Ukrainian
ur Urdu
uz Uzbek
vi Vietnamese
cy Welsh
wo Wolof
xh Xhosa
yi Yiddish
yo Yoruba
zu Zulu
Would you like to inspect the original subtitles? These are the user uploaded subtitles that are being translated: 1 00:00:02,202 --> 00:00:04,938 こらこら こらこら…。 2 00:00:04,938 --> 00:00:06,974 (周明)話があって来た。➡ 3 00:00:06,974 --> 00:00:10,277 朱様は 通事を殺していない。 4 00:00:10,277 --> 00:00:12,279 証人だ。 5 00:00:14,615 --> 00:00:16,617 話せ。 6 00:00:21,288 --> 00:00:26,793 国府の偉いお人に 朱様が通事を殺したと 言えと脅かされました。➡ 7 00:00:26,793 --> 00:00:29,630 言わねば 仕事を取り上げると。 8 00:00:29,630 --> 00:00:34,434 (藤原為時) 国府の偉い人とは 誰のことだ? 9 00:00:34,434 --> 00:00:36,503 (源 光雅)何事でございますか!➡ 10 00:00:36,503 --> 00:00:39,273 このような卑しき者を招き入れるとは。 11 00:00:39,273 --> 00:00:42,276 このお方でございます。 12 00:00:43,977 --> 00:00:46,313 な… 何のことだ! 13 00:00:46,313 --> 00:00:50,817 人殺しを見たので訴え出たら このお方が 米をくれて➡ 14 00:00:50,817 --> 00:00:53,854 通事を殺したのは 宋人の長だと言えと。 15 00:00:53,854 --> 00:00:57,591 言わねば 仕事を取り上げると言いました。 (光雅)偽りを申すな。 16 00:00:57,591 --> 00:01:01,094 国守様 このような者の言うことを お聞きになっては…。 17 00:01:01,094 --> 00:01:03,297 黙っておれ! 18 00:01:04,932 --> 00:01:11,238 お前は 通事を殺した者も 知っておるのか? 19 00:01:13,941 --> 00:01:16,643 それは 誰だ? 20 00:01:19,813 --> 00:01:23,617 (周明)俺に言ったことを もう一度 言え。 21 00:01:23,617 --> 00:01:28,322 武生の商人 早成でございます。 22 00:01:32,626 --> 00:04:17,924 ♬~ 23 00:04:17,924 --> 00:04:25,799 (早成)私は 宋と商いをしたかっただけで 殺すつもりはなかったのです。➡ 24 00:04:25,799 --> 00:04:31,938 通事に砂金を渡して… 朱という男に 取り次いでくれと頼んだら…。 25 00:04:31,938 --> 00:04:35,609 (三国若麻呂)これっぽっちで? 26 00:04:35,609 --> 00:04:38,945 どれだけ出せばよい。 27 00:04:38,945 --> 00:04:43,617 (三国)砂金なら 5袋。 そのような…。 28 00:04:43,617 --> 00:04:46,953 嫌なら それまでだ。 29 00:04:46,953 --> 00:04:50,624 待ってくれ。 離せ。 30 00:04:50,624 --> 00:04:53,326 いや 待ってくれ。 はな…。 31 00:05:02,569 --> 00:05:05,605 おい… おい! 32 00:05:05,605 --> 00:05:09,109 まことでございます! 33 00:05:11,578 --> 00:05:19,452 そなたも この男と共に 宋と商いをして 懐を肥やそうとしておったのか。 34 00:05:19,452 --> 00:05:24,157 懐を肥やす気はございませぬ! 35 00:05:24,157 --> 00:05:30,163 越前においでになったばかりの国守様には お分かりにならないのでございます。 36 00:05:32,265 --> 00:05:37,771 我らは この1年 ずっと宋人を見てまいりました。➡ 37 00:05:37,771 --> 00:05:41,942 彼らは 膨大な数の財宝を 持ち込んでおり➡ 38 00:05:41,942 --> 00:05:47,747 それを出し渋ることで 物欲のある公卿や朝廷をあおり➡ 39 00:05:47,747 --> 00:05:56,289 国同士の商いの道を開かせようと たくらんでいると 私は思っております。 40 00:05:56,289 --> 00:05:59,626 そもそも宋人は 日本を格下に見ており➡ 41 00:05:59,626 --> 00:06:03,063 我々のことなぞ 取るに足らぬ国の田舎役人だと侮って➡ 42 00:06:03,063 --> 00:06:07,234 松原客館で やりたい放題でございました。 43 00:06:07,234 --> 00:06:09,903 やりたい放題…。 44 00:06:09,903 --> 00:06:13,240 (光雅) 国守様は 都から来られたお役人ゆえ➡ 45 00:06:13,240 --> 00:06:16,243 コロッと振る舞いを変えたのです。 46 00:06:19,579 --> 00:06:27,087 私が 偽りの証言を頼んだのは この機会に朱の力を奪わねば➡ 47 00:06:27,087 --> 00:06:30,957 したたかな宋に 越前はおろか 朝廷も振り回され➡ 48 00:06:30,957 --> 00:06:33,760 害を被ると思ったのでございます。 49 00:06:33,760 --> 00:06:36,263 そんな話はいい。 50 00:06:39,099 --> 00:06:41,034 朱様は 無実です。➡ 51 00:06:41,034 --> 00:06:43,837 早くお解き放ちを。 