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Zulu
( せき )
⚟ ( 物音 )
♬~
お姉ちゃん!
⚟ ( 割れる音 )
(スピーカー) ( 着信音 )
( 雪 )119 番 消防です 。 火事ですか? 救急ですか?
119 番につながっていますよ 。 どうされましたか?
(スピーカー) ( 高校生 ) あの… 何か すっごい燃えてて 。
燃えてる 。 火事ですか? 何が燃えていますか?
(スピーカー)何て言ったら いいんだろ 。 とにかく燃えてて 。
あなたは 今 どこにいますか? 火のそば?
(スピーカー)あっ はい 。 そばっていうか… 。
うん?
(スピーカー)とにかく 火 消してほしいんですけど 。
消防車を向かわせる住所を 教えてください 。
(スピーカー) ( 物音 )
もしもし?
聞こえますか? もしもし?
聞こえますか? もしもし?
(スピーカー)あっ 住所って 言わなきゃ駄目ですか?
消防車が行けませんから 。 火事なんですよね?
(スピーカー)あの… でも 燃えてるの➡
俺で 。 俺?
(スピーカー)ヤバいんですよ 。 ➡
よく分かんない人にまで リプで めっちゃ絡まれてて 。
えーっと それって… 。
(スピーカー)ちょっと 彼女にフラれた愚痴 書いただけで➡
何で こんな たたかれなきゃいけないんすか?
(スピーカー) ( 男性 ) こいつ ヤバ過ぎ 。 撮ってる 。 撮ってる 。
すいません 。 じゃあ 燃えてるっていうのは ネットで?
炎上してるってことですか?
(スピーカー) ( 高校生 ) はい 。 だから 消してほしいんです 火 。
(スピーカー) ( 男性の笑い声 ) なるほど 。
申し訳ないですけど➡
ここでは そういった相談には 対応できないんです 。
もし ホントに大変な状況なら ご家族や親しい方などに相談… 。
ネットの火消しは 消防の仕事じゃないんで 。
(スピーカー) ( 通話の切れる音 )
こんなジャンクコールに 長々 対応する必要ない 。
はい 。
(スピーカー) ( 着信音 )
( 与呉 )119 番 消防です 。 火事ですか? 救急ですか?
(スピーカー) ( 女性 ) 救急です! あ… あの 喉に お餅が詰まっちゃって!
お餅が詰まったのは お幾つの方ですか?
(スピーカー)えっと 確か 75 です! あの… 義理の父で!
意識はありますか? (スピーカー)えっ? は… はい!
( 与呉 ) 分かりました 。 すぐに 救急車 向かわせますので➡
住所を教えてください 。
(スピーカー)えっ 住所… 。 何だっけ… 。 すいません 。 ここ 夫の実家で 。
年賀状とか郵便物がないか 聞いてみて 。
年賀状とか郵便物は 見当たりませんか?
胸が苦しくて 冷や汗が出るんですね 。
分かりました 。 救急車を向かわせる場所は➡
どちらですか? (スピーカー) ( 男性 ) あぁ 今 高速 乗ってて 。
今 運転中なんですか? (スピーカー)はい 。
すぐに停車してください 。 (スピーカー) ( 着信音 )
119 番 消防です 。 火事ですか? 救急ですか?
(スピーカー) ( 男性 ) 母ちゃんがさ… 。 はい 。
(スピーカー)飯 食わせろって うるさいんだよ もう 。 ➡
さっき 食べたばっかりなんだけどさ 。
母ちゃんっていうのは 奥さんのことですか?
(スピーカー)そうだよ 。 もう 最近 そういうの多くてさ 。 ➡
どうすりゃいいと思う? これ 。 えーっと… 。
( 与呉 ) あなたのお名前は?➡
晴海町3 -12- 7 渡瀬さんのお宅ですね 。
(スピーカー) ( 女性 ) はい 。 ( 与呉 ) では➡
救急車が着くまでの間 お餅を 取り除くための応急処置を➡
一緒に行っていただけますか? (スピーカー)えっ? あっ… はい!
( 箕輪 ) 横浜消防から南本宿救急隊 。
(スピーカー) ( 隊員 ) はい 南本宿救急隊 どうぞ 。
餅を詰まらせたのは 75 歳 男性 。 現在 意識はあり 。 ➡
餅を詰まらせたのは 75 歳 男性 。 現在 意識はあり 。 ➡
家族への口頭指導で 異物除去を 試みている段階です 。 どうぞ 。
( 紗良 ) 止まれましたか? (スピーカー) ( 男性 ) はい 。
では そちらに 救急車を向かわせます 。 ➡
どちらの高速道路の どの辺りにいますか?
(スピーカー)えーっと どこだ? ここ 。
( 与呉 ) はい そうです 。 力 入れて たたいてください 。 ➡
そうです 。 そのまま 手のひらの付け根で… 。
どこか痛いとか苦しいとか➡
そういうのは 言ってないんですよね?
(スピーカー) ( 男性 ) それはないね 。 うん 。 そうですか 。
ごめんなさい 。 それだと 救急車は向かわせられないんです 。
ごめんなさい 。 それだと 救急車は向かわせられないんです 。
もし 何か気になることがあれば 救急外来に… 。
(スピーカー)あ~ そうなの 。 分かりました 。 はいはいはい 。
(スピーカー) ( 通話を切る音 )
( 与呉 ) そうです 。 ➡
そのまま 手のひらで 背中を 強く たたき続けてください 。
( 箕輪 ) ねえ まだ 意識ある? 大丈夫そう?
( 与呉 ) お父さんの意識は どうですか?
( 紗良 ) どんな数字が書いてありますか?
⚟では 携帯をスピーカーフォンに 切り替えてください 。
( 応対する声 )
( 応対する声 )
おい 粕原 。 はい 。
(スピーカー) ( 着信音 )
119 番 消防です 。 火事ですか? 救急ですか?
♬~
フゥ… 。
フゥ… 。
あと 20 時間半の我慢よ 20 時間半 。
うん? 兼下さんの無愛想指導 。
あしたの朝まで頑張れば 次から 独り立ちじゃん 。
あっ いや 別に 兼下さん疲れってわけじゃ 。
いい いい 。 俺だって やだもん あの人に 指導されんの 。
( 与呉 ) 実力はあるんですけどね~ 。
でも 緊急性のない通報を ジャンクコールって呼ぶの➡
あれ 僕的には どうかと 。 えっ?
あれ 僕的には どうかと 。 えっ?
あれ みんな 使ってるわけじゃないの?
( 与呉 ) 違いますよ 。 兼下さんが つくり出した造語 。 ➡
毎日 毎日 ごみのように たまって➡
最後は データごと消されるだけの 無駄な通報だからって 。
へぇ~ 。 業界用語かと思ってた 。
カッコイイから 俺も使っちゃおう!
