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~
(ほのか)ねぇねぇ ねぇねぇ ちょっと…。
あの… もしかして
彼女いる?
(秀一)うん。 けど別れそう。
本当?
彼女とは レスで。
へぇ… どっ どれくらい?
覚えてない。
< ここでやったら 1番になれる?
それとも 2番のまま?
絶賛すん止め中の 工藤ほのか 25歳>
<彼女の人生は いつも 2番だった>
ほのちゃん 2位おめでとう
< どんなに頑張っても銀メダル>
ほのか 2位すごいなぁ
<銀賞 2番>
2位の工藤ほのかさん 2位のお気持ちを。
2位…。 2位の 2位の…。
2位のお気持ちを。 あ…
~
「二藤」じゃねえよ
<当然 恋愛も>
うれしいんだけど ごめんなさい
<誰かの 1番になりたい。
それは彼女の人生の切実な願い>
ほのかが いちばん好き。
(バイブ音)
ヤベェ。
どうしたの? 会社のプレゼン資料
作り忘れてたの思い出してさ。
明日だったか。
私… 帰るね。 うん。
次… いつにする?
また連絡する。 ちょっと仕事がさ。
そっか… だよね。
私も忙しいし。 そっか。
頑張ってね。 応援してるよ。
またね。
(掃除の音)
< そんな毛抜けないから 安心して>
1番になりたい…。
(アラーム)
<秀一 未読スルー>
< ん? 来たか?
母親かよ>
~
これは僕の地元の名産 もぎぼっこり!
何それ~!
何!? もぎぼっこりって~。 もぎぼっこりは
取れたてのむぎぼっこりを 7日間煮込んだもので…。
やぁ~! なんてことするんだよ~!
~
(武)おはよう。 (郁子)おはよう。
納豆と ごはんがいい。 ん?
(武)納豆と ごは~ん。
よし。
(澪)いってきま~す。 は~い。 いってきま~す。
(澪)パパ 走ろう。 ん? お~し 行くぞ。
よ~い…。 あっ あっ パパずるいよぉ!
あっ… 澪!
澪… 忘れ物!
ごめんなさい 遅くなりました。
始業時間 10時なので 気をつけてください。
あと 15分早く起きれば 済む話なので。
でも ちょっと今朝は 子どものことで…。
いえ… すみません。
今から頑張ります。
はい。
(八田)いやぁ 今月も また負けました。
八田さん…。 そりゃあそうだろう。 二部が
一部に勝てるわけないじゃないか。 (八田)なんすか それ…。
<聞き覚えのある声>
(真由美)山本部長がいらして 1年。 一部は強いですね。
<私と同じ名字>
チームの力だよ。 (真由美)着こなしも完璧ですし。
メディアとか出そうですよね。 (八田)イケオジ枠でね。
うわ ありそう!
まぁ そのうちな。 なんで パパがここにいるの?
出向になったから。 山本部長がいらして 1年。
一部は強いですね
<出向先って ここだったの?
そんな運命のイタズラ いらないよ>
もう… バレたらどうしよう…。
おい! なんで こんなとこで働いてんだよ!
君の仕事は 家事と 子育てだろ!
君に!
働くなんて無理なんだから 今すぐ辞めて 家に帰れ!
帰れよ! 帰れ!
山本さん? 山本さん?
はい。 だっ 大丈夫ですか?
はい… はい。 何その お…。
< …ばさんメイク と言うのを 飲み込んだ すん止め女>
私は営業に行ってきます。 じゃあ 私も一緒に…。
あっ いえ 山本さんも ご自分で営業してください。
デスクに マニュアル置いといたんで。
<戸惑うばかりの郁子。
ほのかには ある野望があった>
(真桑)2位 すごいじゃん。
ありがとう。
岡山建設の案件 取ったんだろ。
あそこの部長 女に甘いもんな。
いいなぁ 俺も スカートはいて営業行こっかな。
< ほのかは たくさんの言葉と 思いを すん止めし…>
1番になってやる。
<決意だけを口にした>
<一方 武のいる会社を 思わず飛び出した郁子>
妻は 夫の所有物なんだよ。
二度と 勝手に どっか行くなよ
<夫に連れ戻される前に
一人前にならなければ。
当たって砕けろ>
すみません 私… ラディアルPRの山本と申します。
今日は 我が社の営業をしに伺いました。
営業は間に合ってます。 ですよね…。
<当たって砕けた くすぶり女>
(吉田)こんにちは~。 はい。
ゴールデンウォーターの吉田と申します。
(吉田)本日は 現在お使いの ウォーターサーバーの不平不満を
ヒアリングに来たのですが お聞かせ願えますでしょうか?