52 00:06:48,608 --> 00:06:55,282 介 その方の言うことは分かった。 53 00:06:55,282 --> 00:07:00,220 されど この一件において…➡ 54 00:07:00,220 --> 00:07:02,555 朱に罪はない。➡ 55 00:07:02,555 --> 00:07:05,558 朱を解き放て。 56 00:07:07,427 --> 00:07:14,901 左大臣様も かねて 越前のことは 越前で決めよと仰せになった。 57 00:07:14,901 --> 00:07:25,245 介らの意見は 改めて じっくりと聞く。 ははっ! 58 00:07:25,245 --> 00:07:33,954 その方 通事として 力を貸せ。 はっ。 59 00:07:47,934 --> 00:07:56,943 (朱仁聡の宋語) 60 00:07:56,943 --> 00:08:01,781 (周明)あなたのおかげで助かった。 深く感謝します。 61 00:08:01,781 --> 00:08:05,752 (宋語) 62 00:08:05,752 --> 00:08:11,458 あなたを信じて まことのことを話します。 63 00:08:11,458 --> 00:08:20,567 (宋語) 64 00:08:20,567 --> 00:08:24,437 私たちは 越前を足掛かりにして➡ 65 00:08:24,437 --> 00:08:28,241 宋と日本の国同士の商いを図るように 命じられています。 66 00:08:28,241 --> 00:08:33,913 (宋語) 67 00:08:33,913 --> 00:08:37,917 果たさねば 国には戻れない。 68 00:08:39,586 --> 00:08:42,389 前の国守は 話も聞いてくれなかった。 69 00:08:42,389 --> 00:08:45,258 でも あなたは話を聞いてくれる。 70 00:08:45,258 --> 00:08:48,595 いや まだ聞くとは言っていない。 71 00:08:48,595 --> 00:08:53,266 (宋語) 72 00:08:53,266 --> 00:08:56,936 どうか どうか 力を貸してください。 73 00:08:56,936 --> 00:09:01,207 (宋語) 74 00:09:01,207 --> 00:09:04,210 あなたが頼りです。 75 00:09:09,549 --> 00:09:12,886 (光雅)やはり そうでございましたか。 76 00:09:12,886 --> 00:09:18,758 朱は 宋の朝廷の命を受けた者に ございましょう。 77 00:09:18,758 --> 00:09:25,899 その方の越前を思う真情も分かった。 78 00:09:25,899 --> 00:09:33,573 されど 無実の宋人を 罪に陥れたことは許されぬ。 79 00:09:33,573 --> 00:09:39,913 こちらも筋を通さねば 宋人に立ち向かえぬゆえ。 80 00:09:39,913 --> 00:09:41,848 承知つかまつりました。 81 00:09:41,848 --> 00:09:50,156 年内は 国府に上がらず謹慎せよ。 ははっ。 82 00:09:53,259 --> 00:09:57,931 (まひろ) あなたは 宋人なの? 日本人なの? 83 00:09:57,931 --> 00:09:59,966 (周明)宋人だ。 84 00:09:59,966 --> 00:10:03,470 なぜ この国の言葉が上手なの? 85 00:10:07,273 --> 00:10:10,176 生まれは 対馬だ。 86 00:10:10,176 --> 00:10:12,145 日本人ではないの? 87 00:10:12,145 --> 00:10:14,147 宋人だ。 88 00:10:16,616 --> 00:10:23,490 12の時 おやじは 口減らしのために 俺を海に捨てた。 89 00:10:23,490 --> 00:10:28,628 海に浮かんでいる俺を 宋の船が拾った。 90 00:10:28,628 --> 00:10:33,333 宋では 牛や馬のように働かされた。 91 00:10:34,968 --> 00:10:40,840 ある日 ここにいたら死ぬだけだと思って 逃げ出した。 92 00:10:40,840 --> 00:10:46,546 薬師の家に転がり込んで助けられ 見習いにしてもらった。 93 00:10:48,982 --> 00:10:50,917 賢かったのね。 94 00:10:50,917 --> 00:10:54,654 師は 初めて出会った いい人だった。 95 00:10:54,654 --> 00:10:57,657 朱様も また いい人だ。 96 00:11:00,159 --> 00:11:03,930 あなたは 苦しい目に遭って 大変だったけど➡ 97 00:11:03,930 --> 00:11:10,270 宋の国は この国よりも 懐が深い国なのではないかしら。 98 00:11:10,270 --> 00:11:12,205 どうだろう。 99 00:11:12,205 --> 00:11:15,942 もっと宋の話を聞かせてほしい。 100 00:11:15,942 --> 00:11:20,113 松原客館には 宋から持ってきた いろいろな品があるそうだけど➡ 101 00:11:20,113 --> 00:11:23,416 書物もあるの? どんな書物? 102 00:11:23,416 --> 00:11:25,952 白楽天の珍しいものはある? 103 00:11:25,952 --> 00:11:32,825 書物のことは知らないが 陶磁器 香木 薬 織物 酒に食べ物。 104 00:11:32,825 --> 00:11:37,830 テンの毛皮もある。 テンの毛皮…。 105 00:11:39,499 --> 00:11:43,503 (宋語) 106 00:11:45,638 --> 00:11:47,974 何? 107 00:11:47,974 --> 00:11:51,644 俺を信じるなと言ったんだ。 なぜ? 108 00:11:51,644 --> 00:11:55,982 宋人は信じるなと 越前の役人が言っていたではないか。 