ヘイ 新島 。 ジャンクコォール 。 どう? 発音 。
知りません 。 ( 箕輪 ) だよね 。
えっ 何 !? えっ?➡
弁当 ぶん回しながら来てる?
あ~ 家から ここまで 走ってきてるから➡
どうしても こうなっちゃうんですよね 。
まぁ おなかに入れば 一緒なんで 。
いただきま~す 。
どうしました?
ちょっと 愛がないんじゃないかな 。
はい? 粕原さんへの指導のこと 。
だから 最初に➡
だから 最初に➡
俺は 指導係に向いてないって 言ったじゃないですか 。
向いてないから やらせてんの 。
愛がないのは どっちですか… 。
だいたい 何で こんな時期に 新人なんて 。
( 高千穂 ) 補充要員が あの子しかいなかったんだから➡
しょうがないでしょ 。 ねっ 田中君 。
はい~ 。 ( 高千穂 ) あっ 田中君 。 ➡
仮眠室の シーツ 最近 洗剤かえたか 業者さんに聞いてほしい 。
変なにおいする 。
はい~ 。
はい~ 。
兼下なら分かるでしょ?
指令管制員は 直接 人の命を救えるわけじゃないし➡
頑張っても 感謝されることなんて めったにない 。
むしろ 通報者からの罵詈雑言で 心は すり減る 。
そんな仕事を 一番にやりたいっていう人間が➡
この消防の世界で どれだけ貴重か 。
( 高千穂 ) わざわざ 銀行 辞めてまで➡
指令管制員になりたいって 入ってくれた子➡
大事に育てないで どうすんのよ 。
大事に育てないで どうすんのよ 。
それにね あの子は ずばぬけてるから 。
( 高千穂 ) 耳の良さが 。
119 番 消防です 。 火事ですか? 救急ですか?
(スピーカー) ( 男性 ) あの~ 何か ち ょっ と前から す っ ごい胸が痛くて 。
どんなふうに痛みますか?
(スピーカー)あの~ 何か その ドキドキするっていうか➡
何だろう 。 何て言えばいいのかな 。
他に 症状はありますか?
呼吸がしづらいとか 立っていられないとか 。
(スピーカー)あ~ はい 。 そう 。 そういう感じなんですよ 。
あの… もし 間違ってたら ごめんなさい 。
あなた さっき ネットで炎上して 電話してきた子の友達じゃない?
(スピーカー)はっ? さっきの通報のとき… 。
(スピーカー) ( 高校生 ) 《ちょっと 彼女に フラれた愚痴 書いただけで➡
何で こんな たたかれなき ゃ いけないんすか?》
(スピーカー) ( 男性 ) 《こいつ ヤバ過ぎ 。 撮ってる 撮ってる》
(スピーカー) ( 男性の笑い声 )
あのとき 後ろで笑ってた子だよね?
今度は ホントに 胸が痛い? いたずらじゃないよね?
(スピーカー) ( 男性 ) うわっ… 。 チッ 。 だっる 。 フッ 。 おもんな 。
(スピーカー) ( 通話を切る音 )
いたずらかぁ 。
今度 また いたずらきたら 次は 堂島さんに どやしてもらおうよ 。
レジェンドなら そういう対応も慣れてるでしょ 。
⚟ ( 堂島 ) はい 箕輪 100 円ね 。
お疲れ 。 ( 指令管制員 ) お疲れさまでした 。
( 堂島 ) 言ったろ 。
俺のこと レジェンドって呼んだら 罰金 100 円って 。
今は ただの 再任用のジジイなんだからよ 。
( 箕輪 ) えっ 次の副台 堂島さんですか?
文句あんの? ( 箕輪 ) いやいや… 。 ➡
レジェンドについてもらえて 光栄です 。
( 堂島 ) はい 200 円 。 ( 箕輪 ) はい 喜んで 。
(スピーカー) ( 着信音 )
119 番 消防です 。 火事ですか? 救急ですか?
(スピーカー) ( 火災報知機の音 ) (スピーカー) ( 男性 ) たぶん 火事で 。 ➡
気付いたら 何か 店の中 煙すごくて 。
消防車を向かわせます 。 そちらの住所を教えてください 。
(スピーカー)分かんないです 。 ネットカフェです! 美浜町の 。
店名は 分かりますか?
(スピーカー)いや ふらっと入ったんで ちょっと 。
まずは 通報者の安全確保 。
分かりました 。 まずは 安全な場所に避難してください 。
( 与呉 ) 圏内に ネットカフェ3軒あります 。
( 与呉 ) 圏内に ネットカフェ3軒あります 。
続報 来るはず 。 ランドマークの映像 出すよ 。
(スピーカー) ( 着信音 )
119 番 消防です 。 火事ですか? 救急… 。
(スピーカー) ( 女性 ) 火事 火事 火事! 消防車 早く!
(スピーカー) ( 着信音 )
119 番 消防です 。 火事ですか? 救急ですか?
(スピーカー) ( 男性 ) あの… えっと 何か バイト先が燃えちゃって 。 ➡
美浜町の みなと倶楽部っていう ネットカフェ… 。
( 紗良 ) 今は お店の外にいるんですよね?
住所 教えてください 。 ( 箕輪 ) 美浜町のネットカフェ➡
みなと倶楽部ですね 。 店は ビルの何階ですか?➡
2階 。 分かりました 。
ネットカフェの位置特定できた 。 もう 出場かかってるから 。
もう 消防車は向かってます 。 大丈夫ですよ 。
(スピーカー) ( 男性 ) はい 。 ハァ ハァ… 。
非常口の非常灯は 見えますか?
(スピーカー)見えないです 全然 。
(スピーカー) ( 男性のせき )
煙を吸わないよう できるだけ 体を低くしてください 。
煙を吸わないよう できるだけ 体を低くしてください 。
ハンカチか布を持っていれば 鼻と口を覆って➡
壁沿いに進んでください 。 (スピーカー)はい 。
しゃべらなくていいので 電話は切らないで 。
(スピーカー) ( 物音 )
絶対に大丈夫ですから 。 絶対に助けますから 。
(スピーカー) ( ドアの開く音 ) (スピーカー) ( 男性 ) 出れました!
出られました? 店の外ですか?
出られました? 店の外ですか?
(スピーカー)えっと… 裏の階段? 何か 荷物あって 通れないです 。
( 与呉 ) 横浜消防より各隊 。 ➡
要救助の男性1名 2階店舗裏の階段にいるもよう 。
確認 願います 。
消防隊が 救助に向かってますので 待っててくださいね 。
それまで 電話は つなげておきますので 。
(スピーカー)はい 。
(スピーカー) ( 消防車 ・ 救急車のサイレン ) (スピーカー) ( 男性 ) あっ 来た! ハァハァ … 。 ➡
こっちです! こっち! ハァ… よかった 。 よかった… 。
消防隊員と救急隊員が到着したら そちらの指示に従ってください 。
それまで こちらの電話は切ら… 。 (スピーカー) ( 通話を切る音 )
( 高千穂 ) 3係からの引き継ぎは 以上です 。
よろしく お願いします 。
( 1係係長 ) 引き継ぎました 。 お疲れさまです 。
( 一同 ) お疲れさまでした 。 お疲れさまでした 。
お疲れさまでした 。 ( 一同 ) お疲れさまでした 。
お疲れさまです! お疲れさまです 。
おっ 帰りも走んの?