不満 ね… 実はあるんですよ。 どうぞ。
ありがとうございます。
<不満を聞く?>
すみません PTAの山本です。
忙しいんですよね。 ですよね。 今日は
そんな皆さんの悩みを 伺っていてですね…。
あります? 悩みねぇ…。
聞いてくれます? はい もちろんです
あれなら できるかも…。
<一方 すん止め女のほうは…>
よろしくお願いしま~す。
わぁ すてき!
(岩田)工藤さん。 あっ よろしくお願いします。
(岩田)ここは 5月に…。 5月に オープンしたばかり
なんですよね。 写真で見るより 実物のほうが すごくすてきです。
従来のバンって 男性のイメージですけど
これは女性向けって感じですよね。
さては 女性ユーザーを意識しましたね?
そのとおりです。 さては 勉強してきましたね?
実は 弊社も 若者の車離れを
懸念しておりまして。 実は私も
若者の車離れを 懸念しておりまして
若者代表として ご提案しに参りました。
<一方 人生初の営業をしている くすぶり女>
(楽しそうな声)
楽しそうですね。 ありがとうございます。
駅前にございますので 実際に 来ていただいても大丈夫ですし
今は オンラインでも レッスンが受けられるように
なっております。 オンラインでも受けられるんですね。
はい そうなんですよ。
つやつや~。 マジつやつや~。
美しい髪のサロンで 美髪サロンっていう言葉を
浸透させたくてね。 うん
つやつやになります~。 メッチャ つやつや~。 つやつや~。
リリースカッターっていうんですね。
ひぐちカッターは知ってましたけど
リリースカッターって初めて聞きました。
リリースカッターは 筋膜リリースが 簡単にできるマシンなんです。
へぇ… リリースカッター。
フフ…。
悩みとか ありますか?
<PTAでの経験が役立ち
順調な郁子。 お次は…>
(クラブミュージック)
< ここも会社?>
(クラブミュージック)
<再び すん止め女。 社長に企画を提案。
契約が取れれば 念願の営業成績 1位!>
好きなものを売りながら その売り上げで旅を続けます。
その番組の宣伝を 我が社がやります。
<果たして…>
(拍手)
すばらしいです。 よろしくお願いします。
よろしくお願いいたします。 期待してますよ。
頑張ります。
しゃ~! よっしゃあ~!
<思わず秀一に報告。
既読になった!>
(バイブ音)
もしもし!? もしもし 工藤さん?
私です 山本郁子です。 なんだ
おばさ… じゃなくて 山本さん…。
工藤さん 今から 私のとこ ちょっと来られませんか?
はい? 飲み会っぽくなってて…。
で… もっと女性がって。
落ち着いてください。 はい えっと えっと
あの 今私 モリアガールっていう会社に 営業に来たんです。
猿田:ヘイヘイヘーイ!
アポ取ってる? はい?
アポ アポ! アポイントメント!
約束! あの 約束は ないんですけど
悩みを聞きに やってまいりました。
悩み?
実はあるんだ。 君との握手
右手でするか 左手でするかぁ~!
両手でしちゃえばいっか! 悩み 解決!
ポンポーン!
で… 君… 名前は?
山本 郁子です。 えっ… イク子って
あの イッちゃう~ の… イク子?
イクの… あぁっ! イク子?
<郁子が飛び込んだのは クライアントのニーズに合わせた
さまざまな種類のイベントの企画
運営 プロデュースを専門とする会社。 要するに…>
パーティーをする会社で~す!
ポォ~! (歓声)
< そんな会社なので 当然…>
(猿田)パーリラ パリラ パーリラ… きゃんぱ~い!
まだ夕方ですよ? 子どもがいるって話したら
「じゃ 早めに飲もう」って。
朝より スカート短くなってません?
わかります? ちょっと 気合い入れようと思って。
仕事って 楽しいですね。
何… 2人で コソコソしゃべってんのよ!
イク子ちゃん こっち来て~。
(猿田)もう若いころは その美脚で
男を夢中に させてきたんでしょ!
ねぇ。 フフフフ…。
社長も 今まで たくさんの女性を
泣かせてきたでしょ?
そうそうそう そうなのよ。
わかっちゃう?
慰謝料だけで 麻布に家が
3軒建っちゃう!
すごい! 我が社にも ちょっとくださいよ~。
おぉ いいよ。 いくら欲しいの?