109 00:11:55,982 --> 00:11:59,852 私は ずっと宋の国に憧れていたの。 110 00:11:59,852 --> 00:12:02,789 宋の国は 身分が低い者でも➡ 111 00:12:02,789 --> 00:12:06,593 試験を受ければ 官職を得られるのでしょう? 112 00:12:06,593 --> 00:12:10,597 そういう国に ずっと行ってみたいと思ってきたわ。 113 00:12:13,933 --> 00:12:19,806 宋の言葉を知りたいか? え…? 114 00:12:19,806 --> 00:12:24,510 ウオジャオ ヂョウ ミン。 115 00:12:29,282 --> 00:12:34,988 私の名前は 周明です? 116 00:12:37,624 --> 00:12:41,294 ウオジャオ マヒロ? 117 00:12:41,294 --> 00:12:44,297 お前こそ 賢い。 118 00:12:44,297 --> 00:12:47,967 シェシェ。 (笑い声) 119 00:12:47,967 --> 00:12:55,642 ネイ ワィ。 中 外。 120 00:12:55,642 --> 00:12:59,979 ネイ ワィ。 121 00:12:59,979 --> 00:13:05,785 外は寒い。 ワィビィェン ヘンラン。 122 00:13:05,785 --> 00:13:09,255 ワィビィェン ヘンラン。 123 00:13:09,255 --> 00:13:14,594 ラン。ラン。 ラン。ラン。 124 00:13:14,594 --> 00:13:19,932 ワィビィェン ヘンラン。 ワィビィェン ヘンラン。 125 00:13:19,932 --> 00:13:22,235 (宋語で) 126 00:13:24,270 --> 00:13:28,941 ウォデェ゛ァフーチン シー ユェチィェンデェ゛ァ グゥォショウ。 127 00:13:28,941 --> 00:13:32,278 ウォデェ゛ァフーチン シー ユェ…。 128 00:13:32,278 --> 00:13:37,150 シー。シー。 シー。シー。 129 00:13:37,150 --> 00:13:40,787 シー ユェチィェンデェ゛ァ。 シー ユェチィェンデェ゛ァ。 130 00:13:40,787 --> 00:13:43,823 グゥォショウ。グゥォショウ。 うん。 まあ いい。 131 00:13:43,823 --> 00:13:47,293 私は 国守の娘です。 132 00:13:47,293 --> 00:13:50,630 ウォシー グゥォショウデェ゛ァニュェ゛ァー。 133 00:13:50,630 --> 00:13:54,500 ウォシー… ウォシー。 シー。 134 00:13:54,500 --> 00:13:59,338 ウォシー グゥォショウ…。 グゥォショウデェ゛ァニュェ゛ァー。 135 00:13:59,338 --> 00:14:01,908 グゥォショウデェ゛ァニュェ゛ァー…。 136 00:14:01,908 --> 00:14:05,778 (周明)まひろは 覚えが早い。 賢い。 137 00:14:05,778 --> 00:14:09,782 俺も忘れていた日本の言葉を かなり思い出した。 138 00:14:09,782 --> 00:14:12,618 私のおかげね。 おかげではない。 139 00:14:12,618 --> 00:14:16,255 俺の心のことだ。 失礼しました。 140 00:14:16,255 --> 00:14:18,191 「失礼しました」は? 141 00:14:18,191 --> 00:14:20,760 シーリーラ。 シーリーラ? 142 00:14:20,760 --> 00:14:24,964 シーリーラ。シーリーラ。 うん。シーリーラ。 143 00:14:32,271 --> 00:14:34,207 風邪をひく。 144 00:14:34,207 --> 00:14:38,945 デェ゛ァフォンハン。デェ゛ァフォンハン。 うん。 145 00:14:38,945 --> 00:14:42,648 風邪をひいたら はりで治して。 146 00:14:45,818 --> 00:14:51,290 指の間に刺すと 熱が下がる。 えっ…。 147 00:14:51,290 --> 00:14:53,626 こんなとこ 痛そう。 148 00:14:53,626 --> 00:14:56,329 だから 風邪はひくな。 149 00:15:01,901 --> 00:15:05,571 あっ 雪…。 150 00:15:05,571 --> 00:15:35,568 ♬~ 151 00:15:35,568 --> 00:15:43,609  心の声  「ここにかく 日野の杉むら うずむ雪➡ 152 00:15:43,609 --> 00:15:49,949 小しほの松に けふやまがえる」。 153 00:15:49,949 --> 00:16:23,583 ♬~ 154 00:16:23,583 --> 00:16:28,087 (一条天皇)行成 これを覚えておるか?➡ 155 00:16:28,087 --> 00:16:31,757 中宮が そなたの文字を気に入って…➡ 156 00:16:31,757 --> 00:16:36,596 朕と2人でよく見ておったゆえ だいぶん傷んでおる。 157 00:16:36,596 --> 00:16:38,531 (藤原行成)中宮様が…。 158 00:16:38,531 --> 00:16:42,468 中宮の好きな歌は➡ 159 00:16:42,468 --> 00:16:46,606 紀 貫之の➡ 160 00:16:46,606 --> 00:17:02,889 「夢路にも 露やおくらむ 夜もすがら かよへる袖の ひちて乾かぬ」である。 161 00:17:02,889 --> 00:17:10,363 あのころは このようなことになると 誰も思っておらなかった。 162 00:17:10,363 --> 00:17:20,106 お上と中宮様のお美しさを 私は 生涯 忘れませぬ。 163 00:17:20,106 --> 00:17:24,877 中宮は健やかに過ごしておるであろうか。 