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(京子)あなたには 山下心麦として 幸せになってほしい→
林川歌だった過去は なかったことにしていいと思う
(心麦)京子さんも 赤沢さんも
まだ 何かを隠してる?
(西陣)あの白い毛 阿波山家から 保護した犬の毛と一致しました
(秋貞)係長は うちらに 何か隠していることは確かです
(阿南) あの元産婦人科の火災の件
まさか 関係してないですよね?
お父さん
ねえ お父さん!
<(鳴川)どこからだろうな>
<どこから 俺は道を誤った>
<あのときか?>
<俺はさ>
<ただ お前に見せたかったんだ>
<何もしてやれなかった お前に>
<父親らしい背中を>
<見せたかったんだ>
《主文 被告人を死刑に処する》
<(鳴川)それは 我々が 勝利を勝ち取った瞬間だった>
《頑張ったな》
《私 決めたんです》
《あなたの背中を追うって》
《そうか》
<それから17年後>
<お前は…>
《追い越されちゃったなあ 背中》
《(バスの走行音)》
《(バイブレーター着信)》
《はい どちら様でしょうか》
<どっから間違えたんだろうな>
《山下春生という刑事が 東賀山事件を再び調べてる?》
《いや でも あの事件は遠藤力郎が…》
《ウソだろ…》
《それじゃあ》
《遠藤力郎は》
《本当に》
《冤罪?》
《(バスのドアが閉まる)》
<俺は一体>
<どこから 道を>
<間違ったんだ?>
(松風)林川家の財産目録? はい
(波佐見)えっ? 何で心麦ちゃんが そんなん持ってんの?
もらいました 津寺井さんに
《(津寺井)今さら 林川歌ですって言われたって》
《もう 渡せる財産はない》
《ホント悪いけど これぐらいしか…》
また一人で?
はあ~あ~あ
ほら みんなで 財産目録 調べてみようよ
何か 手がかりがあるかもしれないしさ
そやな うん 見よう はい
粋だね 林川家 量が尋常じゃない
不動産 株式 車 預貯金
これ 本来なら全部 心麦ちゃんのになってたのか
でも 私 林川歌じゃなくなったので
いた
いた! (波佐見)いた? 誰
廣島育美…
廣島育美 手紙にあった最後の名前
最後の手がかり うん?
ここにいる 廣島育美さん
えっ?
(ノック)
はい
阿南検事 次席検事がおみえです
(神井)すんませんね 多分 ご多忙中ですよね 色々と
(赤沢)用件は (神井)すぐ終わりますんで
ただ もっとご多忙にしちゃうかなあ
どうぞ
それね 外商が配ってた 富裕層向けの会員誌なんですよ
毎号 5000部しか刷られてなくて 手に入れるの マジで大変でした
つげ義春の初版ぐらい
あっ ご多忙にしちゃうページ 付箋のとこです
ねっ?
痛っ!
どこ行くんすか~?
どこに~
(秋貞)管理官 重要な報告があります
阿波山夫婦の事件に関して
どうも 赤沢係長が関わっている 可能性が浮上してきました
赤沢が? その裏付けは
これが その証拠です
(秋貞)事件の翌日 赤沢係長の 背中に付着した犬の毛が→
阿波山夫婦の飼っていた犬の毛と 一致することが判明しました
管理官
赤沢を呼べ はい!
遠藤友哉の起訴は?
今 決め手となる証拠を…
いいか 阿南君 検事正も このことを気に病んでおられる
君を本部係に抜てきした 我々のことも考えてくれ
《(赤沢)あなたは誰のために 事件を解決されようとしてますか》
分かりました
遠藤友哉を 起訴します
あの 山下といいますが
太田育美さんの面会で来ました かしこまりました
父も
ここに来てたんですかね?
恐らくね
でも 何で分かったんや? ここが
春生さんの手紙に載っていた 名前で 行方が不明なものは
知り合いの調査会社に 頼んでたんですが 分からず で
もしかすると 別の名前を 使ってたんじゃないかと
それで 廣島さんのお母さんの 名字は太田で 調べていくと
そしたら たどり着いたと
時間はかかりましたが
山下さんでしょうか
こちら 失礼しますね
育美さん 今日 お客さんいっぱいですね→
あっ ごゆっくり
あの はじめまして 山下心麦といいます
あの 早速ですみません
あの 山下春生って人
ここに来ましたか?
えっと
私の父なんですけど
(育美)はるお?
あの 育美さん 数年前に脳梗塞で倒れて
そのときに認知の症状が出て それで ここに
そうですか
60から70代くらいの 男性の見舞い客って いましたか?
それは ちょっと把握してないですね
あっ でも ご友人の女性は
ちょくちょく いらっしゃいますよね
女性?
