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Original subtitles

・~

(ナレーター)

この世に人間が現れる はるか前>

ドロドロと溶岩のように

漂い流れておりました>

4つの大陸ができました>

とうしょうしんしゅう

東勝神洲の一部に山がありました>

かかざん

何万年たったことでしょう>

不思議な石が生まれました>

まるで霊魂でも

宿っているかのようでした>

(叫び声)

・『モンキー・マジック』

・~

・~

とう

ちょうあん

げんじょう さんぞう

ごくう

旅立ちました玄奘三蔵と悟空たち>

は

せいてん

西天の地は いまだ遠く・

苦難の旅は

いつ終わるとも知れません>

仮寝の夢を

結んでまいりました一行>

さしかかりました>

♪~

はっかい

(八戒)いやぁ こりゃいいや

(悟空)おい

オッ!

ほら いやぁ いいなぁ

これ 豚か? おい

お師匠さま

今夜は やっと柔らかい寝床に

ありつけそうですぜ

ごじょう

あった

(悟浄)温かい寝床もええけども

何ちゅうても酒やな ええ?

あるがな あるがな

あっちにも こっちにも酒屋が

でもよ 酒だけじゃ なんとなく

物足りねえんじゃねえか

さかずき

こっちの手に盃 持ったらよ

こっちの手に何が来るか

質問その1

何が来る? こっちの手は

女…

当たりだよ 当たりだよ 兄貴

(女性)フフフッ… おまちどおさま

(八戒)

にゃんにゃん 待っちゃってた

ちょっと ちょっと

もう飲むの やめたら?

しつこいのよ あんた もう!

(八戒)しつこいは ねえだろうよ

こんな二枚目

見たことねえべや 本当に

フフフッ… なっ? なっ? なっ?

ねえ 八戒さま

(八戒)何だよ?

私のお願い 聞いてくださる?

聞く 言うてごらん

言うてごらん 言うてごらん

あのね 私ね…

八戒さまと一緒にいらした

あのお坊さまに お会いしたいの

ほら 白いお馬に乗った あのお方

白い馬?

(女性)うん

お師匠さまは よしたほうがいいよ

あれ 女嫌いなんだ 女嫌い

いやぁん そんなぁ

(八戒)よしなよ よしなよ

あのね お顔 見るだけでいいのよ

お顔を見せてくれたら ウフフッ…

私 八戒さんと… ねっ?

本当かい?

(女性)うん

グフフフッ…

女を案内することになりました>

(八戒)待って 待って

・(三蔵法師)そのようなことは…

・ いえ

そのようなことを言われても…

おかしいなぁ 先客ありか おい

ちょっと ちょっと

(八戒)何だよ? 何だよ? しっ!

なにが女嫌いのお坊さまよ!

こんな時間に ちゃんと女を

引きずり込んでんじゃないのさ

いや 女嫌いなんだよ

女嫌いなんだけどね

なんか 迫られてるっていう

感じだったもんな

魔が差したのかもしんないよ

アア… お前 本当かよ?

お師匠さまの部屋に

女の客がいたなんてよ

うん 確かに聞いたぞ 俺は

なんかな その女がよ

なんか お師匠さまに

迫ってるって感じだったんだよ

ちょっと待てよ 八戒

お前 なんでまた そんな真夜中に

お師匠さまの部屋に

近づいたりしてんや?

いや 俺はよ まあ…

吐いちゃえ 吐いちゃえ

・ おはよう

おはようございます

(三蔵)そんな所で

何をしているのですか?

おはようございま~す

お師匠さま

なんと お美しい…

…お帽子でございます

(殴る音)

ばか

顔を褒めろ 顔を 馬鹿

やつ

あの… 八戒の奴がね

ゆうべ お師匠さんの部屋に…

女? 女の客が来てたなんて・

ほざいたもんですからね

女の客?

ゆんべ

話してたでしょう? 女の人と

ああ そのことですか

ええ

本当に奇妙な夢でした…

うけいこく

(烏鶏国の国王)

しふ

お~い 師父よ…

師父よ… 師父よ…

お助けくだされ

お助けくだされ…

何者ですか?