164 00:17:24,877 --> 00:17:28,581 そろそろ 子も生まれよう。 165 00:17:28,581 --> 00:17:32,919 高階に ひそかに行くことは かなわぬであろうか。 166 00:17:32,919 --> 00:17:38,257 中宮様は 出家なされましてございます。 167 00:17:38,257 --> 00:17:41,561 そうではあるが…。 168 00:17:44,130 --> 00:17:47,934 (行成)帝のお心の痛みが 伝わってくるようで➡ 169 00:17:47,934 --> 00:17:50,836 苦しくなりました。 170 00:17:50,836 --> 00:17:55,841 (藤原道長)頭を冷やせ。 は? 171 00:18:04,884 --> 00:18:08,888 帝の術中に ハマってはならぬ。 172 00:18:11,557 --> 00:18:17,897 聡明な帝は 行成の優しさを見抜いておられる。 173 00:18:17,897 --> 00:18:23,602 そして 同情を買い 利用しようとしておられる。 174 00:18:26,906 --> 00:18:33,779 帝のおそば近くに仕える蔵人頭は もっと冷静であってもらいたい。 175 00:18:33,779 --> 00:18:39,085 はっ。 なんとも未熟でございました。 176 00:18:40,920 --> 00:18:45,624 頼んだぞ 行成。 承知いたしました。 177 00:18:49,261 --> 00:18:55,768 (源 倫子)義子様に続いて この間 元子様も入内されましたけれど➡ 178 00:18:55,768 --> 00:19:01,574 帝は 義子様にも元子様にも お会いにさえならないのですってね。 179 00:19:01,574 --> 00:19:05,444 そんな うわさが もう聞こえているのか。 180 00:19:05,444 --> 00:19:11,050 中宮様をお忘れになれない 帝のお気持ちは分かりますけれど➡ 181 00:19:11,050 --> 00:19:15,554 入内された女御様が お気の毒でございますわね。 182 00:19:17,823 --> 00:19:20,760 全くだ。 183 00:19:20,760 --> 00:19:26,232 殿が 帝と女御様方を結び付けるべく➡ 184 00:19:26,232 --> 00:19:32,104 何か 語らいの場でも 設けられたらよろしいのに。 185 00:19:32,104 --> 00:19:39,779 それは 会を催すということか? ええ。 186 00:19:39,779 --> 00:19:45,584 あっ そうですわ。 ここで催しません? 187 00:19:45,584 --> 00:19:49,922 え? ここには 女院様もおられるのですもの。 188 00:19:49,922 --> 00:19:52,391 帝もお出ましになりやすいでしょ。 189 00:19:52,391 --> 00:19:58,197 それがいいわ。 万事 お任せくださいませ。 190 00:19:58,197 --> 00:20:02,601 頼もしいのう。 フフフ… はい。 191 00:20:02,601 --> 00:20:07,773 まずは 入内されたばかりの 元子様からにいたしましょう。 192 00:20:07,773 --> 00:20:12,578 お二人 鉢合わせは まずいですものね。 フフフフフ…。 193 00:20:14,547 --> 00:20:19,385 (藤原顕光)こたびのお計らい お礼の言葉とてござりませぬ。 194 00:20:19,385 --> 00:20:23,255 帝と女御様が お楽しみいただければ 何より。 195 00:20:23,255 --> 00:20:26,959 娘は 琴が得意でございますので➡ 196 00:20:26,959 --> 00:20:31,430 帝とお手合わせできることを 喜んでおりました。 197 00:20:31,430 --> 00:20:40,439 まことに… まことに 左大臣殿と女院様の ご親切 痛み入り たてまつ…。 198 00:20:40,439 --> 00:20:44,643 どうぞ こちらへ。 あっ。 199 00:20:46,979 --> 00:21:20,679 〽 200 00:21:30,523 --> 00:21:35,294 (藤原詮子) 帝の中宮への思いは 熱病のようね。➡ 201 00:21:35,294 --> 00:21:41,967 私は 夫であった帝に めでられたことがないゆえ➡ 202 00:21:41,967 --> 00:21:49,642 あんなに激しく求め合う2人の気持ちが 全く分からないの。 203 00:21:49,642 --> 00:21:53,312 お前には分かる? 204 00:21:53,312 --> 00:21:56,315 分からないわよね。 205 00:22:00,119 --> 00:22:04,123 私にも妻が2人おりますが…。 206 00:22:07,259 --> 00:22:11,564 心は 違う女を求めております。 207 00:22:15,935 --> 00:22:18,838 己では どうすることもできませぬ。 208 00:22:18,838 --> 00:22:23,609 やっぱり! 誰かいると思っていたのよね。 209 00:22:23,609 --> 00:22:26,645 まあ されど もう終わった話にございます。 210 00:22:26,645 --> 00:22:28,948 下々の女子でしょ。 捨てたの? 211 00:22:28,948 --> 00:22:31,283 捨てられました。 えっ! 212 00:22:31,283 --> 00:22:34,987 道長を捨てるって どんな女なの? 213 00:22:36,622 --> 00:22:38,958 よい女でございました。 214 00:22:38,958 --> 00:22:41,260 まあ…。 215 00:22:43,295 --> 00:22:45,998 どんなふうに よいの? 216 00:22:47,633 --> 00:22:53,439 夫をつなぎ止められなかった私には ない輝きが その人にはあるのね。 