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(陽美)[こんにちは。 予約2カ月待ち➡
一流フランス料理店のオーナーシェフ 陽美です]
[さて 今夜の『ミッドナイト屋台』は➡
意気投合したお客の彼女が➡
かつて結婚を夢見た 元カノだった!?]
[ああ 何という運命のいたずら!]
[その胸に去来するのは 嫉妬か はたまた…]
[土ドラ…]
[この後 すぐです]
(輝元)んっ…。
(翔太のいびき)
いった!
(磬子の音)
まだまだ煩悩に支配されているな。
えっ?
はあ!?
油性じゃねえか この野郎~!!
翔太。
お前の舌になってやるって 言ったけど あれ なしだ。
はいはい そうかよ。
こんなやつって分かってたら 最初から誘わなかったのにな。
なら 解散するか。 いいよ 望むところだよ。
(輝徳のせきばらい) いいんだな?
(輝徳のせきばらい)
すいません。
そういえばね お父さん。 あの 米山さんのところの奥さん➡
最近 コロナの後遺症で 味も においも➡
感じなくなっちゃったんですって。 (むせる声)
(真耶)翔太君 大丈夫? すいません。
気の毒にねぇ。
それじゃ おいしい料理も楽しめないね。
うん。 (輝徳)百害あって一利なしだ。
でも 一利くらいあるんじゃない? あるわけないだろ。
分かんないじゃん そんなの。
びっくりした! すいません!
(輝徳)紙がないんだ。 えっ?
持ってきてくれないか? 紙? 紙…。
どこにあるんですか? (真耶)もう お父さん!
鍵 閉めてって いつも言ってるでしょ!
(輝徳)ありがとう。 (真耶)臭い!
あっ! うぅ…。
(真耶)ううっ! ハァ…。 ごめんね 臭くて。
そ… そうっすね。
もうっ 結婚する人 間違えた! 臭い!
⚟(輝徳)人は 2人で生まれる。
支え合う その片割れを探すのが➡
人が生きる 人生という道である。
(息を吸う音)
一利あったな。
お待たせしました! 味噌ラーメンで~す!
(健也)うまそう! (森脇)ありがとうございます。
どうぞ。 (女性)ごちそうさまです。
(女性)お会計お願いします。 はい。
(2人)うん。 んっ。
(健也)うんまっ! おいしいですか?
うわ よかったぁ。 めっちゃうまい!
(森脇)ほな 俺 先 出るわ。 (健也)お疲れさまです。
えっ こんなに!?
うまかったんで気持ちですわ。
この後の こいつの飲み代の 先払いっちゅうことで。
(健也) すいません ごちそうさまです!
ありがとうございました。 また お越しください。
(健也)お疲れさまです。
さすが 売れてる芸人さんは違いますね!
えっ? あっ 気付いてたんすか?
あれだよ。 ヒットエンドラン!の森脇さん。
えっ 知らない? ヒットエンドラン!で一世風靡したさ。
すみません 自分 海外にいたんで テレビ あんまり見てなくて。
ちなみに僕も芸人で➡
もともと デッドボールズっていう コンビなんですけど…。
デッドボールズ? やっぱ知らないっすよね。
すいません 不勉強で。 (健也)いえいえ…➡
全然売れてないんで当然です。
まあ 相方とも 相性 悪かったんすよ。
なんで解散して 今はピンでやってます。
えっ ちなみに どんなネタやるんですか?
おい 失礼だぞ。
えー? でも ちょっと見てみたくない?
確かに。 ねっ?
じゃあ お酒に酔った勢いということで。
えっ? いいんですか?
(健也)いきます。 夏さきどりギャグ!➡
ミーン ミンミン! ミーン ミンミン!
ミーン ミンミンミンミン… バシャッ ムギュ!
う~ん セミファイナル!
準決勝に行きたいな~なんて…。 すいません あの…。
アハハハハ…! 笑い過ぎ… 寺の境内なんで➡
静かに… ちょっと笑い過ぎでしょ。 最高っすね!
(健也)ホントですか? 続きまして!