じゃあ
3, 000万!
オーケー! フゥ~!
(シャッター音)
君も このおばさんと一緒なんでしょ?
いや 私は そういうのは…。 (シャッター音)
え? イク子ちゃんの後輩ちゃんも
一緒に楽しもうよ~! ちょ… ちょっと
やめてください! 何?
いや その手も やめてください。 (猿田)えっ マッ マジで?
行きますよ。 もうお先に 失礼させていただきます。
ちょ… ちょっと待ってよ~。
ねぇ ちょっと ひどくないですか?
ねぇ 初めて 契約取れそうだったのに。
ねぇ 聞いてますか? 3, 000万払うって言ってましたよ。
これ…。 えっ?
何これ? 「何これ」は こっちのセリフですよ。
ちょっとこれ ねぇ 載せた人に言って
消してもらいましょう。 手遅れに決まってんでしょ。
もうすぐ 1万リポストですよ。 人生初の トレンド入りですよ。
あの… あの場にいた誰か ってことだから社長に言えば…。
名乗り出るわけないでしょ。 名乗り出るような人なら
そもそも こんなことしないし。
ごめんなさい!
そのごめんなさい 何に対してですか?
えっ?
女を使ったことに対してですか?
それとも その下品な営業スタイルに
私を 巻き込んだことに対してですか?
けど 私
営業の仕方 なんも教わってないし…。
普通わかるでしょ。 今の時代を生きていて
女を使ったお色気営業なんて する人いないですよ。
だから格好の SNSのネタになっちゃってんでしょ。
それもわかんないですか? どんだけ狭い世界で
生きてきたんですか。 やっぱり専業主婦って
そうなんですか? ってか なんで 49歳になってから
働きに出ようって 思ったんですか?
49歳で初めて社会に出るなんて
49歳で 野球始めて プロ野球選手目指すのと
同じくらい無謀なことだって 気付いてますか?
ごめんなさい。 すぐ謝る。
何に対してごめんなさいって 言ってるのかも
わからないくせに。 ごめんなさいの無駄遣いは
やめてください。 一億歩譲って
やるなら 自分一人でやってください。
自分一人で 足でも 胸でも見せたり
触らせたりすりゃ いいじゃないですか。
私だって 触られるの 嫌だったけど
でも… どうしていいか わからなかったんです。
どうしていいか わからないから 笑って ごまかしたんですよね。
そうやって 笑ってごまかしてきた あなたたちの一分一秒が
積もり積もって 女は笑っていればいいっていう
悪しき文化ができたことに 気付いてますか?
知ってます? あなたたち世代のせいで
私たちが どんなに働きづらいか。
真面目な顔して仕事してたら 「女なんだから もっと
ニコニコしろ」って言われて 笑って仕事してたら
「ヘラヘラするな」って言われて… どっちだよ!
化粧も同じです。 化粧しないで会社に来たら
「女なんだから化粧しろ」 って言われて 化粧してきたら
「化粧する暇あっていいな」 って嫌み言われて…。
どっちだよ! ねぇ どっちですか!?
すべて あなたの 言うとおりかもしれない。
そうだよね。 私たち世代の頑張りが
足りなかったから
今の… あなたたち世代が
苦労しちゃってるんだよね。
それは あの… ホントに ごめんなさい。
あの… あっ 今のごめんなさいは…。
今のごめんなさいが 無駄遣いじゃないことくらい
わかります。 (バイブ音)
(バイブ音)
もしもし 明? んっ?
あ… あっ もうそんな時間! うん 大丈夫。
帰ったら パパの夕飯の支度するから。
うん… はい はい じゃあね。
早く帰ってください。
すみません。
<動いてるだけ
母より 郁子のほうが マシなのか>
~
< その日は ほのかの 26歳の誕生日>
よし! よ~し…。
よっしゃ~!
< ほんの 1分前まで 怒り叫んでいたことなど
すっかり忘れていた>
ただいま~。
ハッ…。
この時間まで どこ行ってたわけ?
~
なんだ その格好?
~
(ちーママ)もう一回…。 (ちーママたち)cheers。
ってか 女でいることって 得なんでしたっけ?
(ちーママ)あのね そんなのはね 自分しだいなわけよ。
何が足りない 何がいけないとかっていうさ
暗い 暗いよ。 小さい喜びを
感じることができるのよ。 ほら グラスがきれいだな
お茶おいしいな とかさ。
幸せは いっぱいあるわけよ。
cheers。 cheers。
cheers。
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