217 00:22:53,439 --> 00:22:57,643 中宮も 帝を引き付け さんざん振り回しているけれど➡ 218 00:22:57,643 --> 00:22:59,578 私にはない。 219 00:22:59,578 --> 00:23:02,248 何なの? 220 00:23:02,248 --> 00:23:04,950 それって 一体 何なの? 221 00:23:07,586 --> 00:23:15,261 今宵は 帝が 元子様を お召しになられるよう祈りましょう。 222 00:23:15,261 --> 00:23:20,933 あっ… その女のことは 倫子と明子は知っているの? 223 00:23:20,933 --> 00:23:24,803 倫子も明子も利口だから 気付いているかもしれないわね。 224 00:23:24,803 --> 00:23:26,805 では。 225 00:23:26,805 --> 00:23:29,108 何よ! 自分から言いだしておいて。 226 00:23:29,108 --> 00:23:31,910 もっと聞かせなさいよ! 227 00:23:45,557 --> 00:23:55,634 (藤原定子)「鶏のひなが 足が長い感じで 白くかわいらしくて➡ 228 00:23:55,634 --> 00:24:00,239 着物を短く着たような恰好をして➡ 229 00:24:00,239 --> 00:24:04,576 ぴよぴよと にぎやかに鳴いて➡ 230 00:24:04,576 --> 00:24:13,585 人の後ろや先に立って ついて歩くのも 愛らしい。➡ 231 00:24:13,585 --> 00:24:22,594 また親が ともに連れ立って走るのも みな かわいらしい」。 232 00:24:25,597 --> 00:24:31,470 姿が見えるようね。 さすがである。 233 00:24:31,470 --> 00:24:33,939 (ききょう)お恥ずかしゅうございます。 234 00:24:33,939 --> 00:24:41,613 そなたが 御簾の下から差し入れてくれる 日々の この楽しみがなければ➡ 235 00:24:41,613 --> 00:24:46,318 私は この子と共に 死んでいたであろう。 236 00:24:50,622 --> 00:24:54,626 少納言。 はい。 237 00:24:56,495 --> 00:24:58,797 ああ…。 238 00:25:02,234 --> 00:25:04,236 はい。 239 00:25:05,904 --> 00:25:08,607 ありがとう。 240 00:25:11,577 --> 00:25:17,883 この子が ここまで育ったのは そなたのおかげである。 241 00:25:19,451 --> 00:25:21,920 もったいないお言葉…。 242 00:25:21,920 --> 00:25:28,927 そなたを見いだした母上にも 礼を言わねばならぬな。 243 00:25:30,596 --> 00:25:36,935 内裏の登華殿に お母上様に呼ばれて 初めて参りました日➡ 244 00:25:36,935 --> 00:25:43,108 亡き関白様はじめ 皆様が あまりにも キラキラと輝いておられて➡ 245 00:25:43,108 --> 00:25:45,611 目がくらむほどにございました。 246 00:25:45,611 --> 00:25:51,617 (笑い声) 247 00:25:54,953 --> 00:26:03,762 懐かしいのう…。 はい。 248 00:26:03,762 --> 00:26:11,904 あのころが そなたの心の中で 生き生きと残っているのであれば➡ 249 00:26:11,904 --> 00:26:15,207 私も うれしい。 250 00:26:17,576 --> 00:26:25,584 しっかりと残っております。 しっかりと。 251 00:26:31,590 --> 00:26:36,395 翌日 定子は 姫皇子を産んだ。 252 00:26:36,395 --> 00:26:41,600 (行成)今朝 姫皇子がご誕生になりました。 253 00:26:41,600 --> 00:26:46,605 中宮は 無事か!? お健やかに おわしますそうで。 254 00:26:49,274 --> 00:26:51,577 よかった…。 255 00:26:53,612 --> 00:26:56,515 娘か…。 256 00:26:56,515 --> 00:26:59,518 中宮に会って ねぎらいたい。 257 00:27:10,095 --> 00:27:15,367 絹を たくさん送ってやれ。 今年は 寒いゆえ。 258 00:27:15,367 --> 00:27:17,569 承知いたしました。 259 00:27:22,908 --> 00:27:30,582 東宮 居貞親王は 道長の もう一人の姉の子である。 260 00:27:30,582 --> 00:27:33,886 左大臣様のお越しでございます。 261 00:27:35,921 --> 00:27:41,627 一条天皇より 4歳年長の東宮であった。 262 00:27:43,262 --> 00:27:49,134 東宮様には ご機嫌麗しゅう この道長も あやかりとう存じます。 263 00:27:49,134 --> 00:27:51,136 (居貞親王)珍しいな 叔父上。 264 00:27:51,136 --> 00:27:54,773 私のことなど 忘れたのかと思っておった。 あっ…。 265 00:27:54,773 --> 00:27:58,944 このところ 雑事が多く 長く参上できずにおりました。 266 00:27:58,944 --> 00:28:01,547 お許しを。 267 00:28:01,547 --> 00:28:07,219 御息所様。 敦明様は おいくつになられました? 268 00:28:07,219 --> 00:28:09,888 (藤原娍子)3歳にございます。 269 00:28:09,888 --> 00:28:14,560 (居貞)帝のお子は 女であったそうだな。 さようでございます。 