おおっ! いや ちょっ…。
(健也)今度こそは お笑いコンテストで 優勝したいんですよ。
来週に控える3回戦が 勝負どころで。➡
よかったら見に来てください。
さっき セミファイナルってギャグ やってたよね?
頑張ってください!
今年こそは絶対に 勝ち残らないといけないんすよ。
ずっと待たせてる彼女もいるんで。
もしかしてプロポーズですか?
彼女 もうすぐ30なんです。
男として しっかり 頼りがいっていうんすか。
そういうの見せないと 向こうの親も➡
納得してくれないんで。 そういうもんですかね?
(健也)うちの親 公務員で うるさいんすよ。
ちっさい頃から ルールや礼儀や常識や➡
男なら 養って一人前って。 それ めちゃくちゃ分かります。
うちも寺だから めんどくさいんですよね!
俺 一番最後に付き合った彼女 実家が原因で別れちゃいましたよ。
へえ…。 (健也)それは ご愁傷さまでした!
ちなみに お相手の方は どんな方なんですか?
僕とは正反対のお嬢さまで 恵美っていうんですけど。
へえ~。 あの… 写真 見ます?
いいんですか? (健也)ちょっと待ってくださいね。
(健也)この子です。
へえ~ おきれいな方ですね。
(健也)やっぱ そう思います? はい。
(健也)芸人仲間には ドブネズミとプリンセスって言われて。
ハハハ ドブネズミ…。 (健也)誰がドブネズミやっつって。
ちょっとひどいっすね。 (健也)めっちゃカワイイんすよ。➡
めっちゃカワイイんすよ。 どうした?
あ… いや 次 何飲むかなあって。
(健也)どうしよっかな。 じゃあ… ハイボール!!
あっ… ハッ ハイ… ハイボール! ありがとうございます。
おい それ。 んっ?
俺の。 ごめん。
どうしたんだよ 昨日から何か変だぞ。
ぼーっとしてただけだよ。 まだ寝ぼけてるんじゃない?
なあ 顔 洗ってきたらどうだ?
そうする。 冷たい水でな。➡
氷 入れて。 分かった。
あの子 何かあったの?
ああ いや 自分も よく分からないんですけど➡
昨日の夜から様子がおかしくて。 (輝徳)んっ?
昨日の夜っていうことは 屋台で? はい。
お客さんに恋人の写真を 見せてもらったんですけど➡
あいつ それから 時々 ぼーっとしてて。
《ごめん お待たせ》
《私がクリスチャンだってこと お父さんたちに伝えてくれた?》
《それがさ 寺としての体裁があるからって➡
反対されてて》
《そっか》
《そうだ。 せっかく来たんだし 案内するよ》
(恵美)《別れましょうか 私たち》
《えっ…?》
♬~
フゥ…。
あっ おかえり。 おう。
振られた相手なんだってな 昨日来た健也さんの彼女。
あれは振られたんじゃなくて 父親たちに大反対されて…。
って 別に もう気にしてねえし。 てか何年前の話だと思ってんだよ。
何年前だよ? 3年前。
気にしてんだろ その スッと出る感じ。
ハァー…。 よく知らねえけど➡
そんなあり得ないもんなのか? 何が?
クリスチャンと寺の息子って。 宗教が違うっていうのは➡
思ってるよりも ややこしいことなんだよ。
実家の墓にも入れなくなるし。 分かるだろ?
すし屋のせがれが フランス料理屋に 弟子入りするようなもんなんだよ。
なるほど。
彼女の親も牧師さまで 厳しいんだよ。
かわいそうだけど 昨日の彼とも うまくいかないだろうな。
まあ 俺には何も関係ないし もう会うこともないだろうから。
(深呼吸)
今日もカステラ玉子焼き いっぱい出たね。
まあ 一番最初のメニューだしな。
すいません。
はい いらっしゃいま…。
あっぶね…!
輝君 久しぶり。 輝君?
恵美… 何で?
(恵美)ごめんね 驚かせて。 健也さんから 話 聞いてさ。
懐かしくなって来ちゃったけど… 迷惑だったら帰るから。
どうぞ。 おいっ!
