All language subtitles for 光る君へ - E21 旅立ち - [1440-FHD@KTGMC-slw.NV7-h264_qvbr 280_u p7][字]

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Original subtitles

(藤原実資) 伊周殿をお迎えに上がりました。

中宮様を牛車にお移しまいらせ 屋敷内を くまなく あらためよ。

(一同)はっ! こちらへ。

中宮様 何をなさいますか! (藤原定子)寄るな!

(高階貴子)ああ…。

(髪を切る音)

(悲鳴)

出家いたします。

(ききょう・小声で)ああ…。 (まひろ・小声で)ききょう様。

どうして… 中宮様…。

(一条天皇) 中宮が 自ら髪を下ろしたのか…。

(藤原道長)そのようでございます。

誰も止めはしなかったのか!

一切の責めは この私が負うべきこと。

この身が至らぬゆえのことでございます。

おわびの申し上げようとてございませぬ。

お前を責めておるのではない。

朕のせいである。

中宮は 朕に腹を立て 髪を下ろしたのであろう。

伊周は まだ そう遠くには 行っていないと思われます。

都の内外に追っ手を遣わし 必ず捕らえます。

朝廷の権威を踏みにじった 伊周の行いは許さぬ。

事の重大さもわきまえず いきなり髪を下ろし➡

朕の政に異を唱えた中宮も同罪である。

(一条天皇)愚かであった…。

中宮は もう 朕には会わぬ覚悟なのか…。

(泣き声)

♬~

(藤原宣孝)その場におったのか?

庭に潜んでおりました。

ならば 伊周が逃げるところも見たのか? よく覚えておりません。

いや 見ておったのであろう。

いろいろなことが 一度に起きて 何が何だか よく分からぬうちに…。

中宮様のお気持ちも分からぬ。 御髪を下ろされたのなら➡

もう二度と 帝にはお会いになれぬのだぞ。

中宮様のお顔は存じ上げぬが➡

あれだけ帝のお心を 引き付けられるのじゃ。

すこぶる よい女子なのであろう。

女を捨てるには もったいないのう。 ああ 実にもったいない。

おやめくださいませ。

下品な興味でペラペラと…。

下品な興味を抱かぬ者なぞ この世には おらぬと思うがな。

では どうぞ 別の所で そういうお話はなされませ。

お前が 二条第におったというから 話しておるのではないか。

分かった。 大きにご無礼つかまつった。

あ…。 ハハ…。

見方を変えるといたそう。

この騒動で 得をしたのは誰であろうか。

右大臣様であろう。

花山院との小競り合いを 殊更 大ごとにしたのは右大臣だ。

右大臣は 女院と手を結び 伊周を追い落とした。

さきの さきの関白の嫡男で➡

中宮の兄でもある 伊周を追い落としてしまえば➡

右大臣の敵はいなくなる。

女院も 子も宿さぬのに 帝の心をとらえて 離さぬ 中宮が気に食わない。

これは 右大臣と女院による はかりごとやもしれぬ。

どうだ? こういう真面目な話なら よかろう。

いかがいたした?

いえ。 なるほどと思いました。

(藤原為時)ああ…。

式部省や大学の知り合いに挨拶に参ったが 皆 中宮様のご出家の話で持ちきりで➡

相手にされなんだ。 今日は 間が悪かったな。

装束が見違えるように立派になったのう。

ああ…。 早速 右大臣様から お手当が出たゆえ。

(為時と宣孝の笑い声) (宣孝)ほう…。

(足音)

少納言が参りました。

帰せ。

(ききょう)帰りませぬ。

(定子)少納言…。

あの時 里に下がったのは 間違いでございました。

どうか再び 私をおそばにお置きくださいませ。

ならぬ。

私は 生きながらに死んだ身である。

何が どうあろうとも 私は 中宮様の おそばにおらねばと思い➡

覚悟を決めてまいりました。

命ある限り 私は 中宮様のおそばを離れません。

ご命とあらば 私も髪を下ろします。

ならぬ。

下がれ。

中宮様!