270 00:28:14,560 --> 00:28:17,462 出家した尼が 子を産むとは ゆゆしきことだ。 271 00:28:17,462 --> 00:28:21,733 されど 産養の支度にも 事欠くと聞くゆえ 祝いを送ってやれ。 272 00:28:21,733 --> 00:28:23,769 何でもよい。 叔父上に任せる。 273 00:28:23,769 --> 00:28:27,773 はっ 承知つかまつりました。 274 00:28:30,909 --> 00:28:33,579 (居貞)でかしたぞ 晴明。 275 00:28:33,579 --> 00:28:37,449 お前が言っておったように 姫皇子であったな。 (安倍晴明)はっ。 276 00:28:37,449 --> 00:28:39,918 帝に このまま皇子ができねば➡ 277 00:28:39,918 --> 00:28:43,589 我が子 敦明が 東宮になることになる。 そう思うて よいな。 278 00:28:43,589 --> 00:28:50,462 恐れながら 帝に 皇子は お生まれになりまする。 279 00:28:50,462 --> 00:28:53,098 新しき女御の子か。 280 00:28:53,098 --> 00:29:00,906 中宮様の皇子であろうと存じます。 なんと…。 281 00:29:08,213 --> 00:29:11,550 宣孝殿は 去年➡ 282 00:29:11,550 --> 00:29:18,223 「年が明けたら 宋人を見に越前に行くか」 と文をよこしたが➡ 283 00:29:18,223 --> 00:29:21,226 とうとう来なかったな。 284 00:29:21,226 --> 00:29:28,567 もう春でございますものね。 相変わらず いいかげんなやつだ。 285 00:29:28,567 --> 00:29:34,072 愉快で お気楽なところが 宣孝様のよいところでございます。 286 00:29:34,072 --> 00:29:38,243 まあ 最初から 来るまいとは 思っておったが。 287 00:29:38,243 --> 00:29:45,917 私も 決して お見えにはならないと 思っておりました。ハハハ…。 288 00:29:45,917 --> 00:29:48,820 宋語の勉強は 進んでいるのか? 289 00:29:48,820 --> 00:29:52,391 まだまだ父上には追いつきませぬが。 290 00:29:52,391 --> 00:29:55,927 楽しそうだな。 はい。 291 00:29:55,927 --> 00:30:00,098 宋語を学ぶのは 面白うございます。 292 00:30:00,098 --> 00:30:04,269 音を聞けば おのずから漢文が浮かんできて…。 293 00:30:04,269 --> 00:30:10,409 うむ。 お前は 覚えがよいから 周明も教えがいがあろう。 294 00:30:10,409 --> 00:30:15,614 幼い頃 漢詩も 一度聞けば覚えてしまって 驚いたものだ。 295 00:30:15,614 --> 00:30:18,283 覚えておりませぬ。 296 00:30:18,283 --> 00:30:23,622 長い間 わしが官職を得られず➡ 297 00:30:23,622 --> 00:30:27,959 そなたに よい婿を取ってやれなかったこと➡ 298 00:30:27,959 --> 00:30:35,300 すまないと思うておる。 どうなさったのですか? いきなり。 299 00:30:35,300 --> 00:30:39,137 周明は 骨のありそうな男だ。 300 00:30:39,137 --> 00:30:41,973 彼の人にとっても お前は救いであろう。 301 00:30:41,973 --> 00:30:46,311 私と周明は そのような間柄ではありませぬ。 302 00:30:46,311 --> 00:30:48,246 そうか。 303 00:30:48,246 --> 00:30:52,651 うん それなら それでもよい。 304 00:30:52,651 --> 00:30:58,990 好きにせい。 それはございませぬ。 305 00:30:58,990 --> 00:31:03,829 明日から わしは 越前国内の巡察に出る。 306 00:31:03,829 --> 00:31:07,599 ならば 私もお供しとうございます。 307 00:31:07,599 --> 00:31:11,269 そなたは ここにおれ。 308 00:31:11,269 --> 00:31:18,143 雪も解けたゆえ 心配するな。 309 00:31:18,143 --> 00:31:41,433 ♬~ 310 00:31:47,639 --> 00:31:50,976 (周明)うん。 311 00:31:50,976 --> 00:31:54,312 つがいのカモメ…。 312 00:31:54,312 --> 00:31:57,015 フーフー ハイオウ。 313 00:31:58,984 --> 00:32:02,854 夫婦のカモメだ。 314 00:32:02,854 --> 00:32:05,857 フーフー。 315 00:32:10,595 --> 00:32:16,468 周明に妻はいないの? いない。 316 00:32:16,468 --> 00:32:20,272 ほかの人たちには身寄りがあるでしょ? 317 00:32:20,272 --> 00:32:22,574 恋しくないのかしら。 318 00:32:26,144 --> 00:32:29,948 帰りたい人は帰るのがいいと思う。 319 00:32:29,948 --> 00:32:34,286 待っている人もいると思うし。 320 00:32:34,286 --> 00:32:37,189 俺に帰ってほしいのか? 321 00:32:37,189 --> 00:32:40,959 国守様の仕事の手伝いか? 322 00:32:40,959 --> 00:32:43,862 私が どうしたいかは関わりないわ。 323 00:32:43,862 --> 00:32:49,301 宋の人たちが どういうふうにしたいかが 大事だと思っただけ。 324 00:32:49,301 --> 00:32:57,642 父の力にも… なりたいけれど それが全てではないわ。 