オカちゃん
はい? オカちゃん?
オカちゃん
歌ちゃんは元気?
えっ?
何で?
何で 林川歌の名前…
(バイブレーター着信)
はい
えっ?
遠藤友哉さんが 起訴された
センセ ちょっと 調べたいことあるから先出るわ
えっ?
<また>
<俺は罪を重ねたよ>
《遠藤力郎が》
《冤罪…》
<あのとき 一抹の不安が私を襲ったんだ>
<もし 私が遠藤力郎を>
<冤罪に導いた検事と 世間に知れたら>
<お前のキャリアに 傷がつくかもしれない>
<だから 私は…>
<山下春生を止めようとした>
《(染田)山下さんから聞いた話や 行動を報告?》
《何で そんなスパイみてえな…》 《ああ…》
《これは 山下さんの身を守るためです→》
《もしかしたら 彼だけでなく→》
《娘さんも危ないかもしれない》
《また 来ますので そのときに ご協力いただけるか》
《お返事ください》
《いや ちょっ… おい 待てよ!》
<だが…>
<その考えが>
<あの悲劇を生んだんだ>
<しかし 山下春生は手紙を残していた>
《もしもし 今 警察が来て…》
《手紙を偽造したと ウソをつきなさい》
《そうすれば…》
《山下さんの手紙を偽造したのは》
《俺です》
<(鳴川)私は 金とクスリで 染田に>
<一度はニセの証言をさせたが> 《(バイブレーター着信)》
《心麦ちゃん》 《うん?》
《俺 ここで待ってるよ》 《えっ?》
《今日 ラーメン屋閉めるって 常連さんに言っとかないと》
《(バイブレーター着信)》
《☎(染田)もう これ以上 俺 ウソつけねえよ》
《分かりました》
《一回 話しましょう》
<そして 私は>
<ヒトとしての>
<一線を越えたんだ>
<染田にクスリを売っていた売人に 金を渡して>
《(犬が吠える)》
<だが 山下心麦は>
<我々の想像を はるかに超えていたよな>
《あの手紙は》
《父が私を信じて残したものです》
《何を根拠に?》
《私には》
《分かるから》
《それが根拠です》
<だから 私は 近づいたんだ>
《君らに力貸すわ》
<仲間の顔をして> 《ほやさ!》
<彼らを探った>
<どこまで 真実に近づいているかを>
《だから 話が違うじゃねえかよ!》
《歌のことは大丈夫って あんたが言ったから!》
《☎今頃 こんな嗅ぎ回るヤツが 出てくるなんて》
《お前 染田が どうなったか知ってるだろ?》
《たどってみるか? 染田の道を》
<なあ>
<どっから間違えたんだろうな>
<もう 引き返すことなどできなかった>
《(犬が吠える)》
<だけど 信じてくれ>
<見せたかっただけなんだ>
<お前に>
<父親らしい背中を>
<見せたかった>
<だけなんだ>
(友哉)どうされました?
友哉さん あなたが起訴されました
らしいね
私の力不足です
保釈の請求は今しています が
難しいんでしょ? それ
それよりさ
親父の件 進展あった?
関係者を調べて 話は聞けたのですが
力郎さんの再審に 結びつくような証拠は
今のところ見つかっていません
ですが 色んな方に話を聞く度に
予感が確信を帯びてきました
何の?
あなた方 親子は
被害者なのでは? という確信です
約束させてください
その確信をもって
真実に たどり着いてみせます
何か?
あいつにも
久々に会ったとき 同じこと言ってもらったよ
《お前ら 親子は》
《被害者》
《俺は そう思うんだ 友哉》
神井…
あの~
ちょっと話さないっすか?
ぜひ
いや 何すか その顔 死んだ人間見るみたいに
実在してますよ 神井は実在
安村 フン
えっ? 何で?
その説明の前に 神井さん あの話を
ああ そうっすね
俺ね 幼なじみなんすよ
誰と?
友哉 遠藤友哉
ホントに?
まあ
《いくぞ!》 《はい こい!》
《おりゃっ!》 《(力郎)あ~》
《だから 違うって言ってんだべ 神井》
《おう ボール持ってこい》 《おっ…》
《カーブはお前 この握りだよ この握り なっ》
《それで投げてんだよ》 《いいから投げろ このガキ》
《ヘヘッ いけ》
《やっ!》 《おっ! おおっ》
《おお~ ちょっと曲がった》 《ちょっと曲がった》
《くそションベンカーブだ》 《(神井)くそションベンカーブって何だよ》
《(力郎)くそションベンカーブは くそションベンカーブだ》
《やりゃできんじゃねえかよ もう一回やってみろ》
(神井) あの人さ 顔はおっかないけど
根っこは いい人っつうか
まあ 盗みはしてたけど
で…
で あの日だよ
《(記者達が呼びかける)》
《遠藤さん!》
《(パトカーのサイレン)》
何なに? じゃあ
友哉さんと力郎さん 助けるために 記者やってる的なこと?