(実資) お~ そこじゃ。 そこそこ そこそこ…。

(婉子女王)コチコチにございます。

もう科人の行方捜しなぞ およしなさいませ。

博識なあなたの おやりになることでは ございませぬ。

全くだ。

されど 逃げた伊周を見つけねば 検非違使別当を辞めるに辞められぬ。

あいつが見つかれば 配流先に送り 別当を辞するゆえ。

このごろ つまりませぬ。

殿は お帰りになると 疲れた 疲れたと➡

すぐお休みになってしまうんですもの。

いま少し待て いま少しじゃ。

ん~…。

いま少し待て いま少しじゃ。

いま少し。

北山から宇治まで捜しても 見つからぬとは…。

二条第に こっそり戻ってるやもしれぬ。

いま一度 くまなく捜せ。

二条第は 中宮様のご在所にございますれば➡

帝のお許しを賜りとうございます。

うん 今すぐお願いに参る。

(実資) かしこくも 帝のお許しを頂いた上は➡

二条第の内外を改めて探索する。

心して かかれ! (一同)はっ!

(藤原伊周)捜さずとも ここにおる!

(伊周)出家したゆえ 任地には赴けぬ。 その旨 帝に そうお伝えせよ。

伊周殿 かぶり物を取られよ。

取られよ。

取られよ! うるさ~い!

離せ!

やめろ! 離せ!

これから てい髪するゆえ 任地には赴けぬ 帝に そうお伝えせよ。

(定子)見苦しゅうございますよ 兄上。

この上は 帝の命に 速やかにお従いくださいませ。

ただちに 大宰府に向けて ご出立を。 お連れ申せ。

さあ 立ちなさい! さあ! 嫌だ 嫌だ…。

嫌だ 嫌だ 嫌だ!

行かぬ…。

私は ここを離れるわけにはいかぬ。

亡き父上に誓ったのだ。

私が… 私が 我が家を守ると!

私が行かせる。

♬~

(貴子)伊周。

もうよい。

母も共に参るゆえ 大宰府に出立いたそう。

母上…。

♬~

都にとどまるために… 愚かなことを…。

伊周は 母を伴って 配流先へ出立いたしました。

許さぬ。 ただちに引き離せ!

承知つかまつりました。

母上 申し訳ございませぬ。

私が そなたに 多くを背負わせてしまったのよね。

(網代車が止まる音)

母の同行は まかりならぬとの 帝の仰せにござる。

お出しせよ。

伊周! 母上!➡

離せ!

やめろ! 中宮の御母君に何をする!

どうか… どうか お許しを。

定子も出家して 私には この子しかおりませぬ。

どうか どうか…。

母上…。

右大臣殿! 頼む 見逃してくれ…。

お助けください 右大臣様。

右大臣殿! 頼む…。

伊周殿 この先は 騎馬にて下向されるべし。

嫌だ… 母上! 母上!

伊周! 嫌だ! 俺は 病気だ!

馬には 乗れぬ! (貴子)伊周!母上! 母上!

(貴子)伊周!

父 道隆の死から 僅か1年。

その子供たちは 全て 内裏から姿を消した。

⚟(足音)

(百舌彦)殿。 何だ。

二条第が 火事のようにございます。

どうでしたか? 二条第が燃えているそうだ。➡

ここまで 火の手が及ぶことはない。

中宮様とききょう様は…。

分からぬ。

中宮様!

中宮様 参りましょう。

そなたのみ逃げよ。

私は ここで死ぬ。

なりませぬ。 生きていても むなしいだけだ。

私は もうよい。

もう よいのだ…。

なりませぬ!

おなかのお子のため 中宮様は お生きにならねばなりませぬ。

生きねばなりませぬ。

♬~

(藤原詮子)道隆兄上は 己の命が 短いことを悟っておられたのかしら。

定子を中宮にするのを急ぎ 伊周らの昇進を急がれた。

今日の この悲しいありようは➡

兄上の焦りから 始まっているような気がする。

(源 倫子)一度に 伊周様 隆家様 中宮様を失った貴子様は➡

お気の毒でございますね…。

先のことは分からぬのう…。

〽

こたびの騒ぎにおける働き まことに見事であった。

一条天皇は 実資を中納言とし 望みどおり 検非違使別当を免じた。

そして 道長を 正二位 左大臣に昇進させた。

浮かないお顔ですな。

お上の恩恵を賜ったのだ。 そのような顔はしておらぬ。

さようでございますか。 気のせいでございました。

気のせい 気のせい。

定子の出家後 次の后探しが始まっていた。

ほかに 年頃の姫はいないの?