何になさいますか? (恵美)あっ えっと じゃあ…。
3年前ですか? (恵美)そうなんです。
そんな聞かなくていいだろ。 気になるじゃん。
気にならなくていいんだって。 (恵美)フフフッ。
あっ 何 飲む? あー じゃあ 同じのお願いします。
はいよ。
♬~
よかったね。 何が?
好きなことができてるみたいで。 昔 言ってたでしょ?
生まれ変わったら 料理の仕事でもしようかなとか。
家が 寺じゃなかったら 専門学校でも行ってたかもって。
初めて聞いたな。
翔太さんは 輝君とは いつ? ああ。
会ったのは最近で。 けど俺 今➡
寺に居候させてもらってるんです。 そうだったんですか。
あっ 健也さんに ネタ見させてもらいました。
すっごく面白かったです! あの 夏さきどりギャグってやつ。
ホントですか? はい。
よかった そう言ってくれる人がいて。
私 初めて あの人と会ったとき➡
どうしても来てほしいって 誘われて➡
わざわざ 劇場まで行ったんですけど➡
それが つまんなくて…。
それ 本人が聞いたら泣くぞ。
普段から要領悪くて不器用で カッコ悪いんですけど➡
その代わり 真面目で一生懸命で➡
自分のネタ 信じて 真っすぐ頑張ってる姿 見てたら➡
いつの間にか誰より応援してて。
結局 のろけか。 フフッ。
もうすぐ大会があって。 何か縁起のいいものでも作って➡
応援してあげたいなって 思ってるんです。
例えば カツ丼とか!
なるほど…。
あ… でしたらカツ丼じゃなくて カツレツは いかがですか?
カツレツ? はい。
薄い分 少量の油でできるので 家庭でも作りやすいですから。
へえ~。 よかったら 今から➡
作り方 お教えしましょうか? えっ?
えっ いいんですか? もちろんです。
どうぞ。 ありがとうございます。
えー 火を入れたときに 反らないように➡
筋を切っていきます。 ふ~ん。
次に 手でたたいて 伸ばしていきます。
(たたく音) (恵美)おっ…。
こうすると繊維が壊れて 柔らかくなるんです。
へえ~ 勢いありますね。
ストレス発散になりますよ。 なりそう。
ストレス多そうだもんね。
ソースは別で作りますが 下味は しっかりつけていきます。
最後にパン粉です。
ここに チーズを削り入れていきます。
へえ~。 チーズを入れると➡
衣にもコクが生まれて おいしくなるんです。
ご家庭にある粉チーズでも 大丈夫ですよ。
それなら うちにもあります。
次にソースを作ります。
ボウルに入れます。
用意しておいたタマネギ。
あとケチャップ。
そして 軽く こしょう。
最後に ライムを搾って。
よく混ぜてください。
オリーブオイルをフライパンに入れて 温めていきます。
170~180℃が目安です。 はい。
よし。
(揚がる音) (恵美)わ~ いい音!
入れて すぐに触ると 衣が剥がれてしまうので➡
最初は待ちます。 へえ~。
そろそろです。
うわ~ おいしそう!
よし。 では切っていきます。
♬~
そして…。 追いチーズですね。
たっぷりかけた方がおいしいです。
作っておいたソースをかけて…。
緑が入ると カワイイです。
おおっ! 完成ですね? はい。
あっ では お席に。 あっ はい。
おいしそう…。
わあ…。
どうぞ。 ありがとうございます。
いただきます。
んっ! おいしい!
ありがとうございます。
ありがとうございます! 私も頑張って作ってみます。
はい。
おいしい。 よかったです。
こんなに頂けませんよ! いえいえ。
プロに料理まで 教えていただいたんですから➡
ちゃんとした金額 払わないと 私の気がおさまりません。
ありがとうございます!
今日はありがとうございました。
うまくいくといいな。 応援してます。
俺らみたいにはならないように。
えっ?
ごめん ごめん 未練があるわけじゃなくて…。
それって 家のせいだってこと?
えっ?