妖怪 悪魔のたぐいであるならば

直ちに立ち去りなさい

これは異なるお言葉

我は妖怪にはあらず

おんめ

(国王)御目を見開きたまえ

(水の滴る音)

みよ

これは… いずれの御代の

みかど

帝に おわしますやら

このような夜半に

何のご用が?

師父よ 私は

この隣の烏鶏国と申す所の王

3年前

心を許した者の手にかかり・

果て申した…

お聞きくだされ

今を去ること5年の余

我が烏鶏国は

未曽有の日照りに襲われ申した

(風の音)

(からすの鳴き声)

・~

日照りは3年続き・

我が国は

今やもう 滅ぶしかないというとき

ひとりの道士が訪れてきて

雨ごいをするというのです

さんきょくたいくん

にちげつせいしん

(道士) 三極大君 日月星辰

しれいしじゃく

八方の諸神 司令司籍

とうおうふ

せいおうぼ

左は東王父 右は西王母

ごほうごてい

しじしき

五方五帝 四時四気

ささぐるに

しゅひんをもってし…

(国王) 奇跡が起こりました

(雷鳴)

(雨の音)

・~

烏鶏国は よみがえりました

私は その道士を兄弟と呼び

国賓として もてなしたのです

ところが…

彼は 私の妻に よこしまな心を

寄せていたのです

(突く音)

・~

・(落下音)

・~

(王妃) お1人ですか?

道士さまは?

(道士) ああ このようなことが

あってよいものか…

あの男は私を裏切った

(王妃) 裏切った?

もうよい 下がっておくれ

・~

(王妃) あなた…

あの道士さまが裏切った?

兄弟と

呼び合ってらした あの方が?

裏切ったのだ 事もあろうに

こうぎょく

けい

私の碧玉の圭を持って

(王妃) まさか…

(国王) その日以来・

きさき

道士は 我が妃を妻とし

難癖をつけて 我が太子を遠ざけ・

烏鶏国を

我が物としているのです

お師匠さま

たかが夢じゃありませんか

いや しかし その者は

私に助けを求めていました

そら まあ 正夢っちゅうことも

ありますもんね

ええ

その者は その証拠にと言って・

碧玉の圭を置いて…

では 見せましょう

(八戒)

…で その碧玉の圭って何なの?

(悟浄)

これはな 天子さまが諸侯たちを・

いろんな所へ赴任させるときに

印として賜る物やな

まあ 平たく言えば

お墨付きっちゅうやっちゃな

ふ~ん…

あっ これだ

正夢やな

(八戒)ほう…

そういえばね

隣の国じゃ 大層 百姓がですね

苦しめられてるそうなんですわ

それで まあ 国を捨てて・

どんどん どんどん逃げていく者が

いるらしいんですね ええ

ああ なるほど

その烏鶏国の王さまとやらは・

私を中心とした

その他 手下2名の活躍を期待し・

なおかつ

その化け物をやっつけてほしいと

こういうことなんでしょうな

お師匠さま

烏鶏国とやらに まいりましょう

この圭を預かった以上

私には 事の真偽をただし・

圭を

本当の王に返す義務があります

よろしいですね?

よろしいね?

(八戒)はいはい よろしいです

碧玉の圭を手に

烏鶏国に旅立ったのであります>

・~

(八戒)あっ 何だべ? あの声は

お師匠さま

そこから何か見えませんか?

あそこに!

(うめき声)

どうしたのですか?

とが

何の科で そのような目に

遭っているのですか?

(男性)おら… おら 何もしてねえ

あわ

作った粟 差し出すのが少ねえ

働きが足りねえって

見せしめのために

こうなってるんだ

悟空 外しておやり

へい

ああ やめてくれ!

めえ

何だよ? お前

外してやるってのに

やめてくれとは どういうことだ?

10日も辛抱すれば

許してもらえるのだ

助けられたりしたら

今度は役人に首をはねられる

役人? 烏鶏国のか?

うん そうそう そうそう

こんなことなら

この前の日照りのほうが・

よっぽど ましだった

今は地獄だね この国は

ハハハッ…

木っ端役人ぐらい心配するな

おい 八戒 取ってやれ

ああ や… やめてくれよ!

やめてくれ やめてくれ

あっ…

お坊さま 助けてください

役人に殺されます!

心配しなくていい

2~3日 どこかへ隠れていなさい

…で 烏鶏国の王とは

どのような人なのですか?