はい 。 市内の道にも 詳しくならなきゃだし 。
いいな~ 。
僕も埼玉県民じゃなけりゃ やるんですけど 。
( 箕輪 ) 与呉君は いいかげん 親離れした方がいいんじ ゃ ないの?
このままじゃ 子供部屋おじさんになっちゃうよ 。
ハハハッ 。 24 時間 寝癖がついてる 30 代には言われたくないですね 。
何を そんな笑うことが 。
お疲れ 。 お疲れさまです 。
あっ 。 兼下さん!
今日まで ご指導 ありがとうございました 。
ああ 。 まあ 次から 1人で頑張って 。
はい! 頑張ります! 朝の声量じゃねえな… 。
あっ そうだ 。 ネットカフェの火災➡
対応した消防隊員の方を ご存じですか?
対応した消防隊員の方を ご存じですか?
何で? 男性を避難させた場所が➡
適切だったのか気になって 。 聞いてみようかと 。
余計なことしなくていいから 。
あの通報者は救助されて 無事だった 。
粕原が それ以上 知る意味あるか?
現場の隊員の時間を使ってまで 。
それは… 。
俺たち指令管制員の仕事は➡
通報者の状況を正確に 迅速に 現場の隊員につなぐこと 。
通報者の状況を正確に 迅速に 現場の隊員につなぐこと 。
通話を切ったら そこで終わり 。
最終的に 命を助けるのは いつだって 現場の隊員だし➡
通報者だって➡
消防隊や救急隊の姿を見て 初めて 安心する 。
俺たちは それまでのつなぎだ 。
つなぎって… 。
じゃ お疲れ 。
愛がないっていうか 愛想がないな あいつは 。
係長 。
係長 。
ねえ みんな この後 暇?
中華街に 朝から飲める店があるんだけど 。
えっ 今からですか? うん 今から 。
走っていけば こっから 30 分で着くし 。
出た 。 健康的なのか不健康なのか よく分かんない体育会系飲み 。
俺 文化系なんで パスで 。
いやいや どう考えても 不健康でしょ 。
すいません 。 僕も無理です 。
え~ おいしいのにな~ 24 時間勤務明けのハイボール 。
粕原さんは? やめときます 。 ごめんなさい 。
うん! 断り方が すがすがしい!
うん! 断り方が すがすがしい!
⚟ ( 救急車のサイレン )
( サイレン )
《俺たち指令管制員の仕事は➡
通報者の状況を正確に 迅速に 現場の隊員につなぐこと》
《通話を切ったら そこで終わり》
♬~
( 火災報知機の音 )
( 火災報知機の音 )
( 男性のせき )
( 男性 ) 《119》
(携帯電話) ( 呼び出し音 )
(携帯電話)《 119 番 消防です 。 火事ですか? 救急ですか?》
《あの… たぶん 火事で》
《気付いたら 何か 店の中 煙すごくて》
(携帯電話)《消防車を向かわせます 。 そちらの住所を教えてください》
《分かんないです 。 ネットカフェです! 美浜町の》
《分かんないです 。 ネットカフェです! 美浜町の》
(携帯電話)《店名は 分かりますか?》
《いや ちょっと ふらっと入ったんで》
( せき )
《あのとき 確実に 店名を聞き出せていれば➡
消防車の到着を あと1分 早く できた》
《そっか 。 こういうところに 店の名前が》
《そっか 。 こういうところに 店の名前が》
⚟ ( 男性のせき )
(携帯電話)《もう 消防車は向かってます 。 大丈夫ですよ》
《はい 。 ハァ ハァ…》
(携帯電話)《非常口の非常灯は 見えますか?》
《見えません 全然》
( せき )
《非常口は ちゃんと あった》
《もう一度 落ち着いて 探すよう 促すべきだった》
(携帯電話)《煙を吸わないよう できるだけ 体を低くしてください》
(携帯電話)《煙を吸わないよう できるだけ 体を低くしてください》
(携帯電話)《ハンカチか布を持っていれば 鼻と口を覆って➡
壁沿いに進んでください》
(携帯電話)《しゃべらなくていいので 電話は切らないで》
( 物音 )
(携帯電話)《絶対に大丈夫ですから 。 絶対に助けますから》
《必死に避難している人に 声を届けるには?》
《スピーカーフォンに 切り替えてもらえばよかった?》
⚟ちょっと!
ここは 立ち入り禁止ですよ 。 えっ?
ここは 立ち入り禁止ですよ 。 えっ?
すいません つい 。
危ないから出てください 。 一般人が入る場所じゃない 。
あっ 私 一般人ってわけでは 。 はい?
司令課3係所属の粕原 雪です 。
この火災の 最初の通報を受けた者で 。
司令課の方が こんな所で 何を?
何というか 想像を 。
通報者の方が どういう状態だったのか➡
通報者の方が どういう状態だったのか➡
現場に来て 想像したくて 。
それで わざわざ 勤務中に? あっ いえ 今は 当直明けで 。
暇でいいっすね 。 うん?
いえ 。 通報者って 裏の階段にいた人ですか?
あの人なら 俺らが ちゃんと助けました 。 ➡
それぐらい 想像しなくても 分かってもらえませんか?
さすがです 。 ありがとうございます!
( 上杉 ) あんまり 首 突っ込み過ぎないでください 。
( 上杉 ) あんまり 首 突っ込み過ぎないでください 。
現場のこと 信用してないのかも しんないですけど 。
いやいや そんなわけ… 。 ⚟ ( 飯田 ) おい 上杉!
はい!
では 。
どうした? ( 上杉 ) あっ いえ 。
(携帯電話) ( バイブレーターの音 )
はい 。 何?
何? じゃないわよ 。
新年 明けてから 何日たってると思ってんの?
あけおめ~!
ああ そっか 。 ごめん 。
あけまして おめでとうございます 。
ちょっとくらい 顔 出しなさい 。
本気 出せば 走ってでも来れる距離なんだから 。
(携帯電話)はーい 。
そんなに忙しいの? 指令管制員って 。
うーん まあ 3交代制だから 休みは ちゃんとあるんだけどね 。
(携帯電話)でも ほら 新人だし➡
休みの日は 勉強に使いたくて 。
(携帯電話) ( 銀 ) いいぞ いいぞ!➡
勉強はな すればするほど いい~ 。 (携帯電話) ( モーター音 )
勉強はな すればするほど いい~ 。 (携帯電話) ( モーター音 )
お父さん また 私のマッサージ機 使ってるでしょ?