いやいや だとしたら 動機がチープ
えっ じゃあ…
好奇心一択っす
知りたいだけですよ
真実を
で まあ ここに来た本題なんですが
皆さん 僕と手を組みませんか?
もう少しで真実にね こう 手が届きそうなんです
だから 互いに情報共有
どうですか?
とはいえ 心麦さんに しつこくしたのは謝ります
一応 大人なんで
本当に その節はごめんなさい
許しませんよ
許さないし
今後 あなたを許すこともないです
キッツ とはいえ
知りたいのは
一緒です
なぜ お父さんが 殺されないといけなかったのか
だから 私は
あなたを受け入れます
一応 大人なんで
何か キャラ変した?
世界はそれを 成長って呼ぶんですよ
サンボ
遠藤友哉を
起訴しました
そうか
ここからは公判に向けて… 由紀
はい
もし 遠藤友哉が
山下春生を 殺していないと知ったら
お前は どうする?
えっ? (鳴川)もしもの話だ
そうであれば
起訴を取り下げるしかないと 思います
本部係というキャリアを 失うかもしれないぞ
もちろんです
私は一人の検事ですから
<私が 道を間違えたのは>
<ずっと ずっと 前だったんだな>
(波佐見) では 一回 話をまとめますね→
廣島育美さんのことを 調べたところ→
ウッドリバーウォーター株式会社の 社長であることが分かりました
で 育美さんは 心麦さんのことを見て
オカちゃんと言った はい
そして…
《歌ちゃんは元気?》
廣島さんは
林川歌の存在を知っていた
ちょっと遠回りしますけど しゃべっていいですか?
遠回りはめんどいので 簡潔に
あのね
俺 文通してたんですよ 力郎さんと
文通? そうです
そしたら その中に気になることがあってね
えっ? いや そもそもね
力郎さんが犯人ならば
なぜ 林川歌さんだけを 手にかけなかったのか
俺ねえ ずーっと それが引っかかってたんすよ
でも ヒントは 力郎さん自身がくれた
これ
「私は取調べ当初」
「あることを黙っていました」
(力郎) 「あの事件の日 魔がさした私は」
「生活費の足しに何か盗もうと」
「林川家の庭に忍び込みました」
《(物音)》
「留守のはずが 家の中から物音がしたのです」
《(物音)》
《(タクシーが止まる)》
「しばらくして 見ると」
「家の前で 安成さんと 赤ちゃんを抱いた」
「奥様ではない 女の人が現れました」
えっ?
「すると」
《(赤ん坊の泣き声)》
「1階から赤ちゃんの声がして」
「それが ずいぶん続いて」
《(赤ん坊の泣き声)》
《えっ…》
《うわあっ! あ…》
「私は すぐに警察に通報したのですが」
《赤ちゃんは1階にいた 間違いないですね?》
《はい》
《山下さん 赤沢さん 2階に生存者がいます→》
《子供というか 赤ちゃんなんですが》
《いいえ 赤ちゃんは2階にいた→》
《この目で見たんです》
《えっ!?》 《あなたが見た→》
《安成さんの奥さんじゃないって 女の話も→》
《捜査をかく乱するための 虚言ですよね》
「でも 私が見たのは 確かに奥様ではなかったし」
「赤ちゃんの泣き声を聞いたのも 確かに 1階からだったんです」
その赤ちゃんって
まあ 恐らく 林川歌
つまり…→
でしょうね
(波佐見)もしかして 力郎さんが 言ってることが本当だとしたら→
そのとき 歌ちゃんを抱いてた女の人って
オカちゃんですよ きっと
えっ?
だって 普通 家族でもない人に
「歌ちゃんは元気?」なんて 言いますかね?
ってことはよ もしかして
そのオカちゃんが 心麦ちゃんのお母さん?
その可能性もなくはないっすね
何で そんな大事なことを 黙ってたんですか
そりゃそうですよ
隠し玉は最後まで ねっ?
私 やっぱり あなたのこと 信用できません
(神井が笑う)
何ですか? いや
何で 軽ーく信用するんすか? 人を
はっ? おんぎゃーって生まれてきてから
死ぬまで 一人っすよね? 一人
ず~っと一人
どんな相手でも結局は
互いの全部を 理解するなんて不可能
血がつながってようが なかろうが 違います?
ただでさえ 世間には わんさか 情報が飛び交ってるでしょ
それが真実か フェイクか 誰が見極められます?
こっち側は 誰にも触れることができないのに
そんな人間の言うこと全部を
何で信じられますか?