3年前までは いい王さまでした

しかし この3年で

まるで別人のように おなりだ

太子は何をしているのです?

太子は そのような父君を

いさめようとは しないのですか?

太子さまは なぜか父上に嫌われて

王宮への出入りも禁じられ・

毎日 狩りをして

憂さを晴らしておいでだ

・~

あとたいし

(阿斗太子)何奴だ?

旅の僧でございます

てんじく

これより天竺までまいります途中

(家臣)

怪しい奴 ひっ捕らえましょう

おっと そうはさせねえぜ

お前さんたち 何者だい?

俺は この国 烏鶏国の太子だ

ああ お前が この国の太子か

なるほど あほ面してやがんな

(笑い声)

なんだと?

だって そうだろう

自分の父親が殺されて・

他人に すり替わってんのも

知らずに生きてんだからよ

あほだけじゃ足りねえな おい

何か言ってやれよ

兄貴よ 二度と立ち直れねえような

ひどいこと言ってやれよ

致命的なのな

致命的なやつよ

豚!

ああ 立ち直れねえ!

(太子)おのれ ひっ捕らえろ!

(家臣たち)はっ!

静かに! 捕らえられましょう

(八戒)兄貴 どうするよ?

でたらめを抜かすな!

父君が替え玉だと?

さよう 風とともに姿を

くらましたのは あなたの誠の父上

今 王の座にいる者こそ

雨ごいの道士です

黙れ黙れ!

我が父君を偽り者とは許せん

そのほうらの体

みじんに切り刻んでやる

ヘヘヘッ… みじんだってよ

(八戒)えっ? 駄目だよ

お師匠さま こうなったら

あれ見せるよりほかないね

例の証拠の品さ

(八戒)そうですね それしかねえわ

太子 この箱をお改めください

(家臣)はっ!

(八戒)はい 持って

びっくりしますよ

・~

これは…

紛れもなく

父上の物でありましょう

(太子)坊主め…

貴様 道士の姿に変えて

かた

我が家の宝を騙り取り

今また 坊主に化けて

我が前に のこのこと現れるとは!

斬れい!

待った!

太子 父君は道士の手によって

井戸に落とされて亡くなられた

今いる父君は

父君に似て 父君にあらず! 次

うん

3年前 道士が姿をくらませてから

あなたのお父さんは

様子が変になったはずです

3年前?

そういえば…

道士がいなくなった日

いつになく きつくお怒りになり

以来 父上にも母上にも

お目通りかなわぬ身となったが…

それや それが おかしいやないか

あんたね 1回

あなたの そのおふくろさんに・

お

会うてみなさいよ

おふくろさんかて・

きっと おかしいと

思うてはるに違いないですよ

それからでもね 我々のことを

なますに切り刻むのは・

遅くないと思うんですけどもね

八戒

(八戒)そうだよ

しかし そのほうらは

なぜ そのようなことを…

お師匠さま よく知ってんだよ

あなたの父上が

私の夢枕に立たれたのです

その折 その碧玉の圭を…

早速 悟空は 太子と共に

妃の館に侵入しました>

おい お妃さまは どこだい?

裏山を散歩中だ

・~

・~

そのほうたち

しばらく下がっていておくれ

1人で考え事をしたい

(侍女)かしこまりました

阿斗 阿斗が来ているのか?

母上

(王妃)阿斗!

会いたかった!

(太子)母上には お変わりなく

しっ! 声が高い

どこで目が光っているやもしれぬ

そなたが ここへ現れたのを

お父上がお知りになったら・

どのようなことになるか…

母上

お怒りにならずに お聞きください

思い切って母上に

申し上げることがございます

(王妃)何を? そなた

何を言おうとするのですか?

母上 今 母上に

連れ添うておられる父上は・

誠の父上でしょうか?

(王妃)阿斗 なんということを…

よくお考えください

3年前 父上は

突然 私を遠ざけられました

以来

民百姓は苦しみ抜いております

あの慈悲深い父上が

なぜ そのように変わられたのか

私には

どうしても合点がいきません

実は 先ほど

唐の長安から来たという僧侶が・

父上は 道士の手によって

井戸に投げ殺されたのだと…

(王妃)阿斗!