( モーター音 ) ( 銀 ) いや… いや あっ… 。
モーター音で分かる 。
だってさ~ 締め切り 今日なのに➡
ぐっとくるコピーが 全然 浮かばないんだよ!
ハハッ 。 (携帯電話) ( 春香 ) 正月ボケよ 正月ボケ 。
あ~ そういえば お姉ちゃんは? 今年も 連絡って… 。
ない!
ない!
そっか 。
私も 一応 あけおめ送ったけど 返事なし 。
(携帯電話) ( 春香 ) だよね 。
まぁ 既読になった時点で 生きてるってことだし 。
そうそう 。 便りがないのは いい知らせっていうし 。
(携帯電話)うん 。
( 春香 ) でも➡
やっぱり こうや っ て 声を聞くのが 一番 安心するけどね 。
やっぱり こうや っ て 声を聞くのが 一番 安心するけどね 。
うん 。
( 消防車のサイレン )
( 消防車のサイレン )
( 高千穂 ) 今日から1人か 。 頑張ってね 。
はい 頑張ります 。
兼下から 色々 言われたかもしんないけど➡
まあ まずは 自分らしくやればいいから 。
自分らしく 。
いろんなタイプの指令管制員が いるからこそ➡
司令課3係は いいチームになると思うし 。
( 英語 )
( 英語 )
では 僕のリズムに合わせて➡
胸の真ん中を 両手で押してください 。
いきます 。 1 2… 。
( 箕輪 ) お気持ちは分かるんですけど➡
お隣のワンちゃんが うるさいという理由では➡
消防車は出せないんですよ 。 ( 高千穂 ) 兼下も 口は悪いけどさ➡
あいつなりの信念が あってのことだと思うから 。
⚟俺が何ですか?
おお… 。 何でもない 。
係長としての務めを 果たしてただけ 。
で 粕原さんは どんな指令管制員になりたい?
で 粕原さんは どんな指令管制員になりたい?
私は… 。
想像力のある指令管制員に なりたいです 。
想像力か… 。
うん? 何だっけ? それ 。
(スピーカー) ( 着信音 )
119 番 消防です 。 火事ですか? 救急ですか?
(スピーカー) ( 女性 ) あのね 何か 臭くて 。 臭い?
(スピーカー)私 今 マリンモール にいるんだけど 。 ショッピングセンターの 。 ➡
何かね すごく臭いの 。 これ 何とかしてくれない?
それは ガス臭い感じ?
(スピーカー)いや ガスではないと思うんだけど 。
そのにおいのせいで 体調が悪かったりします?
救急車が必要ですか?
(スピーカー)そこまでじゃないんだけど➡
とにかく このにおいを 何とかしてほしいのよ 。
分かりました 。 こちらで 施設の防災センターに確認して➡
必要があれば 消防車を向かわせます 。
必要があれば 消防車を向かわせます 。
今 いらっしゃるのは 何階の どの辺りですか?
(スピーカー)1階のフードコートの辺り 。 1階のフードコートですね 。
念のために お名前と お電話番号 お聞きしてもいいですか?
兼下さん マリンモールの… 。
ガス漏れかもしれないし 何かあってからじゃ遅いですから 。
まだ何も言ってないけど 。
ジャンクコールの相手すんなって 言うかと 。
まあ いきなり 消防車 向かわせなかっただけ ましだ 。
まあ いきなり 消防車 向かわせなかっただけ ましだ 。
どうも 。 (スピーカー) ( 着信音 )
( 紗良 )119 番 消防です 。 火事ですか? 救急ですか?
異臭?
(テレビ) (アナウンサー) 今日 午後2時ごろ➡
横浜市中区のシ ョッ ピングセンター マリンモールで➡
異臭がするとの通報が 複数 寄せられました 。 ➡
異臭は モール内の フードコート がある 1階で発生したとみられ… 。
何だったんですかね? 昼間のこれ 。
うーん… 。
原因が分からないことなんて あるんだね 。
においなんて感覚のもんだからさ 。
消防が到着するときには 収まってたりすることもあるし 。
でも 化学テロとか そういうのじ ゃ なくてよか っ たです 。
( 与呉 ) NBC災害だと 大ごとですし 。
そうそう 大ごとだよ 。
ニュークリアとバイオロジカルと ケミストリーな案件は 。
ねっ? 新島さん 。
ケミカルです ケミストリーじゃなく 。
えっ? えっ そうだっけ?
えっ? えっ そうだっけ?
うん 。 まあ 何であれ 俺たちが できることはないんだけど 。
それって 1回 奇麗に詰めてはいるんですよね?
えっ? うん 。
意味あります?
確かに 。
よし 。
よし 。
♬~
♬~
《何か 臭くて》 (携帯電話)《臭い?》
《私 今 マリンモール にいるんだけど 。 ショッピングセンターの》
《何かね すごく臭いの 。 これ 何とかしてくれない?》
《独特なにおいの料理を 提供しそうな店は 特になし》
(携帯電話)《それは ガス臭い感じ?》
《いや ガスではないと思うんだけど》
《ガスじゃないとしたら…》
⚟ ( 物音 )
( 女性 ) 替えてくるね 。
♬~
♬~
♬~
♬~
♬~
⚟ ( 電子音 )
( 電子音 )
びっくりした 。
空調が効いてなかっただけかな 。
( 鈴の音 )
( 鈴の音 )
ねえねえ!
ちょっと お嬢ちゃん!
これ 。
いかのおすし! うん?
いかのおすし! えっ… 。
あっ!
痛い… 。 大丈夫 !?
ホントに すみません 。 私が驚かせちゃったばっかりに… 。
(携帯電話) ( 絵美 ) いえ こちらこそ ご丁寧に すみません 。 ➡
あと 10 分ぐらいで着きますので 。
はい 。 じゃあ 莉乃ちゃんと お待ちしてます 。
はい 。 失礼します 。
ありがとう 。 お母さん もうすぐ来るって 。
( 莉乃 ) 来なくて大丈夫なのに 。
あのさ 聞いてもいい? 何?
いかのおすしって 何?
いかのおすしって 何?
( 莉乃 ) 知らないの? これ 。
「 しらない人についていかない 」
「 車にのらない 」
「 おおきな声でさけぶ 」
「 すぐにげる 」
「 人にしらせる 」
なるほど 。 ママが 覚えときなさいって 。
じゃあ 莉乃ちゃん ちゃんと それ 実践したんだ 。
じゃあ 莉乃ちゃん ちゃんと それ 実践したんだ 。
偉いね 。 そうかな?
ありがとう 。
ここには 1人で来てるの?
うん 。 だって 莉乃 もう お姉ちゃんだもん 。
ママ おなかに 赤ちゃんいて 大変なんだ 。
そういうことか 。
それに ママがくれたお守りもあるもん 。 ➡
これがあれば大丈夫なんだって 。 ママが言ってた 。
あっ じゃあ もう一個 大事なお守り 教えてあげよっか?