右大臣 顕光殿の姫 元子様がおられますが。

その姫 村上天皇の御孫? はっ。

よいではないの!

それにしなさい!

義子も元子も 定子よりも ず~っと尊い生まれ。

帝のお子を産むには うってつけだわ。

ウフフフフ…。 何かおかしいことを言うたか?

女院様が あまりにお元気になられましたので。

もう呪詛されてはおらぬゆえ。

あの呪詛は 不思議なことにございましたね。

女院様と殿のお父上は 仮病がお得意であったとか。 フフフ…。

産み月が近く 気が立っておるな。

いたわっておやり。はっ。 フフフフ…。

ご懐妊…。

帝のお子ゆえ 公になると呪詛されるやもしれぬと➡

高階一族が 秘密にしたがっておられまして。

帝は そのこと ご存じなのですか?

いいえ。

なんということでしょう…。

中宮様は ご出家以来 生きる気力を失われてしまって➡

お食事も あまり召し上がらないのです。

このままお体が弱ると おなかのお子のお命も危ないと思い➡

気が気ではありません。

中宮様をお元気にするには どうしたらいいかしら?

まひろ様に よいお考えはない?

さあ…。

そうよね。

ききょう様 以前 中宮様から高価な紙を 賜ったと お話ししてくださったでしょ。

ええ。 伊周様が 帝と中宮様に献上された紙ね。

そう それです。

ああ… 帝が それに 司馬遷の「史記」を書き写されたところ➡

中宮様が 「私は 何を書いたらいいかしら」と➡

お尋ねになったのです。 ああ…。

何てお答えになったのですか?

「枕ことばを書かれたら いかがでしょう」と申し上げました。

「史記」が しき物だから 枕ですか?

フフッ。 よくお分かりだこと。

そうしましたら 中宮様が 大層 面白がられて➡

その紙を私に下さったのです。

でしたら その紙に 中宮様のために 何かお書きになってみたら よいのでは?

え…。

帝が 司馬遷の「史記」だから➡

ききょう様は 春夏秋冬の四季とか。

まひろ様… 言葉遊びがお上手なのね。

え? しき…。

あっ…。 (笑い声)

♬~

心の声 (定子)「春はあけぼの。➡

やうやう しろくなりゆく山ぎは すこしあかりて➡

紫だちたる雲のほそくたなびきたる」。

たった一人の悲しき中宮のために 「枕草子」は書き始められた。

わざわざすまぬ。 支度は整ったか?

共に参る娘が 一生懸命 やってくれております。

今日は 越前について 話したいことがあって呼んだ。

はっ。我が国では 筑前の博多の津においてのみ➡

宋との商いを許しておる。

ところが 去年 宋人が 70名余り 若狭に到来し➡

新たな商いを求めてきた。

しかし 若狭には 大湊も異国人を入れる館もないゆえ➡

それらを越前に移し 松原客館に留め置いておる。

まあ これは承知であるな。 もちろんでございます。

彼らは 都とのじかの商いを求めていると。

うん。 朝廷は 越前に新たな商いの場を作る気はない。

はっ。 越前と都は近い。

都に乗り込む足掛かりとなることも 考えられる。

彼らは 商人などと言っておるが 証拠はない。

70人もが まとまってやって来るというのも➡

妙ではないか?