ねぇ 輝君➡
いいかげん お寺を 都合のいい言い訳に使うの➡
やめた方がいいと思う。 俺は別に…。
私がクリスチャンだとか➡
輝君の実家がお寺だとかは 関係ない。
私たちが別れたのは 私たちのせいだよ。
今日はありがとう。 会えてよかった。
お気を付けて。
(真耶)「私たちが別れたのは 私たちのせい」か…。
はい…。
あっ 俺から聞いたって 言わないでくださいね。
うん。 それに 私が 教えてって言ったんだもん。
そう… 恵美ちゃん 元気で頑張ってるのね。
お二人とも 反対されてたんですよね?
まあ やっぱり お父さんはね➡
色々と考えてしまったのかも しれないわね。
でもね 2人が どうしてもって言うんだったら➡
違う結果になってたと思うのよ。
だって 私たちだって 大反対されたんだから。
へえ~。 それで お父さんも➡
駆け落ちだ!とか言いだしちゃって。 (2人)フフ…。
おかしいでしょ。
それで うちの親を説得するときに➡
あれよ あれ あのう ほら トラックの前に飛び出して➡
「僕は死にましぇん! あなたが好きだから!」とか➡
言いだしそうな 勢いだったんだから。
あのお父さんが? そうよ。
だから そこまでの覚悟が なかったってこと。
恵美ちゃんは きっと 分かってたんだと思うわ。
何してんだ?
何でもない。 (輝徳)そうか…。
おやすみ。 (輝徳)うん。
「カツで充電完了」
「さぁ 気合い入れていくぞ!」
って 何でお笑い芸人なのに ボケねえんだよ。
…に勝つとかさ!
時間 持て余してるみたいだな。 あっ!
ノックくらいしろよ。 エゴサーチなんてしてないで➡
暇なら一緒に行こうぜ。 してねえよ!
してただろ そんなことしても 何も変わんねえぞ。
どこ行くんだよ?
俺 こういうの 行ったことなくてさ。
ちょっとついてきてくんない? えっ?
(男性)もうええわ。 どうもありがとうございました。
(拍手)
(マイク)(司会)続きまして エントリーナンバー854番➡
デッドボール健也です。 どうぞ。
(スピーカー)♬(出ばやし)
ちょこまか ちょこまか ちょこまか ちょこまか。
どうも~! イエ~イ! イエ~イ!
バカも 休み休み イエ~イ!で おなじみの➡
グルグル パンッ デッドボール健也です。
よろしくお願いします!➡
今日も~ 時代をさきどるギャグ いってみようか!
まずは こちら。 スパッ。
「夏をさきどり」
ミーン ミンミン! ミーン ミンミン!
ミーン ミンミンミン… バシャッ ムギュ!
う~ん セミファイナル!
ハハハ…。 (健也)準決勝まで➡
行っちゃいましたね。 続きまして 「お盆をさきどり」➡
ギョエ~! オ~ウ! オウオウオウ…。
帰省ラ~ッシュ! ハハハ…。
出口 混んでませんか? 渋滞してませんか?
続きまして… スパッ。
これは普通に駄目なやつ。
スパッ 「節分をさきどり」
来年の話! ハハハ…。
(健也) 来年の恵方巻きの向きは~!➡
ウオッ あ~ 上 いっちゃった~!➡
皆さん どう思いました? 僕は こう思いました。
こんちはーっす!
いらっしゃいませ。 何にしますか?
(健也)あー… 何でもいいんで お酒 下さい。
分かりました。
今日の予選 見に行きましたよ。
あー…。 面白かったです。
なあ? うん。
もう 駄目なんすかね 僕。
そんなことないですよ。 ねぇ?
コンテスト 来年もあるんですよね?
応援してますから。
どんなに頑張ったところで 審査してるやつらが➡
お笑い分かってなかったら どうにもなんないっすわ。
終わりです 終わり 終わり。
もう どうでもいい。
そんなこと言ってたら 彼女さんが悲しみますよ。
あいつとも もう別れようと思ってます。
えっ? プロポーズするんじゃなかったんですか?