⚟ ( 光 ) お父さん! おお!
何 見てたの? んっ 別に 。
買えた? うん 。
( 光 ) じゃ~ん! おお いいじゃん 。
帰ったら これ 履いて 練習しよっか 。
うん する! ( 栞 ) ねえ いいけど➡
今日は 暗くなる前に 帰ってきてよ 。
今日は 暗くなる前に 帰ってきてよ 。
分かってるよね?
すぐ汚しそうじゃん 。
駄目だよ 。
⚟お巡りさんは 110 番 。
火事 救急は 119 番 。
お巡りさんは 110 番 。 火事 救急は 119 番?
そう 。 覚えとくといいよ 。 実は お姉さんね➡
119 番の 電話の向こうにいる人なんだ 。
火事や病気のとき 電話くれれば 絶対 助けるからね 。
火事や病気のとき 電話くれれば 絶対 助けるからね 。
絶対? うん 絶対 。
私も 昔 助けてもらったことあるんだ 。
( 栞 ) おーい 睦君 。 ごめん 。
( 絵美 ) ホントに すいませんでした ご迷惑お掛けして 。
いえいえ こちらこそです 。
やっぱり まだ 1人は 早かったんじゃない?
大丈夫! 1人で来れる!
大丈夫! 1人で来れる!
でもなぁ… 。
莉乃は 大丈夫 。 ママ お休み 。
分かった 。 ありがとね 。
うん!
お疲れ 。 ( 田中 ) お疲れさまです 。
あっ 兼下さん ちょっといいですか?
うん?
仮眠室のシーツ これ 変なにおいだと思います?
仮眠室のシーツ これ 変なにおいだと思います?
嗅げってこと?
はい 。 あっ もちろん 洗濯したやつなんで 。
( 嗅ぐ音 )
別に 。 ですよね 。
高千穂係長 細かいとこで 意外と クレーマーなんだよな 。
ありがとうございました 。
田中君 こ っ ちも ちょっといいか? はい?
田中君 こ っ ちも ちょっといいか? はい?
粕原が わざわざ 銀行 辞めて 消防に入った理由 知ってる?
えっ?
総務の人間なら 人事の事情も ちょこちょこ入ってくるよな 。
あ~ でも そういうことを 本人がいないところで話すのは➡
駄目です 。 プライバシーの侵害です 。
チッ 。 舌打ちした?
そんぐらい 本人に聞けばいいじゃないですか 。
じゃあ いいや 。
えっ?
(携帯電話) ( バイブレーターの音 )
はい 。
( 堂島 ) お疲れ 。
よろしく お願いします 。 よろしく 。
だから そういう理由で 救急車は 出せないんですよ 。
救急車 タクシーじゃないんですよ 分かります?
こういう通報のせいで➡
他の緊急性の高い通報に 対応できなかったら➡
責任 取れるんですか? 何か 今日 荒れてんね 。
そうしてください 。 では こちら 切りますね 。
ハァ… 。
(スピーカー) ( 着信音 )
119 番 消防です 。 火事ですか? 救急ですか?
119 番 消防です 。 火事ですか? 救急ですか?
(スピーカー) ( 女性 ) 救急車! 早く 救急車! どうされました?
(スピーカー)道で倒れて! 頭 打って 血が出てる!
頭を打ったのは あなたですか? (スピーカー)違う違う 男の人!➡
ほら あの… 電動のキックボード乗ってて➡
私 ひかれそうになって! とにかく 早く来て!
救急車が向かう場所を 教えてください 。
(スピーカー)そんなの分かりません! 外だもん!
近くに 電柱か信号ありませんか?
(スピーカー)電柱が 何? どうすればいいの !?
落ち着いてください 。
そこから 何か目印になるようなもの➡
見えませんか? コンビニとか 近所の家の表札とか 。
(スピーカー)そんなこと言われても 分かんないわよ!
周りに 他に協力してくれそうな方は?
(スピーカー)いないってば! だから 私が電話してるんでしょ!
倒れているのは 道の途中? それとも 交差点?
(スピーカー)横断歩道のところ! 橋がある! 橋… 。
橋に 看板とか標識はありませんか?
(スピーカー)えっ… えーっと… あっ 桜浜橋って書いてある!
(スピーカー)えっ… えーっと… あっ 桜浜橋って書いてある!
桜浜橋の横断歩道ですね 。 (スピーカー)はい 。
分かりました 。 (スピーカー)え~ もう どうすんの これ… 。
もう 救急車は向かってますから 落ち着いて 聞いてください 。
その方 今 意識はありますか? (スピーカー)ないです 。 ない ない 。
一度 呼び掛けてみてください 。 (スピーカー)だから ないってば!
もう一度だけ お願いします 。 (スピーカー)えっ… 。
(スピーカー)ちょっと お兄さん 。 お兄さん!
どうですか?
もしもし? 聞こえますか?
(スピーカー)やっぱ ないから 。
呼吸はしていますか? (スピーカー)そんなの分かんないわよ!
では これから 私と一緒に 心臓 マッサージ をしてほしいのですが 。
(スピーカー)無理です できません 私 。 私が教えますから 。
まずは その方の隣に 膝をついて 。 (スピーカー)だから できないってば!➡
まずは その方の隣に 膝をついて 。 (スピーカー)だから できないってば!➡
そういうのは そっちの仕事でしょ!
でも あなたがやらないと 他に やる方が… 。
( 堂島 ) それ以上 無理強いしない 。
救急車が着くまで 安全に留意して 待機するよう 指示 。
分かりました 。 では 間もなく 救急車 到着しますので➡
安全に 気を付けて 待っててください 。
(スピーカー)はい… 。
こちらからは 電話 切りますね 。
(スピーカー) ( 着信音 )
( 高千穂 ) 粕原さん 出なくて大丈夫 。
( 箕輪 )119 番 消防です 。 火事ですか? 救急ですか?
すいません… 。 ( 堂島 ) お世話になります 。 ➡
横浜消防司令課 堂島です 。 ➡
交通事故 発生しました 。 お願いします 。
分かりました 。 はい 。 ありがとうございます 。
( 高千穂 ) 病院には搬送できたけど➡
その後の正確な安否までは 分からないって 。
そうですか 。
わざわざ 現場に問い合わせたんですか?