彼らが商人などとは偽り まことは官人➡

いや それどころか 戦人であるやもしれぬのだ。

彼らに開かれた港は 博多の津のみ。

…と了見させ 穏便に宋に帰すこと。

これが 越前守の最も大きな仕事と心得よ。 はっ。

知恵の限りを尽くし 一心に その任に当たります。

♬~

父上は 出発する日が近づいて お気が重くなられたか➡

このごろ お顔の色がさえませんの。

行ってしまえば 国司は楽な仕事よ。

土地の者どもと 仲よくやれば 懐も膨らむ一方だ。 ハハハハ。

行けば治る。 また そのような軽薄な。

おっ まひろに叱られた。

父が まだ出立する前から 懐を 肥やせ 肥やせと 人聞きの悪い。

父は そのようなことが 誰よりも苦手でございます。

そのことは 宣孝様が 一番 よくご存じですのに。

これは とんだご無礼をつかまつった。

いつから まひろに 叱られる身になったのかのう…。

(いと)叱られる時 宣孝様は いつも うれしそうに見えますが。

そうか ハハハハハハ…。 私も 父と越前に行きますので➡

あちらで 宋人に会うのが 楽しみでございます。

宋人の よき殿御を見つけ 宋の国に渡ってしまうやもしれません。

それも いっそ よいかもしれぬな。

もう お前に叱られないかと思うと さみしいがのう。

(藤原惟規) 父上のご出立に間に合いました!

おっ!

(惟規)本日 文章生になりました!

受かったか ついに! おめでとう 惟規!

めでたいことばかりだな 為時家は。

ハハハハハハ! 若様!

一杯飲め! はい!

おめでとう。

殿様 私は 越前にはお供できませぬ。 何故じゃ。

大学を終えられたら 若様も このお屋敷に戻られます。

お世話する者がおらねば 悪い女に たぶらかされるやもしれませぬ。

それは そうだ。

4年後のお帰りを お待ち申し上げております。

お前も達者でおれ。

(足音)

父を越前守にしてくださり ありがとうございました。

お前が書いた文 帝がお褒めであった。

私が書いたと お分かりになったのですか?

お前の字は 分かる。

明日 出立だな。 はい。

最後に お聞きしたいことがあり 文を差し上げました。

何だ?

中宮様を追い詰めたのは 道長様ですか?

小さな騒ぎを 殊更 大ごとにし 伊周様を追い落としたのも➡

あなたの はかりごとなのですか?

そうだ。

だから何だ。

つまらぬことを申しました。

世間のうわさに惑わされ いっときでも あなたを疑ったことを恥じまする。

お顔を見て分かりました。

あなたは そういう人ではないと。

似たようなものだ。 俺の無力のせいで 誰も彼も全て不幸になった。

お前と交わした約束は いまだ 何一つ果たせておらぬ。

これから どこへ向かってゆけばよいのか それも見えぬ。

恐らく俺は あの時 お前と 遠くの国へ逃げていっていても➡

お前を守りきれなかったであろう。

彼の地で あなたと共に滅びるのも よかったのやもしれませぬ。

越前の冬は 寒いそうだ。

体をいとえ。

はい。 道長様も お健やかに。

♬~

この10年➡

あなたを諦めたことを 後悔しながら生きてまいりました。

妾でもいいから あなたのおそばに いたいと願っていたのに➡

なぜ あの時 己の心に従わなかったのか。

いつも いつも そのことを悔やんでおりました。

いつの日も いつの日も…。

いつの日も いつの日も…➡

そなたのことを…。

♬~

今度こそ 越前の地で生まれ変わりたいと 願っておりまする。

そうか。

体をいとえよ。

♬~

〽

大丈夫か? (乙丸)ああ 大丈夫です。

京を出立した まひろたちは 琵琶湖を舟で北上し➡

越前への山道を進んだ。

慣れぬ道中 さぞかし疲れたであろう。

私は 楽しんでおりますので お気遣いなく。そうか。

国府に行く前に 立ち寄りたいところがある。

新たに 越前守となった 藤原朝臣為時である。

これは これは。

今 お着きになられたのですか?

(為時) 一刻も早く宋人たちの様子を見たくて➡

立ち寄ってしまった。 迷惑であったか?

いえいえ こちらに寄られるとは 聞いておりませんでしたので。

(宋人たちのどなり声)

(宋語で)

(宋語)

(オウム)ニーハオ。

不可解 不可解。

宋人の扱いを任されて 私は 越前に参った。

この海の向こうは 宋の国よ。

ジョーミン。 ヂョウミン。

何だと!? 国の信用に関わる 一大事じゃ。

この子だけは…。 中宮を内裏に呼び戻す。

なりませぬ。 俺って 優しいからな。

シェシェ。

(叫び声)

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