今の父上は

道士が姿を変えたものであると

おんかた

3年前の ご夫婦の御語らいと

今のそれとでは・

母上

何かが違ってはおりませんか?

まさか… まさか そのような…

(太子)何か?

父上の肌が氷のように冷たい…

氷のように…

もしや…

ほかにも何か? 母上!

(刺さる音)

ウッ!

阿斗!

(太子)何奴・

やっぱり そうだったのか

(布を破る音)

(王妃)薬は あとで届けます

よく手当てして

さあ 早く逃げなさい! さあ…

実の子が母に会いに来るのが

そんなに いけないことでしょうか

そんなこと… でも いつか必ず

阿斗と一緒に暮らせるだろうと

それだけを望みに…

ねっ? さあ…

待っていてください

その日は すぐに来ます すぐに…

では…

そん

事の次第を三蔵法師に告げました>

そうだったのですか…

かわいそうな太子

(八戒)よっしゃ

じゃ そのニセ者っちゅうのを・

たたき出しましょうよ

なっ? 悟浄 兄貴 なっ?

いいですか? お師匠さま

それでな

いけません 八戒

そう簡単には たたき出せませんよ

たたき出すには それなりの…

なるほど

大義名分が要るっちゅうわけやね

何だ? それ

(悟浄)それや

ええか 今の国王っちゅうのは

もん

確かに化け物かもしれん

しかしやね 姿形は

一応 国王になっとるわけや

この男がやな 「わしは

間違いなく烏鶏国の国王である」

「何ゆえをもって

わしのことを捕らえるんだ」と

こう来よった場合は これは弱るで

夢のお告げやっちゅうようなこと

言うても 世間では通用しません

あら そんなもんだべかな

か~っ…

だから お前は 大飯食らいの

色気豚だって言われんだよ

さすが 悟浄

頭詰まってるね ええ?

から

お前 空なんじゃないの?

(たたく音)

この音か? ハハハッ…

泣くなっつうの お前は!

こうなったら 死んだ国王の

死体が必要になってくるな

化け物が殺した死体がありゃ

奴も ぐうの音も出ねえはずだ

八戒

お前 死体運び 一緒に行くか?

死体運び うん?

死体運びなんか行くかよ

俺は

それほど暇じゃねえんだかんな

あっ そう じゃ 頼まねえよ

馬鹿だね 八戒ってのは

向こう行きゃ 八戒が

泣いて喜ぶようなこと あんのに

馬鹿だな ありゃ

泣いて喜ぶ?

ちょっと待て ちょっと待て

行かないんだろう?

いやいや…

行かないんだろう?

泣いて喜ぶっちゅうことの

ちょっとだけ聞かせてごらん

どういうことなの? それ

何があるの?

あのさ 国王さまってのはよ

1人で死んでると思う? お前

うん?

その周りをだよ

八戒好みの美女がよ

ずら~っと

取り囲んでんだよ ずら~っと

お色直ししてくるから

ご覧 この いでたちを

どこへ行く?

(王妃)いいえ どこへも…

こうやく

フン… 膏薬か

どこへ持っていく?

あの… 阿斗が転んで

腕に けがをしたそうなので…

ほう 転んで 腕に けがをな

お願いです 行かせてください!

ならん! 3年前から

あいつは わしの子ではない

あなた…

あなたは 一体 誰なのです・

血迷うたか?

夫をつかまえて 誰とは

ならば 阿斗は あなたと私の子

どうして あなたの子ではないと

申されるのです?

うるさい!

(殴る音)

・~

・~

エイッ!

かたき

お坊さま 一刻も早く父上の敵を…

今しばらく お待ちなさい

まもなく供の者が

誠の父上をここへお連れ申します

父上が? 本当ですか?

おい

こん中か

ああ そうだ

ハハハッ…

おい 待った!

やっぱな 俺が行くわ

ちょっと待て ちょっと待て

俺はよ 女が目当てなんだかんな

抜け駆けしようったって

そうは いかねえんだよ!

おい 待て! 待てよ!

アア~ッ!

ウワッ! あいてて…

ああ 痛い! あいてて…

井戸の底が抜けやがった!

・~

(怪物たち)フフフフッ…

よいしょ… ここは どこですか?