今回の事案は 通報者の位置特定に 課題が残った 。
現着に問題がなかったか 確認するのは➡
司令課として 大事な仕事でしょ 。
すいません 。
私が も っ と ちゃんと聞き出せていれば 。
あれが最善だった 。
現に 救急隊も 迷うことなく 現着できたって 。
でも 心臓マッサージだって… 。
でも 心臓マッサージだって… 。
粕原さん➡
あんまり 一つ一つの通報に 向き合い過ぎない方がいいよ 。
( 紗良 ) お疲れさまです 。 お疲れさま 。
( 紗良 ) お疲れさまです 。 お疲れさま 。
何か 朝だから もったいないっていうか 。
いや でも 起き続けても 眠いじゃん 。
お疲れさま! ( 与呉 ) お疲れさまです 。
お疲れさまです 。
兼下さん 。
行こうとしてるだろ 昨日の事故現場 。
えっ 何で… 。 粕原の家は あっち 。
えっ 何で… 。 粕原の家は あっち 。
いやいや ただ遠回りして 帰るだけで 。
分かってんだよ お前がやってること 。
えっ… 。
昨日 電話があった 。 中央署の消防救助隊長から 。
《はい》
(携帯電話) ( 飯田 ) 《久しぶり 。 悪いな 突然》
《ああ 久しぶり 。 どうした?》
《ああ いや 大したことじゃないんだけど➡
こないだの ネットカフェの火災の後➡
兼下のところの新人が 現場に来てたらしくてさ》
(携帯電話) ( 飯田 ) 《粕原っていう女性の》
《悪い 。 迷惑 掛けたな》
( 飯田 ) 《まあ 俺っていうか 下のやつらが ちょっとな》
《現場は 自分の命まで懸けて 働いてる》
《安全圏にいる人間に➡
軽い気持ちで踏み込まれても いい気はしない》
(携帯電話) ( 飯田 ) 《兼下なら分かるだろうけど》➡
《じゃ》
《ハァ…》
余計なことすんなって 俺 言ったよな 。
勝手に行ったのは すみません 。
でも これは 通報者の気持ちを 想像するためであって… 。
想像なら 頭の中だけで できんだろ 。
でも 現場を見ないでする想像は ただの妄想になっちゃいますし 。
そんなに駄目ですか? 現場に行くのって 。
そんなに駄目ですか? 現場に行くのって 。
粕原は まだ分かってない 。
通報を切って そこで終われることが➡
どれだけ恵まれてるか 。
昨日のキックボードの男性 亡くなったそうだ 。
どれだけ 俺たちが頑張ったって 救えない命は 確実にある 。
現場にいる人間は➡
その現実を 直接 自分の目で見て 触れて 嫌ってほど実感してる 。
そこに つなぎである俺たちが 後から のこのこ飛び込んで➡
そこに つなぎである俺たちが 後から のこのこ飛び込んで➡
想像して 何ができる !? 何もできないだろ!
上に パワハラ申告するなら どうぞ 。
俺は 司令課に そこまで思い入れないから 。
♬~
♬~
♬~
( 刑事 ) 詳しくは 防犯 カメラ の映像を 精査することになりますが➡
状況的に 一時停止を無視した キックボードの過失が➡
大きくなりそうですね 。 ヘルメ ッ トも着けてなか っ たですし 。
でも 私が もっと ちゃんと できてれば… 。
♬~
( 女性 ) 《え~ もう どうすんの これ…》
(携帯電話)《もう 救急車は 向かってますから➡
(携帯電話)《もう 救急車は 向かってますから➡
落ち着いて 聞いてください》
(携帯電話)《その方 今 意識はありますか?》
( 女性 ) 《ないです 。 ない ない》
(携帯電話)《一度 呼び掛けてみてください》
《だから ないってば!》
(携帯電話)《もう一度だけ お願いします》 《えっ…》
《ちょっと お兄さん 。 お兄さん!》
(携帯電話)《もしもし? 聞こえますか?》
(携帯電話)《もしもし? 聞こえますか?》
《やっぱ ないから》
(携帯電話)《呼吸はしていますか?》 《そんなの分かんないわよ!》
(携帯電話)《では これから 私と一緒に 心臓 マッサージ をしてほしいのですが》
《無理です できません 私》 (携帯電話)《私が教えますから》
(携帯電話)《まずは その方の隣に 膝をついて》
《だから できないってば!》
《そういうのは そっちの仕事でしょ!》
《いいから 早く来て!》
♬~
♬~
お忙しい中 ありがとうございました 。
いえ 。
ハァ… 。
⚟ ( 堂島 ) こんなとこで 弁当 広げなくてもいいだろう 。
まぁ 俺も 人のこと言えないけどな 。
あの… 堂島さん 。
想像力で 人を救うのが 指令管制員なんですよね?
俺 そんな話 したっけ?
あっ いえ 私が たまたま聞いたんです 5年前 。
(マイク) ( 堂島 ) 《ここにいるみんなの中で➡
将来 指令管制員をやってみたいな なんて人 いるかな?》➡
《ハハハ… 。 そりゃそうだよね》➡
《消防車や救急車に 乗れるわけでもないし➡
自分の手で 人を助けるわけでもない》
《でもね こう考えてみてくんないかな?》
《人々の助けてっていう声を 最初に聞くのは➡
指令管制員なんだ》
《声と音だけの限られた情報から 電話の向こうの状況を想像する》
《声と音だけの限られた情報から 電話の向こうの状況を想像する》
《そして 時には➡
命を救うための方法を 判断するんだ》
《現場の隊員が 自らの手で 命を救うとするならば➡
指令管制員は 想像力で 人を救うんだよ》
それを聞いて 私 消防局に入って 指令管制員になろうって決めて 。
結構 意味あんだな ああいうイベントも 。
でも どれだけ想像しても➡
救えない命は 絶対にありますよね 。
だから 一つ一つの通報に➡
だから 一つ一つの通報に➡
向き合い過ぎない方が いいんですか?
通報を切ったら 全部 忘れちゃうぐらいの方が 。
忘れることと切り替えることは 意味が違うんじゃないかな 。
たとえ 1秒前に 何があったとしてもさ➡
今 この瞬間 助けを求める声に応えて➡
命をつなぐ 。 それが 俺たちの仕事だ 。
命をつなぐ 。 それが 俺たちの仕事だ 。
想像力は そのために 全部 使え 。
それができるなら➡
救えた命も救えなかった命も 忘れる必要なんかない 。
まあ 要するに あれだ 。
ごちゃごちゃ言ってないで➡
弁当 早く食って 仕事に戻れってことだ 。
はい 。
はぁ~ 。
何か 今日 やけに静かですね 。
俺らが暇なのは いいことでしょ 。 何もないのが 一番 一番 。
そういうこと 言ってるときにかぎって➡
入ってくるから 。 嫌なこと言いますね 。
(スピーカー) ( 着信音 )
119 番 消防です 。 火事ですか? 救急ですか?
(スピーカー) ( 男性 ) あの… 今 閉じ込められちゃってて➡
助けてほしいんですよ 。
閉じ込められた? どこにですか?
(スピーカー)エレベーターです 。 マリンモールの 。
エレベーターの非常ボタンは?
(スピーカー)他の方が押してますが つながらないみたいで 。
(スピーカー) ( 着信音 )
119 番 消防です 。 火事ですか? 救急ですか?