325 00:32:57,642 --> 00:33:02,914 朱様が帰ると言わない限り 俺たちは帰らない。 326 00:33:02,914 --> 00:33:07,385 なぜ朝廷は 宋と じきじきの商いを嫌がるのだ。 327 00:33:07,385 --> 00:33:09,321 分からない。 328 00:33:09,321 --> 00:33:12,257 なぜ あの人は そこまで かたくななのかしら…。 329 00:33:12,257 --> 00:33:16,394 あの人? あの人とは 誰だ? 330 00:33:16,394 --> 00:33:19,598 左大臣様。 331 00:33:19,598 --> 00:33:22,267 今 左大臣と言ったか? 332 00:33:22,267 --> 00:33:28,974 ええ。 帝の次に偉い人。 333 00:33:30,609 --> 00:33:32,544 「知り合い」は 何と言うの? 334 00:33:32,544 --> 00:33:34,479 シィァンシー。 335 00:33:34,479 --> 00:33:38,283 友は ポンヨウ。 336 00:33:38,283 --> 00:33:41,953 知り合いは シィァンシー。 337 00:33:41,953 --> 00:33:44,856 ポンヨウ シィァンシー…。 338 00:33:44,856 --> 00:33:46,858 シィァンシー…。 339 00:33:54,966 --> 00:33:57,435 ポンヨウ。 シィァンシー。 340 00:33:57,435 --> 00:34:02,240 (乙丸)姫様! 姫様! 姫様! 341 00:34:05,911 --> 00:34:08,580 (藤原宣孝)宋人を見に参った! 342 00:34:08,580 --> 00:34:11,483 本当にいらしたの? 誰? 343 00:34:11,483 --> 00:34:17,923 遠い親戚で 父の長年の友 藤原宣孝様。 344 00:34:17,923 --> 00:34:19,958 都から お見えになったみたい。 345 00:34:19,958 --> 00:34:23,595 私は周明 宋の薬師だ。 346 00:34:23,595 --> 00:34:27,766 父の病も あっという間に 治してくださった名医なの。 347 00:34:27,766 --> 00:34:31,970 そうか… それは 世話になったのう。 348 00:34:36,274 --> 00:34:39,277 え? どうして? 349 00:34:51,423 --> 00:34:53,925 ザイジィェン。 350 00:34:59,631 --> 00:35:02,901 越前は どうじゃ。 351 00:35:02,901 --> 00:35:08,573 国司の仕事ほど 楽で もうかる仕事はない と仰せになっておりましたけれど➡ 352 00:35:08,573 --> 00:35:11,076 とんでもない見込み違いでございました。 353 00:35:11,076 --> 00:35:14,112 私も 必死で 父の手助けをしております。 354 00:35:14,112 --> 00:35:18,383 それで 宋の言葉も学んだのか。 はい。ご苦労なことだな。 355 00:35:18,383 --> 00:35:21,286 羊も食べました。 羊…。 356 00:35:21,286 --> 00:35:24,189 おいしくはございませんでした。 357 00:35:24,189 --> 00:35:28,059 分からな過ぎる…。 お前に 何が起きておる。 358 00:35:28,059 --> 00:35:31,963 文を下されば 父も巡察の日取りを変えましたのに。 359 00:35:31,963 --> 00:35:35,266 昨年 年が明けたら 宋人を見物に行くと 文は出したぞ。 360 00:35:35,266 --> 00:35:39,270 父も私も 決してお見えにはならないと 思っておりました。 361 00:35:39,270 --> 00:35:42,407 来て悪かったか? そのようなことは ございませぬ。 362 00:35:42,407 --> 00:35:47,946 されど 都でのお役目があるゆえ そう気軽には越前においでになれまいと。 363 00:35:47,946 --> 00:35:51,282 物詣と偽って来た。 364 00:35:51,282 --> 00:35:55,286 越前のことが 内裏で しきりに 取り沙汰されておったので➡ 365 00:35:55,286 --> 00:35:57,622 為時殿が 心配になってな。 366 00:35:57,622 --> 00:36:02,460 そのようなことが 内裏で明らかになれば 父まで おとがめを受けます。 367 00:36:02,460 --> 00:36:05,063 案ずるな。 明後日には たつ。 368 00:36:05,063 --> 00:36:08,366 長居して露見したら お前に叱られるゆえ。 369 00:36:08,366 --> 00:36:10,301 また そのような! 370 00:36:10,301 --> 00:36:14,172 そのプンとした顔が見たかった。 ハハハハハハ。 371 00:36:14,172 --> 00:36:18,376 これは 都で はやっておる 肌油じゃ。 372 00:36:18,376 --> 00:36:23,581 お前のプンとした顔が ますます生きるぞ。 ハハハハハ…。 373 00:36:23,581 --> 00:36:27,919 これは 為時殿に「玄怪録」。 374 00:36:27,919 --> 00:36:29,954 あっ 「玄怪録」? 375 00:36:29,954 --> 00:36:32,590 えっ! 376 00:36:32,590 --> 00:36:36,928 アハハ… 都の香りがいたします。 377 00:36:36,928 --> 00:36:39,230 アハハハハ…。 ほら。 378 00:36:42,801 --> 00:36:45,270 ウニでございます。 379 00:36:45,270 --> 00:36:48,940 越前のウニは まことに おいしゅうございますよ。 