じゃあ その力郎さんの手紙も 信じてないんですか?
信じてますよ
は? どういう…
命懸けで 信じてんだよ
これがウソなら
俺は 深~い森に迷うでしょうね
戻ってこれないかもしれない
進めば その先は崖かも
でもね 覚悟できてんです
命懸けてっから
(神井)だから 俺は
たとえ その先が地獄だとしても
進む
あなたは 違うんですか?
私は…
とっくに覚悟してます
あっ そう
じゃあ 仲間だ
これ 見てください 付箋ついたページ
京子さん…
これね 赤沢さんにも見せたんですけど→
あなたと同じ顔してたなあ
えっ? (神井)ってことで
廣島育美さんと赤沢京子さんは→
昔からつながってます
ねえ 赤沢さんとこのご夫婦→
何か隠してる確率 高めじゃないっすか?
《このことは 赤沢にも誰にも 絶対黙ってて》
《これは 私と心麦ちゃんだけの 秘密にしておいて》
《(久世)一時期 奥さんが子供を連れて》
《出て行ったことが あったみたいなんだ》
確かに うちの親父も 別居してた時期があるって
(神井)ねっ?
そんで もし 京子さんの旧姓に
「オカ」がついてたら?
オカちゃんが
京子さん?
となると
あなたを産んだのは…
いや そんなわけ…
だって 林川歌の母親は…
心麦さん 赤沢さんの息子さんに 連絡できる?
えっ? きっと まだ何かある
赤沢京子さんの旧姓 確認しよう
(呼び出し中)
☎(守)もしもし 心麦ちゃん?
守君 急にすみません
あの…
つかぬことをお聞きしますが
京子さんの旧姓 ご存じですか?
(守)えっ? 赤沢 先行ってるぞ
え~
☎ヨシ…
☎吉丘だよ
ヨシ…
オカ…
《(京子)心麦ちゃんは 強いね》
《大丈夫 大丈夫だから》
《(京子)そうだ これ》
《コウ君だ》 《ほら お揃い》
《あなたには 山下心麦として 幸せになってほしい》
《林川歌だった過去は なかったことにしていいと思う》
松風さん
進みましょう
クジャク
見つけに行きましょう
ああ
なあ
一つだけ 聞かせてくれないか
《私 決めたんです あなたの背中を追うって》
どうして
こんな俺の背中を
追いかけたいって 言ってくれたんだ
お前の母親を
いや…
お前も
振り回した人間なんだぞ
なあ どうしてだ?
憎いから
あなたが憎いから
(阿南)最後まで 見届けようと決めました
(阿南)その背中を
娘として
最後まで
どうして 私は あなたのもとに生まれてきたのか
その意味を
どうしようもないほどに
あなたが私の
たった一人の父親だから
(足音)
お前は
そこに行っちゃいけない
えっ?
いや
また連絡する
(呼び出し中)
京子さん 家にかけても出ません
どこ行った
こいつに聞いてみましょうか?
これは? GPSです
GPS!? 京子さんに?
いえ 旦那様です
《ねっ?》
《痛っ!》
《どこ行くんすか~?》
コントロールはいいんすよ
力郎さんに みっちり仕込まれたから
じゃあ 赤沢さんが向かってるのは…
メロスが 誰のために走ってんのか
確かめてみますか
行きましょう
パパ 待って! あっちまで帰るぞ
やい! う~!
だるまさん ころんだ しよう!
えっ だるまさん ころんだ? いいよ 鬼は?
パパ 鬼ね! パパ 鬼?
あ~ しょうがないな いいよ やる?
だ~るまさんがこ~ろんだ
こんな背中を
追いかけさせちゃ
ダメだ
この子は幸せな子になるのね そうだよ
ねっ う~たちゃん! 歌
ウフフ ねっ
一緒に色んなとこ行こうね
おっ 笑ったよ あっ 返事したんじゃない?
(ドアが開く)
赤沢は!? まだ見つかってないのか!
それが 行方が分からずで いいから捜せ!
はい お前もだ 西陣!
どこでもいいから捜し出せ! はい!
バカ野郎! ああ すいません!
大変です! 赤沢がいたのか!
いえ 見つかってないんですが 何やってんだよ!
そんなことより 犯人が
犯人が! えっ?
全てを
私が犯した
罪の全てを
お話しします
ここですね
林川家
行こう
(秋貞)今言ったことは本当か?
はい
お知り合いですか?
いえ
(鳴川)染田進と→
阿波山京一郎さん
そして
奥さんの まのかさんを殺害したのは
私です
山下春生さんを殺害したのも
お前か
(西陣)お前がやったんだよな! (秋貞)答えろ!
何…
(鳴川) 山下春生さんを殺したのは
私ではありません
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