(スピーカー) ( 警備員 ) 私 マリンモール の警備員 やってる者なんですが 。
はい 。
(スピーカー)店舗の防火扉が 急に 作動しまして 。
(スピーカー)店舗の防火扉が 急に 作動しまして 。
火事が 起きてるということですか?
(スピーカー)あっ いえ 火も何も出てないんですけど 。
そうですか 。 (スピーカー) ( 着信音 )
119 番 消防です 。 火事ですか? 救急ですか?
(スピーカー) ( 女性 ) 救急です 。 ちょっと 気分が悪くなりまして 。
救急車を向かわせる住所を 教えてください 。
(スピーカー)あの… あれです 。 マリンモールにいて 。 ➡
住所は 分かんないんですけど… 。
臭いにおい?
異臭がしたんですね 防火扉が作動する前に 。
気分が悪くなったのは においのせいですか?
気分が悪くなったのは においのせいですか?
兼下 。 全館に 避難指示 出すように伝えて 。
NBCか?
分かりませんが その可能性もあるかと 。
こっから 通報 増えるな 。 俺も入るわ 。
お願いします 。
マルイチ 。 副台 入って 。
(スピーカー)救助指令 。 中区管内 第1出場 楠木町3丁目3番 マリンモール 店内 。 ➡
(スピーカー)救助指令 。 中区管内 第1出場 楠木町3丁目3番 マリンモール 店内 。 ➡
中央消防救助隊 。
( サイレン )
( 警報 )
(スピーカー)異臭が発生しております 。 ( 警報 )
( 悲鳴 )
(スピーカー)緊急避難を お願いいたします 。
( 女性の悲鳴 )
(スピーカー) ( 着信音 )
( 堂島 ) はい 。 119 番 消防です 。 火事ですか? 救急ですか?
( 堂島 ) はい 。 119 番 消防です 。 火事ですか? 救急ですか?
(スピーカー) ( 女性 ) 母が転倒してしまって 動けなくて 。 ➡
今 マリンモール にいるんですけど 。
マリンモールの どちらですか? (スピーカー) ( 着信音 )
119 番 消防です 。 火事ですか? 救急ですか?
(スピーカー) ( 男性 )マリンモール にいるんだけど 助けに来てくんねえかな?
( 高千穂 ) 要救助者のいる場所をまとめる 。
火災自体は 発生してないんだよね?
はい 。
( サイレン )
上杉 頼むぞ 。 ( 上杉 ) はい 。
⚟よし 。
よし… 。
(スピーカー) ( 着信音 )
119 番 消防です 。 火事ですか? 救急ですか?
(スピーカー) ( すすり泣く声 )
もしもし? 聞こえますか?
(スピーカー) ( すすり泣く声 ) もしもし?
(スピーカー)助けてください… 。
(スピーカー)助けてください… 。
《だって 莉乃 もう お姉ちゃんだもん》
もしかして 莉乃ちゃん? (スピーカー) ( 莉乃 ) えっ?
ほら 私 この前 マリンモール で会った 。 覚えてる?
(スピーカー)うん 覚えてる 。
どうかしたの? 何があった?
(スピーカー)火事 。 火事… 。
今 どこにいるのかな?
今 どこにいるのかな?
お母さんとかお父さんは 一緒じゃない?
(スピーカー)今日 英語教室で 。 そっか 。
じゃあ マリンモールに 1人でいるんだね 。
映像 出して 。 ( 指令管制員 ) はい 。
火事が起きてるのは モールの中かな?
(スピーカー)うん 。
( 高千穂 ) 煙は 見えないね 。
( 箕輪 ) 小規模火災か もしくは 地下とか?
モールのどこか分かる?
横浜消防より… 。
そこから 何か見えるかな? (スピーカー)分かんない 。
( 紗良 ) 現在 マリンモール内で 火災発生中と 子供から通報あり 。
( 紗良 ) 場所の特定には 至っていませんが➡
対応準備を願いたい 。
(無線機) ( 飯田 ) 要救助者の対応が終わ っ た 消防隊は➡
至急 消火と救助の準備を願いたい 。
莉乃ちゃん まずは 火のそばから離れよう 。
煙を吸うと危ないから➡
顔と体を できるだけ 地面に近づけて 。
(スピーカー) ( 莉乃のすすり泣く声 )
怖いよね 。 でも 大丈夫だから 。 絶対に 助けに行くからね 。
怖いよね 。 でも 大丈夫だから 。 絶対に 助けに行くからね 。
(スピーカー)なくしちゃったの 。 うん?
(スピーカー)英語教室のバッグ 。 ➡
それ 捜してたら 変なところ 来ちゃった 。
そっか 。 バッグ捜してたんだ 。 そこは どんなふうに変なの?
(スピーカー)機械がいっぱい 。 工場みたい 。
機械がいっぱい… 。
機械がいっぱい… 。
莉乃ちゃん バッグ捜すときね エレベーターとか 階段 使った?
(スピーカー)うん 。 階段 。 ➡
1階から下に下りた 。
そっか 。 ありがとう 。 莉乃ちゃんがいる場所 分か っ たよ 。
(スピーカー)ホント? うん 。
あの… 女の子がいる場所… 。 横浜消防から中央消防救助隊長 。 ➡
要救助の子供は 現在➡
要救助の子供は 現在➡
マリンモール地下2階の 機械室にいるもよう 。
すぐに助けに行くからね 。
火は まだ出てる? 息は 苦しくない?
(スピーカー) ( 電子音 ) (スピーカー) ( 莉乃 ) あっ 。
(スピーカー) ( 鈴の音 ) どうかした? 莉乃ちゃん 。
(スピーカー) ( 電子音 ) (スピーカー) ( 鈴の音 )
莉乃ちゃん? もしもし? 聞こえる?
(スピーカー) ( 通話を切る音 )
(スピーカー) ( 呼び出し音 )
(スピーカー) ( 呼び出し音 )
(スピーカー) ( 通話を切る音 )
(スピーカー) ( 呼び出し音 )
( タップ音 ) 駄目です 。 出ません 。
すでに 隊員が向かってる 。 今は 待とう 。
( 高千穂 ) 新島さん 現場からは? ( 紗良 ) まだ 連絡ありません 。
( 高千穂 ) ニュース 出たね 。
あっ 。
すいません! ( 隊員 ) どうされました?
あの… 娘が… 7歳の娘が まだ出てきてないんですけど!
では いったん こちら 切りますね 。
(スピーカー) ( 飯田 ) 中央消防救助隊長から 横浜消防 。
はい 横浜消防 どうぞ 。
(スピーカー) ( 飯田 ) 地下2階の機械室に 到着しました 。
( 飯田 ) 確かに 冷房設備の制御盤に 燃えた跡はあったが➡
子供の姿は 見当たらない 。
( 紗良 ) えっ… 。
(スピーカー) ( 飯田 ) 引き続き 周辺 捜索しますが➡
続報ありしだい 共有 願いたい 。 どうぞ 。
横浜消防 了解 。
どういうことだ?