(怪物)ここは冥府だ 死者の国だよ

そうですか

(怪物)何しに来た?

烏鶏国の国王の死体を

取りに来たんですがね

(怪物)

アハハッ… お前が使いの者か

そこにある

持っていけ

ちょっと お尋ねしますがね

(怪物)何だ?

絶世の美女がいるということを

聞いて来たんですがね ヘヘヘッ…

(怪物)美女?

(八戒)ええ

(怪物)あたしが美女よ

(八戒)冗談は やめ… うわぁ!

うわぁ! 気持ち悪い!

・(八戒)お~い! お~い!

戻ってきたな

・ 悟空兄貴!

・ お~い!

どうした?

・ おい 何か下ろしてくれよ

死体 担いでんだ

・ とてもじゃねえけど

上がれねえんだ おい!

そうか そうか そうか

どうも ご苦労さんな

これに つかまれや

お~い 早く下ろせ ほら!

もっと左だよ 左!

よっ!

いいか?

上げるぞ!

よし 上げろ!

(呪文)

上げろ 上げろ 上げろ!

俺 見んの やだ…

よいしょ

オオッ…

ちょっと待て ちょっと待て

おい 八戒

お前 いつ八戒に戻ったんだよ?

いや もうよ 二枚目なんか

やってらんねえんだよ

お前 性に合わねえんだよな

そう 性に合わねえの

でも お前 よく見つけたな

おう

でもよ 井戸の中に美女なんか

いてへんで いてへんもん

井戸の中に美女がいるなんて

信じるほうが おかしいんだよ

そうか 井戸の中だから

びじょびじょかと思ったんだよ

おいおいおい

八戒よ お前 この死体をよ

お師匠さまんとこ持ってってみろ

お前 褒められるぞ お師匠さまに

本当かよ?

うん お前1人の手柄にしろ

いいの?

いいから

兄貴 いいの?

いいってばよ

悪いな おい

仏の悟空だ お前

早く しょえよ お前1人で

お前の手柄だぞ

偉いな お前は よくやったよ

褒めてもらうんだ

お師匠さま お師匠さま

王さまの遺体が到着しました

うん

アハハハッ… お師匠さま

八戒 ご苦労さまでした

(太子)父上…

さあ 向こうへ 向こう

(太子)父上…

(泣き声)

うん?

おい 八戒 お前よ お師匠さまに

褒められて良かったな

褒められて良かったけどよ

でも かわいそうだな

太子?

うん

なんとか 慰めてやる方法なんか

ねえもんかな

おお

あるある あるよ あるよ あるよ

お前な

太子によ 八戒踊り 見せてやれよ

いや 兄貴 まずいよ あれは

こういうとこで

踊る踊りじゃねえもん

お師匠さまに今

俺 聞いてくるからよ

お師匠さまが

「本当ですか 八戒」って言ったら

お前 踊ってやりゃ

いいじゃねえかよ 喜ぶよ

兄貴よ お師匠さまが

いいっちゅうんだったら

俺 やってもいいけどよ

そうだろう? ちょっと聞いてくる

お師匠さま 八戒の奴がね

お父上を生き返らせる薬を

持ってくるっていうんですけどね

本当ですか? 八戒

はい

はい それじゃ…

じゃ ひと差し… 兄貴 頼んだ

♪ チャチャリガ チャン

おい チャチャリガ チャン

♪ あー

八つの戒め ころりと忘れて

♪ こっち向いてブー

あっち向いてブー

おやめなさい

♪ ブー ブー

おやめなさい!

えっ?

太子のお気持ちも考えずに

なんて馬鹿なことをするのです

いや だって お師匠さん

やっていいっつったんでしょう?

あれ? 言わねえの? あれ?

(悟浄)ははぁ… 読めたぞ 悟空

お前やな 八戒のこと乗せたんは

乗るお前も お前やな

情けないやっちゃお前は ほんまに

悟空 こうなったら

お前が 薬 持ってこい

ええ? ふだんから

「兄貴 兄貴」言うてんやったら

1回 兄貴らしいこと やってみい

そんな薬なんか

あるわけねえじゃねえかよ

ちんちくりん

あるやないか 珍竹林んとこの

だじょうろうくん

太上老君とこ行ったら・

薬ぐらいあるわい

あっ… いや 駄目駄目 あれ

あれ けちだから あったって

くれねえよ そんなものは

調子に乗り過ぎた孫悟空>

珍竹林に飛んできました>

ほっ!