380 00:36:48,940 --> 00:36:51,943 都の塩ウニとは違うが…。 381 00:37:02,220 --> 00:37:04,889 こうやって…。 382 00:37:04,889 --> 00:37:08,226 うわ~! 今朝 採れたウニですの。 383 00:37:08,226 --> 00:37:11,930 すっかり越前の女のようになっておるな。 フフフフフ…。 384 00:37:13,565 --> 00:37:17,068 私も頂きます。 385 00:37:25,176 --> 00:37:30,181 おお…。 (笑い声) 386 00:37:31,916 --> 00:37:35,220 こうやって…。 387 00:37:40,925 --> 00:37:43,261 頂きますの。 388 00:37:43,261 --> 00:37:45,964 ん~! ハハハ…。 389 00:37:58,810 --> 00:38:05,216 おお! 磯の香りが すごいのう。 (笑い声) 390 00:38:05,216 --> 00:38:09,921 このようなウニは 帝も ご存じあるまい。 391 00:38:12,724 --> 00:38:14,726 う~ん。 392 00:38:16,895 --> 00:38:19,798 会う度に お前は わしを驚かせる。 393 00:38:19,798 --> 00:38:24,068 この生ウニには 私も 初め驚きました。 394 00:38:24,068 --> 00:38:26,571 そういうことを言ってるんではない。 は…? 395 00:38:26,571 --> 00:38:29,908 わしには 3人の妻と4人の子がおる。 396 00:38:29,908 --> 00:38:32,577 子らは もう一人前だ。 397 00:38:32,577 --> 00:38:39,884 官位も ほどほど上がり これで 人生も どうやら 落ち着いたと思っておった。 398 00:38:42,253 --> 00:38:49,127 されど お前と会うと 違う世界が かいま見える。 399 00:38:49,127 --> 00:38:51,596 新たな望みが見える。 400 00:38:51,596 --> 00:38:53,898 未来が見える。 401 00:38:55,934 --> 00:38:59,270 まだまだ生きていたいと思ってしまう。 402 00:38:59,270 --> 00:39:02,540 まだまだ生きて 私を笑わせてくださいませ。 403 00:39:02,540 --> 00:39:05,877 怒らせて… であろう? はあ…。 404 00:39:05,877 --> 00:39:09,747 どちらでも ようございますけれど➡ 405 00:39:09,747 --> 00:39:15,220 父とて 国守を力の限り務めております。 406 00:39:15,220 --> 00:39:19,891 宣孝様の人生が 先に落ち着くことなど ありえませぬ。 407 00:39:19,891 --> 00:39:31,903 ♬~ 408 00:39:31,903 --> 00:40:02,901 〽 409 00:40:52,216 --> 00:40:54,218 はっ。 410 00:41:38,963 --> 00:41:41,632 あっという間の2日間であった。 411 00:41:41,632 --> 00:41:45,436 父がいたならば どんなにか喜んだことでございましょう。 412 00:41:45,436 --> 00:41:48,306 為時殿に よろしく伝えてくれ。 413 00:41:48,306 --> 00:41:51,976 道中の糧でございます。 おお… ハハハ。 414 00:41:51,976 --> 00:41:54,812 ウニを もっともっと食べたかったのう。 415 00:41:54,812 --> 00:41:56,748 食べ過ぎは いけません。 416 00:41:56,748 --> 00:42:00,585 過ぎたるは 及ばざるがごとしと 申しますでしょ。 417 00:42:00,585 --> 00:42:03,921 まひろ。 はい。 418 00:42:03,921 --> 00:42:08,259 あの宋人が好きなのか? 419 00:42:08,259 --> 00:42:12,096 あいつと宋の国などに行くなよ。 何のことでございますか? 420 00:42:12,096 --> 00:42:14,999 前に言うておったではないか。 宋の国に行ってみたいと。 421 00:42:14,999 --> 00:42:18,403 ああ… そんなこともございましたね。 422 00:42:18,403 --> 00:42:21,272 都に戻ってこい。 423 00:42:21,272 --> 00:42:24,609 わしの妻になれ。 424 00:42:24,609 --> 00:42:30,281 ♬~ 425 00:42:30,281 --> 00:42:33,184 なんと! うう…。 私も もう よい年ですし…。 426 00:42:33,184 --> 00:42:35,153 早く まひろと宋に行きたい。 427 00:42:35,153 --> 00:42:37,955 忘れえぬ人がいても よろしいのですか? よい。 428 00:42:37,955 --> 00:42:41,292 中宮にも会わずに このまま生き続けることはできませぬ。 429 00:42:41,292 --> 00:42:44,962 世に ためしなし! 殿らしいお考えだこと。 430 00:42:44,962 --> 00:42:47,632 朕が 愚かであった。 殺される…。 431 00:42:47,632 --> 00:42:51,135 (宋語) 宋の品が入ってこない。 432 00:42:51,135 --> 00:42:55,339 脅しか。 私は まだ何も分かっていないのやも…。 39235

Can't find what you're looking for?
Get subtitles in any language from opensubtitles.com, and translate them here.