どういうことだ?
♬~
♬~
♬~
(スピーカー) 119 番 消防です 。 火事ですか? 救急ですか?
(スピーカー) ( 莉乃のすすり泣く声 )
(スピーカー)もしもし? 聞こえますか?
(スピーカー)もしもし?
(スピーカー)助けてください… 。
♬~
(携帯電話)《どうかしたの? 何があった?》
《火事》
( 火花の音 )
《確かに 莉乃ちゃんは 機械室にいた》
《確かに 莉乃ちゃんは 機械室にいた》
《でも…》
《火事》
《あっ》
《このとき 莉乃ちゃんは 何を見たの?》
(スピーカー) ( 電子音 )
(スピーカー) ( 莉乃 ) あっ 。
(スピーカー) ( 鈴の音 ) (スピーカー)どうしたの? 莉乃ちゃん 。
(スピーカー) ( 鈴の音 ) (スピーカー) ( 電子音 )
この音… 。
(スピーカー) ( 通話を切る音 )
⚟ ( 電子音 )
( 電子音 )
《あっ》
( 鈴の音 ) ( 電子音 )
そっか 。 莉乃ちゃんは あれを追って… 。
私から現場に連絡していい? いいですけど… 。
私から現場に連絡していい? いいですけど… 。
横浜消防から中央消防救助隊長 。
中央消防救助隊長です 。 どうぞ 。
女の子は 掃除用のロボットを追って➡
どこかに迷い込んだんだと 思います 。
(スピーカー) ( 飯田 ) 掃除用ロボット? はい 。
ピコンピコンって 音が鳴っているはずなので➡
それを頼りに 捜してくれませんか?
中央消防救助隊長 了解 。
集まれ! ( 隊員たち ) はい!
( 飯田 ) 掃除用のロボットを捜せ 。 電子音が鳴ってるはずだ 。
( 上杉たち ) よし!
( 上杉たち ) よし!
誰か いませんか?
( 隊員たち ) いたら 返事してください!➡
誰か いませんか?
⚟ ( 電子音 )
⚟ ( 電子音 )
こっち行くぞ! ( 隊員 ) はい!
⚟ ( 電子音 )
( 上杉 ) 消火準備! ( 隊員 ) はい!
( 上杉 ) 上杉より飯田隊長 火元確認 。
( 電子音 )
( 電子音 )
( 上杉 ) 上杉より飯田隊長 要救助者確認 。 ➡
( 上杉 ) 上杉より飯田隊長 要救助者確認 。 ➡
これより 救助活動にうつる 。
( 上杉 ) 大丈夫ですか?
(スピーカー) ( 飯田 ) 中央消防救助隊長より 横浜消防 。
はい 横浜消防 。
(スピーカー) ( 飯田 )マリンモール の災害において 女の子の救助完了 。 ➡
なお 意識 呼吸 共にあり 。 どうぞ 。
( 紗良 ) 横浜消防 了解 。 ➡
女の子 救助完了 。 意識 呼吸 共にあるそうです 。
女の子 救助完了 。 意識 呼吸 共にあるそうです 。
あと少しだ! 頑張れ!
よかった… 。
ママ… 。
莉乃 ごめん! ホント ごめん!
ママのせいだよね 。 ホントに ごめん!
ママ… 大丈夫だよ 。
( 莉乃 ) ママのお守りのおかげで 大丈夫だったよ 。
うん 。
それにね お姉さんが 教えてくれたの 。
( 莉乃 )119 番に電話すれば 絶対に助けてくれるって 。
うん 。 そっか 。
( 絵美 ) そっか そっか 。
ハァ… 。
( 高千穂 ) 粕原さん お疲れさま 。
はい 。
よかったですね 。
お疲れ 。
♬~
ハァ… 。
ハァ… 。
(テレビ) (アナウンサー) 先日 横浜市中区の ショッピングセンター➡
マリンモールで起きた異臭 および ぼや騒ぎについて➡
モール内を巡回していた➡
自動清掃ロボットの動作不良が 原因だったことが分かりました 。
結局 これ どういうことだったの?
うーん えっとですね… 。
え~ 何て説明すればいいんだろう 。
制御不能になった清掃ロボットが 地下にある冷房設備にぶつかり➡
制御不能になった清掃ロボットが 地下にある冷房設備にぶつかり➡
冷媒であるアンモニアが 漏れだしたことで➡
その異臭が 空調を伝わって 館内に 飛散していた 。
さらに 清掃ロボットは➡
電気系統の設備にも 繰り返し 衝突していたため➡
停電やスプリンクラーの故障 火災まで発生した 。
こういうことですね 。
急に すげえ しゃべった 。
びっくりし過ぎて 中身 何も入ってこなかったわ 。 ➡
でも ありがとう 解説 。
え~… 。 扱い むず~ 。
え~… 。 扱い むず~ 。
何で 俺が… 。
ん~っ 。
おい 粕原 。
お疲れさまです 。
1回目の異臭騒ぎの後 マリンモールにも行ってたろ 。
げっ… 。 バレてましたか… 。
げっ… 。 バレてましたか… 。
言っとくけど 今回は たまたま 運が良かっただけだからな 。
勝手に 現場を見に行くこと 俺は まだ許してない 。
分かってます 。
でも 私からもいいですか?
兼下さん 指令管制員の仕事は つなぎだって言ってましたよね 。
私たちは 通報者の情報を 正確に つなぐだけで➡
私たちは 通報者の情報を 正確に つなぐだけで➡
最終的に 命を助けるのは いつだって 現場の隊員だって 。
それが?
私 それだけじゃないと思います 。
だって 私 知ってるから 。
指令管制員の声で 救われる命があるって 。
指令管制員の声で 救われる命があるって 。
( ボタンを押す音 )
☎ ( 呼び出し音 )
☎《 119 番 消防です 。 火事ですか? 救急ですか?》
《火事です…》
《助けてください…》
どういう意味だよ? それ 。
とにかく 私は つなぎは つなぎでも➡
命をつなぎたいって思ってます 。
指令管制員は いつだって➡
助けてって声を受け取る 一番初めの存在だから 。
私たちが想像することで➡
未来につながることもあると 思うから 。
考え方は違うかもしれないけど➡
今後とも よろしく お願いします!
チッ 。
すいません 。 そんな怒らなくても… 。
これ 届いてたらしい 。
じゃ 確かに 渡したんで 。
♬~
♬~
♬~
( 莉乃 ) 「 たすけてくれて ありがとう 」 ➡
「 りの 」
ありがとうございます!
♬~
♬~
♬~
( 救急車のサイレン )
よし 。
[ 『119 エマージェンシーコール』 の…]
[そして…]
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