老君さま

老君さま!

チェッ… 相変わらず へぼ碁かい

(太上老君)

へぼ碁とは なんだ へぼ碁とは

聞こえねえでいいことは

よく聞こえんだから もう

何しに来たんだ?

老君さま

例の薬 1つ欲しいんだけども

なんだ まだ治らんのか?

何が?

じ

痔の薬だろう?

えっ… あれは治ったんだよ

最近 洋服着るようになったから

けつが温まってさ

おお そりゃ良かったね

それより 九転還魂丹

ほら 死んだ人が

急に生き返るという薬さ

これ この石 難しいな…

ねえ 九転還魂丹だよ!

ああ ハハッ… あれな

はい これ

ありがとう これで1人…

何だ?

この七転八倒丸ってのは ええ?

生きてる人間が

ばったり倒れる薬だ

違うよ!

あらら?

おい ちょっと待て 悟空 何する!

頼むよ

1粒でいいんだから 1粒 なっ?

1粒って

これは わしが大事にしてる薬だ

1粒しか残っとらんの

これは

わしが今日これから飲むんだよ

これは 絶対 人に やれないんだ

それよりも 悟空

どうだ お前だったら

この続き どう打つ?

これ?

ああ

こんなとこへ打ちおって 馬鹿な…

これで どうだ?

じゃ 俺は もう…

こう打ってさ…

このまま打っちゃうかな

こんなとこへ打ったりして!

ハハハッ… わしは 絶対に

人に負けたことは ないんだから

これはな これで どうだ?

いや こういうのもあるぞ

こういうのもある

ハハハッ… これで どうだ?

そうか それじゃ しょうがねえな

リーチ

どうだ?

ロン! ロン はい

まいった まいった…

じゃ 失礼しますよ

(笑い声)

悟空!

ばれたか・

もう ひと勝負 やっていかんか?

ハハハッ…

老君さまの腕じゃ100年やったって

おいらに勝てねえや

じゃ あばよ!

くそ生意気な猿めが

何を言ってやがる

うん?

何だ? こりゃ

・~

おい どうだ? 首尾は

九転還魂丹だ

(笑い声)

(悟浄)お師匠さま

悟空が 薬 持ってきよりましたで

(八戒)持ってきた 持ってきた

薬 ほら これ

九転還魂丹っつうんだ 効くんだよ

(心臓の鼓動音)

何だ? この音は

(八戒)何だべ?

おい

来たんでねえか?

来てんな

来たか

(心臓の鼓動音)

父上… 父上!

うわぁ… おい!

(八戒)よっよっよっ…

あら…

どうも はじめまして

おい!

父上!

(国王)阿斗

あら! 良かった 良かったな

師父 先夜は

幽鬼となって お目通りいたしたに

今は

思いもかけず この世の人として…

父上 さぞかし ご無念でしたろう

この上は

一刻も早く あの魔性の者を…

うむ…

悟空!

悟浄!

八戒!

(家臣)ただいま

唐より天竺に向かう僧の一行

通関の手形に・

署名をいただきたいと申して

まいっておりますが

じきじきの署名が欲しいとな

旅の僧に身を変えた国王と太子>

いよいよ ニセの国王と・

対決することに

なったのであります>

(家臣)無礼な! 頭を下げい!

ごぜん

国王さまの御前であるぞ

まあまあ まあまあ

頭を下げい!

和尚 いずれより まいられた?

はい 私は 唐土より

だいらいおんじ

勅命によって 天竺は大雷音寺まで

仏を移し 経を求めてまいります者

手形へのご署名を賜りたい

そのほうと供の者3名とあるが

その2名は いかなる者どもか?

面を上げよ!

疑わしき者を通すわけにはいかん

申し上げます

この両名は 当烏鶏国の王と

その太子でございます

なに・

妖怪! 今こそ 父君とともに・

我が烏鶏国を取り返しにまいった

(道士)黙れ!

(太子)母上 ご安心ください

父上は こちら旅のお方のお力にて

冥府より よみがえられました

これぞ 誠の父上

おお…

(道士)黙れ黙れ!