向こうも 僕みたいなやつと 早く別れたいって思ってたはずです。
こんな かい性なしの クソ芸人なんか…。
そんなことありませんよ。 いやいや あんなお嬢さまが➡
僕と結婚したいと 思ってるわけないじゃないですか。
あっ もしかしたら あいつ➡
バカな僕 見て 楽しんでたのかもしんないっすね!
ハハハ…。
そんなわけないじゃないですか。 えぇ?
すいませんが 今日は もう帰ってください。
えっ? 僕 まだ1杯も飲んでないっすよ。
何で分かんないんだよ。 おい。
すいません ちょっと こいつ 体調悪いみたいで。
あなたの彼女は 大会前に わざわざ ここに来て➡
カツレツの作り方を聞いて➡
あんたがネタやってる間は 拳 握り締めて➡
必死に応援してたんだよ。
それなのに あんたは 売れないからとか➡
客のせいだとか 全部 人のせいにして…。
だって… だって そうでしょ!?
売れなきゃ認めてもらえない。
売れなきゃ あいつのこと幸せになんか➡
できないんですから! そうかもしれない でも➡
もし このまま 別れることになるなら➡
それは あんたが 売れない芸人だからじゃない。
単に覚悟がないからです。
(恵美)《ねぇ 輝君》
《私のこと 本当に好きだった?》
今日は もう帰ってください。
いまさら無理なんですよ…。
さっきまで 恵美と一緒にいたんです。
でも ねぎらってくれるあいつに 僕 ひどいこと言って。
そのまんま ここに来たんです。
今 行かないと後悔しますよ。
俺が そうだったから。 えっ?
立って ほら。
早く行ってあげてください。 今日は もう閉店です。
えっ でも…。
♬~
♬~
寝た?
起きてるよ。
まだ慣れないのかよ?
子供の頃から ずっと一人で寝てたからな。
親父も帰宅は深夜だし。
俺とは真逆だな。
でも いいこともある。
何だよ?
寝れないときに こうやって話し掛けられること。
何だそれ。
(鐘の音)
♬~
健也さん…。
仲直りできました?
先日は お恥ずかしいところを お見せしてすいませんでした!
いえ こちらこそ 大人げないこと言ってしまって➡
すいません。
それだけです。
あ…。 ありがとうございました。
じゃあ 僕はこれで。
(2人)あのう すいません!
よければ もう1回 食べにきませんか?
今度は お二人で。
いや あの… 僕 あんま お金持ってなくて。
今も財布に…。 お金は気にしなくて➡
大丈夫ですから。
ホントですか?
とはいったものの… 何 出すかな?
大盤振る舞いで フレンチでも作るか。
そんなことしたら 健也さんが気を使っちゃうでしょ。
まあ そうだな。
ああ 初摘みが まだ残ってたからって➡
商店街のおじさんが おまけしてくれた。
へえ~。
うん 香りもいいし…。
食感もいい。
産地は… 東京湾?
さすがだな。 ノリは初摘みが一番だけど➡
産地によっては 味と香りが全然違うからね。
(2人)あっ!
フゥ。 《米が…》
《水は冷たい方がいい》
《米と水は 同じ産地で》
《米が傷つかないように…》
《水を入れて…》
《おいしくなってくれよ》
《しばらく蒸らして…。 土鍋で炊くのは久しぶりだな》
♬~
《うん いい炊き加減だ》
こんにちは。 いらっしゃいませ。
いらっしゃいませ。 お待ちしておりました。
(健也)座って。
《できるだけ 米をつぶさないように➡
形を整えて…》
お待たせしました。
(健也)えっ 料理ってこれですか? はい。
ちょっと 勘弁してくださいよ。 僕 お金ないって言いましたけど➡
えっ 今日はおわびにおいしいもの 食べさせてくれるって…。
大丈夫です。 いつもそうだよね 健也さん。
話のハードル上げ過ぎなんだよ。 ネタだってそうでしょ?