おのれ… 長年の我が情を裏切り

我が妻を奪った にっくき奴!

(太子)母上!

(八戒)おら 逃げんのか こら!

・~

ウワッ!

どこ行きやがった?

・ 悟空!

(悟浄)庭や!

あっ… おい!

どうなってんだ? おい

(悟浄)お師匠さま

(三蔵・道士)悟空

どっちが妖怪なんだよ? おい…

(2人)私が本物の玄奘です

この者こそ ニセ者の私です

お師匠さま もう こうなったらね

きんこ

例の悟空の緊箍 締めるおまじない

あれ やってくださいよ

あれを ねっ?

あれは勘弁してくれよ

嫌だよ 俺… 嫌だよ 嫌だよ 俺

おい ちょっと

やめて やめて やめて!

あいたた…

どうだ? どっちだ?

おい どっちなんだよ?

両方かけてるのに 分かるか 馬鹿

ちょっと やめてくださいよ

あいつがニセ者や!

母上!

妃よ…

あら 分かんねえな

どうなってんだよ? おい

おい おい… あっ ねえ おい

(王妃)わらわには

今 連れ添うお人こそ 誠の夫!

(国王)血迷うたか そなたは我が妻

その者は妖怪ではないか!

(笑い声)

いかにも

しかしながら いったん

妖怪に身を任せたからには・

わらわも また

妖しの血に染まりたる者

妖しの術も

いささか心得ておりまする

どういうことなのよ? 兄貴

分かんねえよ 俺

だから そういうことだろう

だから 分かんねえっつってっぺよ

この夫のために あの世までも

おのれ…

(太子)母上 なんということを!

母上

父上のもとへ お帰りください!

(笑い声)

ええい 目ぇ覚まさせてやる!

・~

ヤーッ!

エイッ!

・~

妃!

(太子)母上!

王よ 太子よ あなたたちは

もう既に過ぎ去ったお人

(太子)母上 先日 裏山で・

私に 「阿斗に会いたかった」と

おっしゃった

うそ

あの言葉は嘘でしたか?

(王妃)誠と思ったのか 愚か者

ターッ!

・~

エイッ!

(当たる音)

ターッ!

(斬る音)

アア…

(太子)母上!

妃よ!

待てい!

(国王)しっかりせい 妃よ

母上!

(王妃)阿斗や…

しっかりせい!

(王妃)あなた…

なんということを…

なんということを!

いいのです…

阿斗の手にかかって

私は本望です…

夫が

魔性の者と分かった そのときから

私は 阿斗の手にかかることを

願っていました…

なぜ? なぜ そのようなことを?

知らぬこととはいえ

魔性の者に身を委ねた恥ずかしさ

生きて 再び あなた方に

合わせる顔はありません…

死ぬことこそ… 私の唯一の願い…

妃よ

(太子)母上! 母上!

(泣き声)

再び この国を得ても

そなたを失っては何になろう…

(泣き声)

やい こら!

アチョー!

(蹴る音)

(殴る音)

(突く音)

(突く音)

・~

哀れな王妃の弔いを済ませて・

烏鶏国をあとにいたしました>

(爆竹の音)

・(爆竹の音)

・~

しゃくねつ

がが

しゅんけん

峨々たる峻険が>

待っております>

いかなることに相なりますか>

・『ガンダーラ』

・ そこに行けば

・ どんな夢も かなうというよ

・ 誰もみな行きたがるが

はる

・ 遥かな世界

・ その国の名は ガンダーラ

どこ

・ 何処かにある ユートピア

・ どうしたら行けるのだろう

・ 教えて欲しい

・ In Gandhara, Gandhara

・ They say it was in India

・ Gandhara, Gandhara

・ 愛の国 Gandhara

・ Gandhara, Gandhara

・ They say it was in India

・ Gandhara, Gandhara

・ 愛の国 Gandhara

1歩1歩と近づく三蔵一行>

立ちふさがるように現れたのが・

昼と夜の妖怪夫婦

この2人 夫婦げんかの真っ最中>

我らの孫悟空も手が出ない>

このけんかの とばっちりで・

若い恋人たちが

死刑台に据えられるとあっては・

黙っているわけにはいかない

さて いかなることになりますか>

ご期待ください>

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