それは テクニック的なものがあって…。
念のために言っておきますが➡
決して 手を抜いたわけではありませんよ。
あっ すいません 私 失礼なこと…。
いえ。 素材の選び方から米のとぎ方➡
水の量に温度に時間 蒸らしのタイミング➡
おにぎりだって 立派な料理です。
今のお二人には 飾らずに思いの伝わるものが➡
一番かと思いまして。
いただきます。 どうぞ。
うん おいしいです!
(恵美)おにぎりって 何か 食べると安心するんですよね。
白米とノリは 最高のパートナーですよね。
当たり前過ぎて 普段は あまり意識しませんが。
いただきます。
うん! うまい! フフフ…。
(恵美)おいしいね。 (健也)うん。
♬~
恵美。 (恵美)んっ?
俺 芸人 辞めようと思う。
えっ!? 何で?
また来年 頑張ればいいって この前 話したでしょ?
(健也)もともと 30過ぎても売れなかったら➡
辞めようと思ってたんだよ。
始めた頃は 漠然と でかい目標があってさ➡
自分のネタで 地球上のやつ全員 笑わせてやるって思ってた。➡
最近は むしゃくしゃしてるやつとか➡
つらいことがあった人にも 笑ってもらいたいとか➡
きれい事 言ってたけど ホントは全然そうじゃなかった。
何が?
面白いと思われたい チヤホヤされたい。
今までの俺にあるのは そういう 中途半端な目標や自尊心だけ。
自分のことしか考えてなかった。
それを この前 ここで 活 入れられてから➡
ずっと考えてた。➡
俺には 覚悟が足りなかったんだ。
俺は 他の誰よりも 恵美の笑顔を隣で見てたい。
恵美さえ笑っててくれれば それでいい。
これからは そのために一生懸命 働きたい。
お父さんもお母さんも 納得してくれるように。
それが 俺の覚悟だから。
健也さん…。
恵美。
俺と結婚してくれませんか?
♬~
(翔太・輝元)えっ?
ふざけないでください。 (健也)えっ?
私は? (健也)えっ? あっ…。
自分は夢を犠牲にして それが覚悟だなんて。
じゃあ 私は?
一生 健也さんに夢捨てさせたこと 背負って➡
生きてかなくちゃいけない ってこと?
そうじゃなくて 俺は本気で 心から恵美のことを考えて…。
(恵美)本気で?
体よく しんどいことから 逃げるための口実に➡
使わないでほしい。 本気なら続けられるはずでしょ。
(健也)何だよ それ…。 そんなことしてたら➡
いつまでたっても 親に認めてもらえなくて➡
いつまで結婚できないままかも しれないだろ。
ちょっと2人とも! 落ち着いてください。
(恵美)なら それでいいよ。
はっ? (恵美)私は諦めたくないの。
自分の仕事も 健也さんの夢も 親から認められることも。
どっちかが諦めたり 我慢するんじゃなくて全部やる!➡
付き合い始めたときから➡
私は ずっと そうしたいって思ってる!
恵美…。
人は2人で生まれる。
支え合う その片割れを探すのが➡
人が生きる人生という道である。
1人では かなえられないことも 2人なら かなえられる。
その相手が運命のパートナーだと 僕は思います。
この おにぎりの ノリと白米のように。
ごめん。
俺 言い訳は もう二度としない。
だから これからも 一緒にいてほしい。
これは まだ取っておくから。
ここに来れてホントによかった。 私たちは前に進めそうです。
また いつでもお越しください。
さようなら。
さようなら。
お気を付けて。
フゥ…。 全部諦めないか…。
後悔してんだろ。
あんなカッコイイ子 なかなかいないからな。
ホントにね。
泣くなよ 振られたからって。 泣かないよ。
でも お前もカッコ良かったぞ あのバシッと言ってたところ。
俺にも ちょっと刺さったしな。
あれは あいつに言ったんじゃないよ。
えっ? 俺に言ったんだ。
そっか。
恵美の運命の相手が 彼であることを願ってるよ。
(はなをすする音) んっ?
泣いてる? (はなをすする音)
輝君なら大丈夫だよ。
「輝君」言うな!
あ~… 俺の運命の相手は どこにいるんだ!
頑張って探すんだな。
♬~
♬~
♬~
[この作品を…]
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